じあ | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

まぁ、

イジメられるなんてことは全然なく(当たり前だ日本一コンプライアンスうるさい職場だ)皆さん今日も「kenさん、 kenさん」と笑顔で良くしてくださる。

 

 

昼前、管理職が、

 

「kenさんちょっと」

 

(なんだよー 何かバレたかー?)

 

廊下を黙って歩いて倉庫向け。

あ。これ俺のことじゃないや。

俺も含めたここに居る誰かのことなら(我慢出来ずに?)オフィス出た途端、話し始めるはず。

 

 

「kenさんこれ」

 

(なんだへ?)あ。ここはー

 

 

倉庫の一角に物が積み重ねてある。

ここは消毒業者さんの機材置き場で、触らないことになってる。

俺にはとっても馴染みのある物なので、頼まれても素手じゃ触りたくない。てかこんなもんここに置くなよー。とは言わない。懐かしくも大変な仕事だあれは。

 

 

「うん。俺それ知らなくてさ」

「その段ボールの上のポーチ」

「なんだろう?忘れ物かな?って見ちゃったんだよ」

 

はぁ。(まぁ消毒中に見つけた物なら、うちに知らせないとダメだわな)

 

「それでね」 

管理職、ポーチ開ける。

中に見える、

 

通帳(つうちょう?)

年金手帳(ね、ねんきんてちょお??)

 

(え。貴重品じゃん、ダメじゃん)

 

重なった下に白い封筒。

 

(わっ)

 

だめですっだめだめ。

それだめっ戻しましょう。

 

 

 

遺書

 

 

 

と表書き。

 

そんなの触っちゃだめです。関わらない方がいいです。

覚悟して書いたものなら、それだけのものを引きずってるはずです纏ってるはずです。

引っ張られます。

ダメですっ

 

そういうものがあった。これは何か? 

どういう経緯でいつからここにあるのか?

消毒業者さんに聞いて然るべき処理をしましょう。

最悪、所轄署に届けましょう。

 

「う、うん。そうだね」

「さっき見つけて」

「とにかくkenさんに見てもらった方がいいと思って」

 

(なんでだよぉー)

 

 

 

一緒遺書どっこいしょーっ