ちょっとかわいい男の子が随所に出てきます。
まだ学生だった頃の淡い恋が懐かしく感じられるような・・・。
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いろんなことをきくたびに
よくわけがわからなくなる
信じる気もちが大切だって
それはそうおもうんだけど
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「真冬の風の中」
さよならと言ったのは
さよならと言われそうだったから
寒い真冬の風の中に
立ちすくんだ二人が
とても悲しかったから
私たちが何度も手をつないで
歩いたこの道が
とても悲しかったから
あなたの目をそらさずに
心を強くもって
何もかも知っていたと
思わせるように
さよならと言ったのは
さよならと言われそうだったから
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あなたの笑顔の一瞬や
あなたの憂いの一瞬と
出会えた時
写真のようにこの感じを
忘れないように胸に刻む
思い出すために すこしでも強く
思い出すために すこしでも長く
悲しくてもこの恋が純粋であるように
心をこめて
またあなたを思い出すために
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屈託なく笑う顔も、何か思い詰めた空虚なやるせなさも
すべてが愛おしいような・・・そんな想いが伝わってきそうです。
幾つになっても少年のような、ちょっとはにかんだ笑顔の似合う・・・
そんな人に私は憧れています。さぁ・・・私に微笑んで・・・。
*書籍名・・・・・LESSON
*著者名・・・・・銀色夏生
*出版社・・・・・角川文庫
*発刊年・・・・・1988年