『神武天皇はたしかに存在した 神話と伝承を訪ねて』 | えにーの読書感想文

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未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。



『神武天皇はたしかに存在した 神話と伝承を訪ねて』

産経新聞取材班、産経新聞出版、2016年




日本国の始まりとなるカムヤマトイワレビコ(神倭伊波礼毘古命)の東征と即位があったのは今から2680年前と言われています。これは日本書紀・古事記からの計算であります。

まぁ、記紀の東征の描写、それぞれの土地に残る伝承、地質学などから見るその時代の地形、春秋年による年齢の数え方など、状況証拠や科学的証拠に基づくと2680年という数字はそう間違ってもいないであろうことは分かってきています。



神武天皇は即位前はカムヤマトイワレビコというお名前であり、今の宮崎県の辺りでウガヤフキアエズ(鸕鷀草葺不合命)とタマヨリビメ(玉依毘売命)の子として生まれたと記されています。

皇子原神社には生まれた当時を伝える伝承が残されているそうですね。



ほかにも、幼少時代東征前のゆかりの地出港した港が宮崎県にはあるそうです。地元のお祭り東征の道中、兄のイツセ(五瀬命)の関係の場所などなど、神武天皇の生誕から東征、即位、その後までの伝承が残る土地などを写真付きで紹介してくれています。



やがて神武天皇は実子で3兄弟の末弟・カミヌナカワミミ(神沼川耳命)、つまり第2代・綏靖すいぜい天皇が皇位を継承します。日本書紀には綏靖天皇の人となりも書かれていますし、次男のカムヤヰミミからその勇気を認められて皇位を譲られた経緯もありますしね。



そして現在、126代まで続いてきてるわけですね。こうした日本の歴史を、1000年先、2000年先まで受け継いでいけたらいいですよね。