■あらすじ
夜の街でキャンプに行こうと盛り上がる大学生の北村優希、村井孝則、鈴木うらら、遠藤なごみ。翌朝、梶原健人、工藤啓作、谷村真琴、谷村睦夫も加わりレンタカーに乗り込む8人の若者たち。BBQを楽しんでからキャンプ場へ向かう道中、携帯も繋がらない山の中で車がパンクしてしまう。助けを求め歩く内に、龍切村という見知らぬ村に辿り着く。焚火の前で音楽を聴きながら返事をしない村人や包丁が頭に刺さった案山子… そこへ馬に乗った梅宮新次郎という老人が現れ、車を直してくれるという。誘われるがまま新次郎の家を訪れる8人。千代、奈穂美、莉子の 3人の女性に出迎えられ、既に人数分が用意されていた夕食や布団を訝しがりつつも、新次郎の半ば強引な誘いを断れず、ひと晩泊まっていくことに。翌朝 物音で目覚める優希。窓から外を覗き見ると、不思議なお面を着け家の周りを練り歩く村人たちの姿が。気味が悪くなり、早くここを出ようと皆を起こすが、啓作の姿が見当たらない。とにかく逃げ出そうと開けた扉の前には奈穂美と莉子が立っており、朝食の準備ができたと告げられる。朝食の途中、突然うめき声をあげた孝則。その背中に千代が包丁を突き立てている。唖然とする彼らの前に、銃を持った村人と村長が現れる。(公式サイトより)
■ネタバレ
*キャンプに出掛けた若者8人。彼等は皆が近しいテンションという訳ではなく、温度差がある。BBQの後で車がパンク、携帯も圏外。困っていると小さな集落[龍切村]を見付け、村民に招かれ宿泊することに。翌朝になると1人が刺殺され、1人は連れ去られる。
*村では迷い込んだ部外者を[おびんたわらさま]に捧げる決まりになっていた。次の生贄とされた1人が猟銃を奪って反撃、皆で逃げ出す。しかし捕まった者も居り、反撃した者も銃を持ったまま転倒して暴発で死亡。他の者も次々倒れていく。やがて全員死んだと思われたが、実際には何人かの生き残りが居る。
*梶原・睦夫と連れ去られていた真琴(この2人は兄妹)・啓作の4人だ。梶原は以前にこの村の儀式で祖母を殺されており、復讐のためにやって来た。梶原が「村民を皆殺しにする」と宣言すると、村長は「戦争や」と応じる。
*睦夫は予算担当で主に銃を使い、他の3人は体術で戦う。村人では、中国拳法の使い手の千代・日本刀を携える田村が要注意人物だ。村には1人、潜入中の仲間も居る。
*翌朝から、村の各所で村人を殺して回る4人。兄妹に襲い掛かった千代の相手は真琴がする。劣勢になるが、そこに村人の奈穂美が加勢。奈穂美は睦夫と真琴の妹で、半年間村に潜入していた。連携して千代を倒す2人。
*日本刀の田村には梶原と啓作が対応。交代で戦っていたがなかなか手強く、結局協力して追い込む。千代も田村も、最後は睦夫が射殺。
*窮した村人の小太郎は、神社に封じて奉っていた男・十兵衛を解き放つ。小太郎は十兵衛に襲われ死亡。残る村民は村長のみ。梶原・睦夫・啓作が村長に見付かり銃口を向けられ、投降する振りをして手榴弾で撃退。
*最後に5人は十兵衛を発見。彼は幼少期に拉致されて[おびんたわらさま]として儀式の肉だけ食べて生きていたと言う。自分の両親も食べさせられたらしい。5人揃って戦い(睦夫は主に気絶)激闘の末に打ち倒す。
*その後の打上げで5人は盛り上がり、笑顔で解散。後日、睦夫が梶原に連絡すると「便利屋を始める」と言う。ひとまず標的は、最近世間を騒がせている爆弾魔らしい。梶原の傍には十兵衛も居て、聞けば「助手にした」とのこと。十兵衛は「東京って凄えなあ、犯人喰うの楽しみだなあ」とはしゃいでいる。
■雑感・メモ等
*映画『黄龍の村』
*レンタルにて鑑賞
*因習村系バトルホラー
*飽きさせない展開且つコンパクトに纏まっていて楽しめる。
*阪元裕吾監督によれば、タイトルには何の意味もないとか。
*ホラー映画専門の動画配信サービス『OSOREZONE』(サービス終了済)が出資した作品とのこと。