デスキャンプ 屍獣たちの宴 | m-memo

m-memo

ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
過去に事件のあった山林を整備すべくやってきたボランティア。いずれもキャラ立ち激しいヒト癖もフタ癖もある男女6名。不協和音バリバリの彼らがキャンプを開始した夜から、ジェットコースターを急降下するような惨劇がスタートする…とはいえ、モンスターが襲ってくるわけでも、はたまたシリアルキラーが忍び寄ってくるわけでもない。ただ、何かに操られるような不運の連鎖で仲間たちが“勝手に自爆”してゆくのだ!(作品パッケージより)

■ネタバレ
*道に転がる血塗れの男の死体。保安官が警戒しながら森の中を進んで行くと、眼窩の窪んだ女が現れる。彼女は両目を失くしていて、白いワンピースが血に染まっている。
*ソフィアをリーダーとするボランティア隊が、町を離れて森の奥へとやって来る。ボランティア団体から寄贈された土地で2週間作業する予定だ。運営者の娘が殺されたと言い、団体は40万㎡の土地をキャンプ場にと希望している。ソフィア達は遊歩道・焚火台・野外劇場を作る事になっている。携帯電話は繋がらないが、非常時には衛星電話で対応可能だ。
*ソフィア以外のメンバーは5人で、その内2人が女性だ。イェール大学の政治学科を首席で卒業したミランダは政界を目指している。リーダーシップは政治家に不可欠で、ボランティア活動は良い経験になると考えているミランダ。「来年はリーダーを務めたい」と話し、何かとソフィアの仕事に割り込んでくる。黒髪に眼鏡のジュリーは「実家を離れたかった」とだけ話す。
*高校を卒業したばかりのスティーヴは、将来的には父親の営む配管用品販売の跡を継ぐつもりらしい。ボランティアに参加したのは人との交流が目的だ。軽薄な態度のクリスは、1年間ボランティア隊で活動した友人を真似て「女とセックスするために参加した」と言う。クリスとジュリーはサイズの合わない服を着たミランダについて「女を捨ててる」「デカ尻」と揶揄している。ダニーは「中学生の頃からの付き合いだった親友が失踪したのが切っ掛けだ」と話す。
*翌朝、早く起きたダニーは朝食の準備を整え、ソフィアにチェーンとリングを使った手品を披露する。やり方を教えるが、ソフィアが覚える前に他のメンバーが起きてくる。今日はソフィアとダニーで劇場建設地への歩道、クリスとジュリーで道路からキャンプ場への歩道を作る。ミランダとスティーヴは焚火台だ。

*初日の作業が終わり夜になると、クリス達は事前に準備しておいた酒を飲み始める。キャンプ場は禁酒となっているため堅物のミランダは告げ口するが、ソフィアは「私にバレないように飲むなら構わないわ」と言う。自分の進言が軽く扱われて不満を抱えたミランダは、皆の酒盛りに加わる。酔ってジュリーと張り合いクリスに迫るが、ここでも冷たくあしらわれるミランダ。怒って皆の態度を再びソフィアに告げ口しようとするが、その場を離れようとして振り向くと不運にも木の枝が左目を貫く。
*皆と離れたダニーはソフィアのテントへ。彼は「昨日話した志望動機は嘘だ」と明かす。親友は失踪したのではなく目の前で溺死した。吹雪の日、除雪車に衝突して自分以外の家族が死んだ。自分は[死神]だとダニーは感じている。ダニーに寄り添うソフィア。テントの中の2人に、ミランダの悲鳴が届く。

*慌てて現場へ駆け付けるソフィアとダニー。衛星電話で救急搬送を依頼するよりも、直接病院へ運んだ方が時間が短縮出来る。ソフィアはミランダを連れて病院へ向かう。数日は付き添う事になるだろう。彼女が留守の間はダニーがリーダーだ。ダニーは「病院で気を紛らわせて」とチェーンとリングをソフィアに手渡す。
*2日目、ソフィアが戻る前に仕事を片付けようと張り切るダニー。自分とクリスで劇場建設地への歩道、ジュリーとスティーヴで道路からキャンプ場への歩道を作る計画を立てる。しかしジュリーは二日酔いで調子が出ない。頭痛も酷いためヘッドギアを着けずにチェーンソーを振り回していると、バランスを崩して自分の顔を斬り付けてしまう。スティーヴが助けを呼ぶが、チェーンソーの音が煩いために耳栓をしていたダニーとクリスはそれに気付かない。
*刃がジュリーの顔に喰い込んでいてそのままでは外す事が出来ないため、スティーヴはチェーンソーの回転数を上げて剥がそうとする。漸くダニーとクリスが異変に気付いて駆け付けると、剝がすのではなく逆にジュリーの頭部を真っ二つに割ってしまったところだった。血塗れで狼狽え、正気ではない状態になるスティーヴ。ダニー達には詳細な状況が分からない。落ち着いたら話を聞こうとテントで1人にすると、スティーヴはテントを擦る木の枝に怯えて夜の森へと駆け出してしまう。
*翌朝、スティーヴの不在に気付いたダニーとクリス。森を探してみると、大きな木の上に居るのが見付かる。スティーヴは幻覚を見ていて「ジュリーが戻って来た」と怯えている。スティーヴの首にはロープが巻かれていて、2人は狼狽しつつ説得を試みるが、彼は木から飛び降りて首を吊ってしまう。
*ジュリーに続いてスティーヴの死体が増えたキャンプ場。クリスは冷静さを失い「自分達に不利な状況だ」と喚き散らす。実は彼は服役中で、1年間の奉仕活動を条件に仮釈放になったのだと言う。ソフィアが戻るのを待っていたら、死体は動物に食い荒らされるだろう。そうすれば更に証拠が消えて、自分達が疑われる。クリスは死体を埋める事を主張して、1人でその作業を始める。
*クリスがスティーヴを埋め終わってジュリーの死体の傍に居ると、ソフィアが戻って来る。ミランダは未だ病院に居るらしい。尋常ではないキャンプ場の様子に怯えて警戒するソフィア。クリスは状況を説明するが、俄には信じられない内容だ。ソフィアが「警察を呼ぶわ」と衛星電話を取り出すと、クリスは顔色を変える。作業用の斧を手に取り、ソフィアに襲い掛かるクリス。彼女が倒れると石を掴んで、頭部を叩いて潰す。
*車も電話もない状況で、手助けしてくれる人が居ないかと森を歩くダニー。すると皆で乗って来た車を見付ける。ソフィアが病院から戻って来たようだ。キャンプ場の近くまでは車が入れないため離れた場所に停めてあり、ここから彼女の姿を確認する事は出来ない。ダニーはキャンプ場へと走る。
*夕暮れのキャンプ場にはクリスしか居らず、ソフィアを見ていないと話す。ダニーの足許には血溜まりがあり、その中にはチェーンとリングが残されている。ソフィアが殺された事を悟るダニー。クリスが振り下ろした斧を避けて森へ逃げ込む。追って来たクリスの背後を取って、チェーンで首を締め上げる。

