雪の月 | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

5時40分そっと家を出る。

寝てる娘を起こさない様に。

 

これさ、

娘ではなくてさ、

 

 

隣で寝息を立てている(別にいびきでも気にしないよ)温もりから離れ難く、髪の毛に顔を埋めて思いっきり息を吸って、そっとベッドを出る。シャワーでシャッキリさせて一人で静かに朝ごはんを食べて、火の元を確かめながらひとつひとつ部屋の灯りを消す。目が覚めた時にリビングが明るい様にカーテンを開け、寝室のドアをちょっとだけ開けて「じゃ、行ってくるね」と呟く。彼女が出勤するのは2時間後だから。

 

とかさ、

やろうと思えば出来てたはずなんだよ。

後悔先に立たず。

覆水盆に返らず。

奢れる者は久しからず。

 

 

MA-1の肩に「ぱらぱら」と音を立てて。

ありゃ降ってんの?

雨?

見上げると月が雲に隠れた。

晴れから曇り雨に変わりつつ・・・これ霰(あられ)じゃん。

濡れた道路を駅へ「とことこツルリ。」おーあっぶねえ。

 

始業5分前、何の気なしに窓を開ける。

え。

まじでふってんじゃん。

しかも雪じゃん。

ありゃ。

雨だろうと雪だろうと一日の行程は変わらない。

 

 

今日初めて会う外部さん代表に職員さんが、

「12月からうちに来てくれたkenさんです」

 

初めまして。よろし・・

 

「あー噂のっ」

 

(え。)

 

「お噂はかねがね伺っております〜」

 

え。っとどんな・・

 

 

 

走って汗びっしょで、止まって寒くて寒くて手がかじかんで足踏みする午前中。