小学生にしてすでに「なりたい職業」があるあなたへ。
もう「なりたい職業」があることは素晴らしいことです。
そのための努力ができる時間がたっぷりあるからです。
だからこそ、「自分の生き方」を考えてほしいなと思います。
「どんな生き方がしたいのか」に沿った仕事であれば、将来「こんなはずじゃなかったのに」「思ったのとちがった」とならない可能性が高いのです。
「生き方」について考えることは、難しく、時間がかかるかもしれません。
大人でも難しいことです。
「人生で何を大切にして生きていきたいのか」を考える事だからです。
そう簡単には答えがでないでしょう。
しかし、子供だからと言って無理だとは思いません。
現時点で大事にしたい事を考えてみましょう。
例えば
- 自分らしくあること
- 人の役に立つこと
- 夢中でいること
- 自信をもつこと
- 自分で決めて生きていくこと
などです。
自分が大事にしていることを探るためには、自分が何に興味を持ち、重要視しているのかを知ることが大切です。
では、
自分がやりたい「職業」のことを具体的に考え
どこに興味を感じる要素があるのかを分析し
それを「抽象化」してみましょう。
この工程は例えば下記のようになります。
ピアノの先生になりたい!
↓(要素に分解)
ピアノを演奏することが楽しい
音楽に触れることが楽しい
新しい曲を弾けるようになるのが楽しい
楽器に触れているのが楽しい
表現するのが楽しい
音を出すのが楽しい
人前で演奏するのが楽しい
音楽を通して人と交流するのが楽しい
人と一緒に演奏するのが楽しい
人に教えることが楽しい
教えた人が自信を持つのがうれしい
↓(抽象化)
音楽に触れるようなことがしたい
楽器に関連することがしたい
自分を表現することがしたい
人とのコミュニケーションを重視したい
一人でやりたい
何人かでチームを作ってやっていきたい
人前で発表したい
人に教えたい
↓(さらに抽象化)
芸術に触れたい
自分らしくありたい
人と関わることが大事
挑戦していきたい
自信を持つこと
などなど。
これらの中から、自分が「これは大事にしたい」と思うことを選びましょう。
今決めるとずっと変えてはいけない訳ではなく、「今」気になるもので大丈夫。
その「大事にしたい」ものは外に向かうと仕事の目的になり、自分の内側に向かうと人生の目的になります。
そして、「大事にしたいもの」と得意なことや興味のあることを掛け合わせると、「やりたいこと」が見えてきます。
「やりたいこと」は「職業」ではありません。
もしかしたら、今はまだ世の中に存在しない職業かもしれないのです。
でも、その「やりたいこと」は自分の心に従ったもの。
「この職業」と考えていると見えていなかった他の可能性も見えてくると思います。
人生は何が起こるか分かりません。
残念ながら、当初のゴールにたどり着かないこともあり得ます。
でも、そんなときに、「だめだ」と落ち込んで動かなくなるのではなく、「自分はどんなことに興味を持っていたんだっけ」と思い出し、新たな道を探るきっかけになると良いなと思っています。