Call it Love. / Yello | Chapter 2,682〜

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

いつも通りの地下鉄が「ぽん。」地上に出る。

 

街の灯り。

紺色の空に鈍色の巨大な積乱雲のシルエット。クリスマスのようにそこここで稲光。 

 

先週はもう少し明るかったよな。

薄暮て感じで。

ついこないだまで明るかったな。

陽が落ちるの早くなったね。暑くても確実に秋。

 

夏から秋。

あと何度見れるかな。

 

見たいんじゃなくて、

 

そろそろ死なないとなぁ。

 

悲観的になってるわけじゃない。

例えて言うなら、

外に停めっぱなしで薄っすらホコリの被った車。そのまま出掛けて出先で「ぱらっ」と雨、まだら模様。

「そろそろ洗車しないとなぁ。」

くらいなもん。

 

前にも書いたけど、

この先いくら生きたところで今までより楽しいわけがない。

それはさ、残された時間を考えたら当たり前のこと。

 

いつでもいいよ。

出来れば近いうち。

 

 

こんなふうに思ってる人、案外多いんじゃないかな。

こないだもうちの会社の管理職で『仕事が出来て人望厚く、男前独身海沿いに住んで出勤前毎朝サーフィン』て人が、

「しょうがないよ。死にたくても心臓止まんないんだもん。動いちゃうんだもん」

て言ってた。

 

 

 

 

毎日忙しく良く働いてる。

 

上司が、

「kenさんが指示を出して、動くのは派遣さん達」

「kenさんはその間、事務仕事に徹してください」

 

いやそうなんだろうけど。

前々職で「なんでも一人でやっちゃう」て言われた。今はそんなことないと思うけど。

俺がさ、派遣さん達に、

「kenさん、kenさん」て言って貰えるのは、何でも率先してやるからだと。

自分が汗かかなかったら支援班は着いて来てくれないよ。

 

 

俺が黙って梱包する隣で、派遣の女性3人おしゃべりしながら賑やかに作業。

仕事なのか女子会なのか?いやいいんだけどね。そんなに急ぐ作業じゃないから。

 

「結局ね。今まで誰もあたしのこと本気で好きじゃなかったのよ」

「だから結局ひとりで居るのよ」

 

俺、手を止めて顔上げて見ちゃった。

(へぇぇ。凄いこと言うな若いのに。ある意味、真理だ。耳が痛いです)

 

「だから結婚は」て流れの話しなんだろう。

 

 

「kenさんっ」(その「誰もあたしに」さんが突然)

 

あん?

 

「kenさん力持ちだからいいですけど」

 

え。(力餅?なの?俺?)

 

「受け取るのが女の人だったらどうするんですか?」

「それ。」

 

あ。

 

「持ち上げられませんよ」

「それ。」

 

あー、2キロが13枚で26キロ。ダメかな。

 

「持ち上がりません」

 

6枚と7枚で分けるよ。

 

「腰やっちゃいます」

「kenさんを基準に考えちゃダメなんじゃないですか?」

 

じゃあ・・

 

「2枚ずつとか」

「出来ませんか?」

 

はい。

2枚ずつ紐で縛って段ボールにまとめて入れて・・

 

「それって同じことですよね?」

 

そだね。

 

 

 

半分くらいの歳の人に指導されちゃった。

だめだなぁ・・

何も考えてなかったな。

そういうとこ。