乗り過ぎれば振り落とされる乗らなければ置いて行かれる | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

「それ違うだろ。」

 

この人が「むっ」としたのを初めて見た。

柔和でいつもにこにこしてて仕事が出来て『人物』と呼ぶにふさわしい。

こうありたいよね。

いつも穏やかな人の顔色が一瞬で墨っぽくなった。

これこそ「気を悪くする」ってやつだよね。

誰かみたいにしょっちゅうイライラしてて当たり散らして。そんなんじゃ誰もわかってくれないよな。俺なんであんなだったんだろ?

 

じゃなくて、

いやそれはそうなんだけど。

慚愧(ざんき)に耐えない猛烈に自己嫌悪。

 

 

今朝、

出勤して来た上司に、

 

申し訳ありません。

色々お骨折り頂きましたのに私の力及ばず、

金曜日に不採用通知が届きました。

 

「なわけあるかっ」

「それ違うだろ。」

 

(あわわわ)

いえ、あとひとつあるにはありますが二週間経っておりますし、結果同じか通知入れ忘れか(←こないだこれ)と。

 

「kenさんちょっとその話し保留。」

「俺聞いてくるから」

 

あ。いえ。その・・

(つかさ、上司の異動先でもあるわけだよ。本庁内じゃないし。気持ちはもの凄くありがたい足向けて寝られない。けどさ、あまり異動前に波風立てない方がいいんじゃないかと思うんだよ。しかも非常勤のおっさんの為になんか)

 

 

 

ま。

ま。

まぁ、

筋トレして(俺の体調崩壊の原因はこれらしい。でも辞めないよー)

ギター弾けりゃいいわけだから。

ぷー太郎に毛が生えたくらいの稼ぎでもね。

有り。っちゃあ、有りなんだよな。

 

昼休み。

久しぶりに、

懐かしの、

文化裏の公園でセブンのラテ。

空を見上げて呟く。

 

有り。

むしょくあり。

 

ありおりはべりいまそかり

 

 

 

「kenさんあと5分で定時だね」と普段に戻った上司。

「ちょっといい?」

上司席脇の打ち合わせイスを指差す。

座る俺。

上司、口を手で覆って小さな声で、

 

「さいようになってるから」

「じんじにきいてきた」

 

 

 

 

さ、

あ、

てっ、

 

 

ギター買おうか。

 

 

買いません。

56GT素晴らし過ぎて。

充分過ぎます身分不相応です。

調子に乗らない。

 

 

 

 

なんか、

すごいなあなた。

「kenさんはすごいな」て言われたのを思い出す。

そう思ったら離れるんじゃねぇよ。

そりゃ、

毎日同じこと考えてるさ。

夜勤明け?