先日、紹介した新堂 冬樹の 吐きたいほど愛してる。 は、
純愛路線とは大きくかけ離れた・・・
なんとも後味の悪い(っつか、ずっと気分悪かった?!)エグい1冊だったが
今日は限りなくピュアな1冊を紹介しようと思う。
これが同じ作者だとは思えないのだが・・・
多分、これこそ新堂冬樹っ!と誰もが納得するんじゃないかと
勝手にそう思いつつ、話を進めたい。

新堂 冬樹
天使がいた三十日
その愛は、雪のように白く儚く、しかしそれ故に、心に沁みわたる。
メリー・クリスマス。
あのときの夏乃は、これから何回……
いいや、何十回もそのセリフを口にできると信じて疑わなかったことだろう。
それは、私も同じだった。
微かに萌芽(ほうが)の兆しをみせていた生命の木が、
ふたたび、内部から朽ち果ててゆく……。
衣擦(きぬず)れの音に続いて、背後に気配を感じた。
私は、振り返った。
万年床の上で、四肢を震わせながらマリーが懸命に立ち上がった。
半開きに開いた口からだらりと舌を伸ばし、
荒い息を吐きながら、潤む瞳で私を見上げていた。
私に向かって足を踏み出そうとしたマリーの躰が、ぐらりと揺れた。
「おい、マリー!」 静寂を切り裂く絶叫とともに、
マリーがスローモーションのように崩れ落ちた。 <本文より>
読み始めて、しまった・・・と思った。
マリー・・・登場人物がカタカナだった。
ちょっと読む気が失せる・・・。
私はどうもカタカナ表記に弱いところがある。
黙読してても噛むからである。読むリズムが乱れるから嫌だっ!!
ちょっとガッカリしながら読み進める。
1年前の妻の事故死から、立ち直ることができず、
ただ妻のもとへ・・・と願う主人公の目の前に
一匹の犬が現れた。
それがマリー。マリーって犬の名前だったのか・・・(´▽`) ホッ
主人公が、再び生きる希望を取り戻していく過程の中で、
このワンちゃんが泣かせてくれるのである。
この物語の中心となる、重要な存在であることは間違いないっ!
それなのに・・・
ここまでするか?させるのか?と言いたくなるほど、
けなげに立ち回るマリーに待っていたのは哀しいラストだった。
私個人的には好きなパターンで、大いに感動し涙した1冊だ。
非現実的ではあるけれど、一見の価値はあると思われっ!
主人公が作曲家の設定だからか、文中、
やわらかな風をイメージさせるメロディが流れてくるような気がした。
いつも私はあなたのそばにいるから・・・・・それを、忘れないでね。
夏乃は、そう言い残し、微笑みながら眼を閉じた。
最期まで、私を励ますように・・・・・。
もし私が先に死んだなら、雪になってあなたの前に現れると思う。
それも、クリスマスに降る雪。
記憶の中の夏乃が、優しく私に微笑みかけた。 <本文より>

いま、何位かなぁ~?
それぞれをクリックしてくれると嬉しいえんちです!
いつもどうもありがと~っ♪






マイブーム・・・
それは・・・図書館っ!
しかも・・・パレア若狭っ!
毎週のように出かけてる気がする。
遠いのに・・・。
どんどん読まないと返却期限に間に合わないよ。
で、必死になって?時間があれば読書・・・。
そのせいか、疲れてる・・・私の目。
頭痛もきっとそのせいだろう。
そういえば・・・
歯茎にまた口内炎ができて、痛い。
これは読書が原因ではないと、断言する。
