恋は愉しいものじゃなく・・・苦しいもの・・・。
愛は永遠ではなく・・・うつろなもの・・・。
感情など持たないほうが、今より少し幸せなのかもしれない・・・。
・・・そう思う私です・・・。
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「苦しい恋」
苦しい恋の羽の下
すこしだけ息をしながら
どうしようかと考えた
どうしてこんなに世界が
せまくなってしまったのだろう
すべての考えがみんな
彼へと向かっていく
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「夢の嵐」
あなたへと手をのばした
できるだけ近くへ この願いが届くように
私たちは結ばれない恋だった
それをどうすることもできなかった
私がいけなかったのかも知れない
開けはなした窓へ聞いてみる
強い風に体を打たせて 空に雲に聞いてみる
夢は嵐のようだったのに
熱い陶酔に胸がふるえたのに
恋はどちらかをいつもおきざりにして 先へと進んでいく
すこし遅れた時に私が あなたをつめたいと思い
すこし遅れた時にあなたが 私を気紛れだと言った
私たちは結ばれない恋だった それをどうすることもできなかった
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「君のそばで会おう」
終ってしまった恋がある
これから始まる恋がある
だけど
僕たちの恋は決して終りはしない
なぜなら
終らせないと僕が決めたから
自信をもって言えることは
この気持ちが本当だということ
いろんなところへ行ってきて
いろんな夢を見ておいで
そして最後に
君のそばで会おう
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決して結ばれることのない恋の、
行きつく先はどこだろう。
決して身をまかせてはいけない恋の、
行きつく先には何があるのだろう。
そんなことをふと、思った・・・。
*書籍名・・・・・君のそばで会おう
*著者名・・・・・銀色夏生
*出版社・・・・・角川文庫
*発刊年・・・・・1988年