桃色失せ物 | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

雨の日。

帰宅すると玄関のたたき(タイルのとこ)に傘を広げて乾かす。

娘は俺が玄関を使って居ようが居まいが、キッチンに広げる。

まぁキッチンの板の間(フローリングなんておしゃれなものではない)のとこに干すからいんだけど。

 

朝起きてコーヒーのお湯を沸かしながら、これもう乾いてるよな。と娘の傘を「ぱたんカシャンしゃかしゃか」折り畳んで玄関の下駄箱の上。

 

昼前。

あ、銀行行って来なきゃ。

それと新札の1000円こまめなきゃ。

会社のお昼お弁当は当日朝現金払い。ぴったりお釣りが無いのがマナー

 

駅前へ「ととと」

 

あり?

・・・。

ピンク?

あり?

ぱんちー?

 

なわけないだろ。

遡って考えて見ると俺『定番ぴんくのぱんちー』て記憶にないかも。色の濃い物が多かった気がするし俺も好きだし、ぴんくのTならひとつふたつみっつよっつ♬

 

 

用事を済ませて帰ると娘起きてる。

 

あのさ?

傘の袋、

ある?

 

「ない。」

 

あー

駅前のラーメン屋の前に似たの落ちてた。

 

「どこかで落としたんだろうなと思って」

「見つからないだろうな」

 

ちょっと見てくる。

まだあるといいけど。

 

早足で「とたた」

膝痛いから「ギクシャク」

(どけどけぃ)

 

もうないかな?

 

あった。

ぴんくのぱんちー

じゃない傘袋。

 

俺が見た歩道の真ん中じゃなくて端っこに誰か(風か?)寄せてくれてた。

「ひょい。」とつまんでUターン。

玄関開けて下駄箱の上の傘と、

 

同じ色、同じ生地。

 

「ありがとうー」

「もうあきらめてた」

 

 

こんなことってあるんだねぇ。

昨日娘帰って来たの21時過ぎ。それから14時間以上。あそこを通った人は数百人居たはず。踏まれもせず捨てられもせず。

風も吹いただろうし、いや風であそこに移動したのかも知れない。

良く見つかったな。

 

 

とーちゃんはこんなことで運を使いたくない。