ヴィーガンズ・ハム | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
ヴィンセントとソフィーは結婚30年。すっかり倦怠期に陥り、家業である肉屋の経営も厳しい。ある日、店がヴィーガンの活動家たちに荒らされ、ヴィンセントが犯人の一人を殺してしまう。死体処理に困ったヴィンセントはハムに加工するが、ソフィーの勘違いで店頭に出すと図らずも人気商品に…。(公式サイトより)

■ネタバレ
*精肉店を営むヴァンサン・パスカルとソフィーは離婚寸前の夫婦。ヴィーガン団体からは営業妨害され、同業者のマルク・ブラシャールとステファニー夫妻からはマウントされる日々。マルクから銃をプレゼントされた帰り道、以前店を襲ったヴィーガンの男に遭遇。追い抜いた後に復讐しようと思い、車をバックさせたらうっかり轢き殺してしまう。
*ヴァンサンは死体を持ち帰り解体。肉の保管庫に仕舞っておいたら、それを知らない妻がスライサーに掛けてハムとして売ってしまう。買った客は直ぐさま店に舞い戻り「もう10枚欲しい」と要求。試食した妻も大絶賛。何処の肉だと問われ「イラン豚」と口から出任せを言う。
*妻には怪しいと見抜かれ、人肉だと白状。その後、口コミで客が押し寄せる。1切れ残していた肉を食べて、ヴァンサンもその美味しさに驚く。
*娘クロエが恋人リュカを連れて来た日、リュカがヴィーガンと判明。徹底して動物由来の製品を排除する態度にウンザリする夫婦。頭にきた2人は[ヴィーガン狩り]を決行することに。肉も手に入り一石二鳥だ。町で標的を探すがなかなか決まらず、漸く肉切り包丁を振り上げるが怖じ気づいて撤退。
*次にヴィーガンの活動に紛れ込む夫婦。成り行きでマルクの店に押し入り破壊活動を行うことに。ソフィーは参加を拒否して見張り役になるが、ヴァンサンは暴れて憂さ晴らし。
*しかし結局[イラン豚]は入手出来ず、夫婦は肉料理の店で口論に。ヴァンサンは1人で帰宅。残されたソフィーは自分と同じく、殺人鬼を題材としたテレビ番組のファンである店員と意気投合。たまたま肉料理店に雇われたのだが、実は彼がヴィーガンであることも分かる。
*家まで送り届けられ店員にキスをされたソフィーは相手の舌を噛み、怪我の手当を口実に家へ迎え入れる。ヴァンサンを煽って店員を殺させようとするが、彼は「世界一旨いのは神戸牛、ストレスのない環境で育てられている。今、彼に襲いかかるとストレスを感じさせてしまう」等と言い相手をリラックスさせようとする。
*結局ヴァンサンは殺す決心が出来ない。しかし店員は全裸になり、夫婦で自分を誘い込んだのだと思っている様子。それに激昂したヴァンサンが撲殺、遂に殺人に到る。そこへリュカと喧嘩した娘が泣き付いてくるが、床に死体が転がっているため必死に追い返す。
*険悪だった夫婦が仲良く死体を解体し、店には[イラン豚]が並んで盛況。瞬く間に完売し、その後ヴァンサンは次々に標的を襲う。イラン豚の価格も跳ね上がる。
*ある日襲ったのは、ウィニーという気弱で太った青年。黄色いパーカーを着ている彼の名前を[くま]に絡めて揶揄うと、嫌がって「学校でもいじめられてた」と話す。襲い掛かるも逃げられ、追い詰めると心臓発作で死んでしまう。
*彼の肉をブラシャール夫妻に振る舞うと、肉の中からペースメーカーが出てくる。豚の経路追跡用チップだと誤魔化すが、病院勤務だったステファニーは譲らない。夫婦同士で口論になり、やがて夫同士は取っ組み合いの喧嘩に。相手をプールに突き落として耳を噛むヴァンサン。「もっと野菜を食え」と吐き捨てて、2組は決別。
*その後も殺しを続ける夫婦。ヴィーガンのイベントに参加し、子供を[美味しそうな肉]として見てしまうヴァンサン。そんな自分に戸惑い帰ろうとすると、娘とリュカに遭遇。「勉強のために来ている」と言い訳するが、リュカは訝かり「何人ものヴィーガンが失踪している。犯人の目星は付いている」と言う。
*イベントから退散する夫婦。今日はもう狩りは止めようと考えるヴァンサンだが、ソフィーは女を殺そうとしないヴァンサンを煽り「女と黒人は未知の味」と主張。その気になったヴァンサンが、初めて女を殺す。黒人も初めてだ。
*夜に解体作業をしていると、店の灯りが点いているのを見て料理好きの警官が訪ねて来る。飼い犬ペペールがヒトの手首を咥えて現れたため、厳しく一喝。「店を襲われて以来、不安定で」と偽りつつ、再度叫ぶと警官は怖じ気付いて帰って行く。
*警官に気付かれたのではないかと不安なヴァンサンは、殺人鬼マニアの妻から聞いた手口を真似て、死体を町中のゴミ箱に少しずつ捨てて処分。「捕まる前に止める」と宣言する。
*そこへリュカが訪問。昼間の態度を詫び、クロエとは別れたくないと吐露。彼を獲物と捉えるソフィーは、リュカには気取られぬよう殺しを促すが、ヴァンサンは彼を追い立てて帰らせる。「気弱でいじめられていた様子のウィニー、今度は娘の恋人。こんなのはおかしい」と訴えてもソフィーは意に介せず「私は殺してないわ」と居直る。夫婦はまた険悪に。
*翌日、イラン豚がないと分かると客は寄り付かなくなる。逃げ出したペペールを追って、ヴァンサンが店を離れる。ソフィーが閉店作業をしていると、マルクの店に押し入った過激派ヴィーガンがソフィーを拘束。彼等が貯蔵庫でソフィーを痛め付けているところへ、ヴァンサン参上。肉切り包丁でヴィーガンを蹴散らす。ヴァンサンに迫った敵は、ソフィーが肉吊りフックで狙い撃ち。離婚寸前だったが、共に危機乗り越え抱き合う2人。
*やがて夫婦の犯罪は露見。2人はソフィーが好きな殺人鬼番組で取り上げられる。3ヶ月間で30人のヴィーガンを殺した、と。ブラシャール夫妻も番組に出演、ペースメーカーを見付けた時の話をする。パスカル夫妻は終身刑に。法廷で「後悔していることは?」と問われると、ソフィーは「ウィニー」と答える。そして妻は夫を見詰めるが、ヴァンサンはただ虚ろな目をしている。

■雑感・メモ等
*映画『ヴィーガンズ・ハム』
*レンタルにて鑑賞
*フランス製カニバリズム系ホラーコメディ
*コメディアン出身のファブリス・エブエが監督・脚本・主演を務めたとのこと。
*尺は長くないけど、最初の殺しまでの前半は些か長くて怠く感じる。後半は狂気が暴走して加速。
*妻の人任せ感が気障りで「私は殺してない」の台詞が薄ら寒い。