誰の声? | ×××えんちの事情×××

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どんなに親しい人であっても、

電話の声だけで相手を特定するのは容易ではない。




まだ結婚して1年弱の初々しい頃の話だ。




生まれて間もない小さな子(未来)を抱えて、買い物から帰ると

留守番電話に1件のメッセージが録音されていた。

いつものように買ってきたものを冷蔵庫にしまいながら、

メッセージの再生ボタンを押す・・・。









プチ(。・・)σ【ON】









“○月○日午前○時○分メッセージが1件あります・・・”

アナウンスに続いてメッセージが流れ出す。









“・・・・・・・・・・あっ・・・・・・・・・・うっ・・・・・・・・・・”









( ̄△ ̄)エッ・・?なんだろう?









“・・・・・・・・・・う~んっ・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・あぁぁぁぁ・・・・・・・・・・”










なにげに苦しげっ!何?聞き取れないよぉ。

・・・電話に近づいて耳を澄ます・・・









“・・・・・・・・・・ぁぁぁあああっ・・・・・・・・・・”









誰?あなたは誰~っ?


















“ぅぅぅうううっ・・・・・・・・・・くぅぅぅ・・・・・・・・・・”


















あっ・・・旦那だ!

旦那が苦しんでる・・・










Σ( ̄ロ ̄|||)ハッ!?・・・事故か?・・・









事態は飲み込めないが、とにかく旦那は電話の向こうで

苦しんでいるのは事実だ。

どこが痛いの?どこで事故ったの?体が挟まって動けないの?

私の心臓がドキドキと早くなり、血の気が引いていくようだった。

まだ生まれたばかりの子供がいるのに・・・未亡人なんて・・・。

どうしよう・・・どうしよう・・・。

旦那が助けを求めてる・・・助けに行かなきゃ・・・。

でも・・・いったい、どこに行けばいいの?

・・・オロオロしながら旦那の苦しげな声を

聞き続けるしか、私には出来なかった。


















“・・・・・・・・・・ぅぅぅううう・・・・・・・・・・・・・・・

 ぅぉぉぉおおお・・・・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・”



















電話の声はだんだん息が荒くなる・・・。そして・・・





























“・・・・・はぁっ・・・はぁっ・・はっ・はっ・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・いっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・いっ、・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いっ、・・・・・・・・・・・”









なに?なに?い・・・?痛いの?どこか痛いの?旦那・・・大丈夫なの?



















“・・・・・・・・いくうぅ~~~っ・・・・・・・・”



















え?(*゜▽゜*)? 




・・・長いメッセージだった・・・。

あ・う・お・は以外にしっかり聞き取れた言葉はいく・・・だけだった。

↑ ┐( ̄ヘ ̄)┌  どこにでも行け・・・である・・・




がーん…llllll(-_-;)llllll




旦那じゃなかった・・・旦那じゃなかった・・・。

そう・・・それはただの・・・









変態エロ電話・・・









旦那は事故じゃないっ。旦那は生きているっ。

ホッとはしたものの・・・無性に怒りが込みあがってきた。

私ったら耳を澄まして長々と・・・

こんな変態エロ電話に付き合っていたのか?









もっと早く気づけよ・・・自分っ!









しかし尋常ではない事態の電話の声ほど、分かりづらいものはない。




・・・そこだ・・・!!




実はそこをついてきているらしい。

巷で流行っているおれおれ詐欺・・・。

なんと最近ではさらにパワーアップし、

劇場版おれおれ詐欺なるものがでてきているらしい。

悪質極まりない・・・。

警察の役・弁護士の役・事故を起こした娘の役・・・

そして被害者の父親の役・・・と、まるで劇団のようだ。

その娘役が泣きじゃくりながら電話をかけてくるのだ。

泣き声が災いしてか、電話に出た母親は実の子供の声なのか、

おれおれ詐欺の娘役の声なのか分からないらしい。

どこかのテレビ局で、実験をしているのを見かけた。

3人の娘が1人づつ交代で同じ内容の電話をかける。

その3人のうち1人は我が子、他2人は他人。

我が子は何番目に電話をかけてきたのかを当てる。

『この中にうちの子はいません』という母親や、

『多分2番だと思うんですが・・・』と実に曖昧。









しかもはずれである。









普通に話すならともかく、泣きじゃくるというところに

みな、騙されるもよう・・・┐( ̄ヘ ̄)┌

泣き声や喘ぎ声でかけてくる相手を、

間違えるなと言われても困るのである。

私は泣いたり喘いだりしていないのに、そう・・・

いたって普通なのに・・・、電話に出るとよく

“おばぁちゃんですか?”と言われるのは何故だろう・・・?

σ( ̄。 ̄)・・・そんなに老けているのだろうか?・・・ρ(- -#)イジイジ




“なんや、老けた声して・・・

 誰の声かと思ったわ~っ”





老けた声して・・・・・




   老けた声して・・・・・









        老けた声して・・・・・







             老けた声して・・・・・





                 老けた声して・・・・・



                       老けた声して・・・・・









せめてこれからは1オクターブ、トーンを上げて

電話に出るようにしたいと・・・そう思う今日この頃である。









エロ電話に負けるなと・・・どうぞ応援して下さる?

世間には   暇な奴が   いるもんだなぁ~

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