ガーディアンズ | m-memo

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ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
冷戦下のソヴィエト。違法な遺伝子操作により特殊能力を持つ兵士を生み出す“パトリオット計画”が進行し、超人部隊が生み出されようとしていた。だが、名声を我がものとしようとする組織の科学者クラトフの裏切りにより、研究所は爆破され、超人達も姿を消してしまう。50年後、自らも強大な力を持つ超人となったクラトフがロシアを崩壊させようとした時、パトリオットは世を捨てて生きるかつての超人達を見つけ出し、国家の危機を防ごうとする。集められたのはアルスス、レア、ハン、クセニアら4人の超人達。彼らは、失ったアイデンティティを取り戻すため、クラトフを倒すことを決意する。結成されたチームの名は“ガーディアンズ”。彼らこそ、最後の希望―。(メーカーサイトより)

■ネタバレ
*1940年代から始まった極秘計画[パトリオット]。遺伝子操作を主目的に、ソ連全域に極秘研究所があった。責任者の1人は革新技術部門のアウグスト・クラトフ。彼はあらゆる車両・戦闘機等の遠隔操作を可能にするシステム[モジュール1]の開発に没頭した。しかし開発は失敗、部門は閉鎖された。
*一方同僚の遺伝子部門責任者ドブロヌラーヴォフ博士は実験に成功、[超人]を作り上げた。クラトフも密かに遺伝子実験を始め、数々の違法な実験を行った。多数の犠牲者が出て処刑されそうになると実験室を爆破。飛散した化学物質で遺伝子構造が変化した結果自らも超人となり、クラトフは死を免れて逃走。その後モジュール1を完成させた。
*時は流れて現在、軍の最新兵器が奪われる事件が発生。それはモジュール1を使用したクラトフの仕業だった。クラトフに対抗出来るのは、彼が創り出した超人達しか居ない。彼等は遺伝子操作の結果それぞれ能力を授けられ、更に年老いる事がない。40年が経過した今でも充分戦えるだろう。ラーリナ少佐は2週間で旧ソ連の全域を捜索し、超人チーム[ガーディアンズ]を結成する任務を命じられる。
*様々な情報が集まり、ラーリナは先ずアルメニアのホルヴィラップ修道院へ向かう。そこには僧侶として暮らすレーニクが居た。彼は念動力で鉱物を操る賢者だ。レーニクは「私を実験台にして、不要になったら捨てた」と言い非協力的な態度だが、ラーリナが「クラトフへの復讐の機会を与えに来たのよ」と告げると仲間に加わる。「レアと呼んでくれ。レーニクは過去と共に死んだ」
*2人目が居るのはカザフスタンのアラル海。複数のガトリングガン相手に、半円状に湾曲した2本の剣で戦うハン。彼は超音速を誇る剣の達人で、その動きは肉眼では捉えられない。旧知の間柄であるレアの誘いで、彼もまた仲間になる。
*シベリアのプラトナ台地、廃山小屋には3人目のアルススが居た。彼は獣のパワーを持つ天才科学者で、上半身或いは全身を熊の身体に変化させて戦う。屈強な戦士も容易く弾き飛ばすアルススを、ラーリナや嘗ての仲間達が歓迎する。
*4人目はモスクワのサーカスショウに出演していた。観客は何らかの仕掛けで透明に見せていると思っているが、クセニアは擬態能力で忍び寄る美女で実際に透明になれる。楽屋を訪ねるとクセニアは攻撃を仕掛けてくるが、彼女に体術を教えたのはレアであり、レアに教えたのはハンだから通用しない。彼女は記憶喪失のため、昔の仲間を覚えていなかった。どうにか説き伏せて話をする。
*クセニアの話では、気が付くとセヴァストポリに居たのだと言う。78年の事だ。身元の手掛かりは名前が刻まれた指輪だけ。時間が経てば記憶が戻るだろうと言われたが、1年経ち2年経っても変化はなかった。やがて自分の能力に気が付いた。透明になれて、温度変化にも強い。体温をコントロールする事も。「ボルシチも得意よ」と言うクセニアに笑顔を向けるラーリナ。しかし他の超人達同様に老いる事がないため、同じ土地に長く留まる事が出来ない。「もう孤独な放浪生活は嫌だわ」と言い、クセニアも仲間になる。記憶も取り戻せるかもしれない。