*ダニーは動かなくなったクリスを残して駆け出すが、彼は気絶していただけだった。意識を取り戻すとクリスは再び斧を掴む。しかし直ぐには起き上がる事が出来ない。そこへダニーが駆け戻り、クリスの首に力の限りスコップを突き立てる。
*また朝を迎え、ダニーはリングを首に掛けて1人でキャンプ場を後にする。後部座席には死体を乗せている。静かな道を走っていると、パトカーが現れて停車を促される。「俺のせいで皆死んだ、逮捕しろよ」と呟くダニー。保安官はダニーに「君を知っている、以前写真を見た」と言う。ダニーの母親とは高校の同級生で、一家の悲惨な事故について覚えていると。彼は「若い頃に自分の運転で交通事故を起こし、恋人や親友を亡くした。弟は今でも車椅子だ」と話す。先刻のダニーの独り言が聞こえて、自分を見ているようだと感じたのだ。
*保安官はダニーを車から降ろして銃を取り出す。ダニーは怯えて狼狽えるが、保安官は「苛立つ出来事があると人の居ない場所で発砲している」と言う。ダニーにも撃つように言って銃を手渡すと、保安官は無線に応えるため背中を見せる。ダニーは保安官の後ろ姿に銃口を向けるが、結局空に向かって引金を引く。「すっきりしただろ?」と笑う保安官。彼はダニーの[荷物]について「20km程先の採石場に捨てて、嫌な思い出は忘れてしまえ」とアドバイスもしてくれる。
*保安官が走り去ると、ダニーは「保安官を撃とうとするなんて」と自省する。どうにか気持ちを落ち着かせて車に乗り込もうとすると、ダニーの身体が跳ね飛ばされる。森の中の道で、自分の運転する車とパトカー以外に初めて見た車。運悪くそれに撥ねられたのだ。運転していたのは、左目を失ったミランダだった。キャンプ場での冴えない作業着姿とは違い、白いワンピースを身に着けている。「片目で運転なんかするんじゃなかった、死なないで」と泣き崩れるミランダ。助けを呼ぶため衛星電話を探そうとするが、ダニーが運転していた車からは死体が出てくる。「一体何なの」と取り乱したミランダがその場を離れようとして振り向くと、不運にも木の枝が右目を貫いた。

■雑感・メモ等

*映画『デスキャンプ 屍獣たちの宴』

*レンタルにて鑑賞
*キャンプ系自滅型ホラー

*ジャケットには『仲間たちが次々に自滅していく、地獄の内部崩壊キャンプサイト!』との煽りが。キャンプで自滅と言えば『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』が思い浮かぶ。どちらもジャンルとしてはホラー/コメディみたいだけど『タッカーとデイル』の方が出来が良いし、この『デスキャンプ』にはコメディと言える程は笑える要素がないような。(そもそも積極的に殺る気満々な人が居るから、自滅とは言い難い部分も。)
*自分は店頭で見掛けてレンタルしたけど、それ以前に雑誌『コミックガンマスクリーム』2冊目の付録になっていたらしい。日本未公開ホラー作品が付録と言う楽し気なDVDマガジン。1冊目は『鬼畜の森』が付録だったみたい。生憎3冊目は発行されていない模様。
*文章だと分かり辛いけど、最後の場面の続きが冒頭へ繋がると言う構成。髪型や服装が違うから、両目を失くしているのがミランダとは気付き難い。(過去に起こった出来事なのかと思わせる。)一方でダニーの死体は顔が分かるように映されていて、本筋の展開を読み難くするように工夫されてると思う。そうは言っても全体的にはテンポが緩くて面白くないけど。
*終盤ダニーが車に積み込んだのはクリスとジュリーの死体で良いのかな?(クリスが他の死体を埋めた場所は知らないよね。)死体を持ち帰るのも割と不味いと思うから最初は行動の理由が分からなかったけど、死体をキャンプ場に残すよりはマシか。それにしても保安官に遭遇してからが随分長いから、保安官に何か裏でもあるのかと思ってしまった。

*ソフトのジャケットの人が誰かは不明だけど、実際の面子はこんな感じ。