TOCOTOの小さなサイドミラーに映る、
夏の陽射し、横断歩道を渡るダメージデニムに黒いTシャツ、日本人離れしたスラッと長身・・
助手席に乗り込んで、
「ご無沙汰」
「あ。そのジーパン可愛い」
うん。
ありがと。
ディーゼルのアディダスコラボ、クラッシュド。
てか、
同じかっこしてないか?
「あはは」
「ほんと」
娘来る。
待ち合わせ。
帰国してから初めてかな。
いや、
婆ちゃん中華にレバニラ定食食べ行ったか?
「トコットってこんなに小さかったっけ?」
うん(トコちゃん知ってるってことは帰国後会ってる)
全然乗ってない。とっても気に入ってるけど。
「kenちゃん乗ると余計小さく見える」
やかまし。
さてどこ行こうか?
「ラーメン食べてないからラーメン行こう」(気を遣ってくれてんのかな?貧乏だがそこまでじゃねーぞ)
都下のラーメン屋向け。
車内、道すがら、
「六本木の大きな箱の照明やってる」
「来月からレコーディングスタジオも手伝わせてもらって修行する」
「母親(元家内さん)が習い事でkenちゃん家の近所に通ってるニアミス注意」
「かつての義母さん(大変良くしてくれた)の痴呆が進み施設に入った」
などなど。
ラーメン屋着。
「あたしあんまりお腹空いてないから」
(をい。)
「とりあえず・・」
「餃子と」
「ハイボールください」
(をいっ)
(まだ11時半だ)
あ。
そか。
娘明日誕生日か。
それでかな?
んー・・・
最低日当15,000円の娘に、お小遣いって必要なの?あげていいの?
いやでもまぁ、
面白くて楽しい父親ではあっただろうけど、
いい父親では全く無かった。
反面教師であるべきが、
あなたはほんとに俺の娘だわ。
なんかごめん。
さ、さんまんえんでいいかな?