お前そんなことやってると神様剥奪するぞ。
いい加減にしろよ? 皆んなお前の為にやってくれてんだよ。それを偉そうなこと言うんだったら神様の資格、剥奪すっからなっ。 少なくとも俺の前で絶対に言うな馬鹿野郎っ何様のつもりだ。
(いや神様だろ)
白髪にヒゲ、足首までの白いガウン(?)を『だらしなく着たしょぼくれたおっさん』を怒鳴りつけた。
はっらたっつなこいつほんとに自分じゃ何もしねえくせに。どんだけ上から目線なんだよ? 千年崇め奉られて(あがめたてまつられて)勘違いしちゃったか?
おっさん小さな声で「はい。」「はい。」「わかりました。」「すみません・・でした。」うなだれて、あーこれ以上言ったら泣くな。と思ってやめた。
凄まじい雨音で目が覚めた。
どんだけ傲慢なんだ俺の夢。
とうとう神を怒鳴りつけたか。
え。この雨、神の怒りだったりする? 俺、バチ当たる? どーぞどーぞ今以上のバチなんかあるかっ。
え。
ひょっとして実は俺、神だったりする?
人はこうやって壊れてく。
おかしくなって行くのだろうね。
朝のトイレで一人「ふふふふ」と笑ってしまう。(いや。トイレは何であろうと一人だろ)
さて。
寝よう。
起きてたってなんもいーことな・・・ガラケー鳴ってる。
旧知の制作の社長から。
「五類に落ちて仕事もある程度戻ってるけど何か違う」
「コロナ以前の勢いがない。クライアントの意識が変わった」
「あんまり儲からない」
んー
そうなんだろなー
なんかわかる。
「kenさん凄いよね」
「工務院になって一年以上?」
「頑張ってるよね。」
「続いてるよね凄いよね。」
おっさんがおっさんと深夜の長電話。
でな、
話してて、
話すってことは自己を確認しながら口に出すから、
俺は『ものを創る者』としては堕落したな。
「浮世離れ」「アウトロー」と散々言われ、自他共に認めるロクデナシで「どうやって飯を食ってたんだろう?」
公共料金の滞納なんて当たり前で、いつもヒリヒリ生きて、女の人に生活の面倒を見て貰ったのも一度や二度じゃない。ほんとにクズだった。
けれど、
写真だけは上手かった。
賞歴もたくさんあった。
自分で天才だと思ってた。
これは俺の天職で、これが俺の生き方だと。
それがなー
思いっきり惚れて、
これ以上ないくらい愛して、
生き方が変わる。
後悔は微塵も無い。