*クラトフに盗まれた戦車のGPSを追跡し、居場所が判明。クラトフがそれに気付く前に奇襲を掛ける事になり、廃工場に侵入する4人。しかし将軍が裏切った。クラトフにガーディアンズを差し出す約束になっていたのだ。待ち構えられ、それぞれ不利な攻撃を仕掛けられる。クセニアは透明になり警備をすり抜けるが、サーモグラフィで識別されて液体窒素で動きを封じられる。ハンは動きを止めた瞬間を狙われ薬物を注射される。アルススは特殊なネットを被せられ、レアは鉱物の少ないエリアに誘い込まれる。
*レアは直接クラトフと戦うが、操れる岩が少なく苦戦。重傷を負い、他の3人は拘束されて連れ去られてしまう。ラーリナが現場に残されていたレアを回収、治療する。将軍はクラトフに裏切られ殺害される。そんな中、パトリオット基地をドブロヌラーヴォフ博士が訪れる。ニュースでクラトフを見て駆け付けたのだと言う。彼はレアの治療を手伝い、クラトフの研究施設の場所について情報を提供する。
*クラトフの本拠地へ乗り込んで、3人の超人を救い出すラーリナ。そこにクラトフの姿はない。クラトフは陸軍基地から装甲車両等を奪い、それを用いてバイコヌール宇宙基地用の巨大な送信装置[オスタンキノ・タワー]を盗んで運搬していた。運搬先はモスクワ。無数の装甲車両が押し寄せて、都市は混乱に陥る。
*再び4人の超人が揃うが、レアはまだ治療中でアルススは獣化に対する不安を抱えている。「元に戻るのが次第に難しくなる」とラーリナに話すアルスス。人間に戻っても獣の感覚が消えない、自分の中で熊の部分が大きくなるのだと。彼は8年前にクセニアを見付けていたが彼女には記憶がなく、遠くから見守っていたとも話す。
*パトリオット基地に、[ハマー]が地球に向かっているとの情報が入る。米国の[スターウォーズ計画]に対抗して建設された、地球上のあらゆる都市を消滅させられるものだ。外気圏から攻撃するため、地上の武器では射程距離が届かず対抗出来ない。更に資料を解析したところ、クラトフの狙いは全ての通信衛星を乗っ取る事だと分かる。そうなれば車両等だけではなく、地球上のあらゆる機械を操られてしまう。
*実行するには強力な送信装置とアンテナが必要になるが、クラトフはオスタンキノ・タワーを盗んだ。既に送信装置を手に入れているのだ。それだけでは高さが足りないが、フェデレーション・タワーと組み合わせれば高さ900mの巨大なアンテナが出来上がる。そのためにクラトフは、オスタンキノ・タワーを運搬したのだ。
*アンテナの破壊を試みるが、戦闘機を送り込んでもクラトフの敵ではない。やはり超人達が戦うしかない。ラーリナは超人パワーを極限まで引き出すスーツを準備する。レアのスーツはより広範囲の鉱物を操れる。念動力を利用して電磁パルスを発生。岩を連ねた鞭で打撃を与え、グリップ操作で超高電圧の電荷を発生させて防御盾にもなる。ハンのスーツは攻撃から身を守る。背部には銛を装備し、強力なワイヤーで繋がっている。アルススには、神経システムと連動して怒りを向けた相手を攻撃するガトリング砲が用意される。完全に熊化すると全自動に切り替わる。クセニアのスーツは高感度センサーにより、首の筋肉を動かすだけで透明になれる。彼女に同化し、更に手で触れたものも透明に出来る。
*訓練を重ねて、スーツを使いこなす4人。通信衛星を操る[モジュール2]を破壊する準備は出来た。モジュール2はメインビルの制御パネル付近にある。レアは地下鉄に乗り地下から、ハンは上空から、アルススとクセニアは川からモジュール2を目指す。超人達が乗り込んで、最後はロケット弾で決着を付けるのだ。壊滅状態になる前に離脱しなくてはならない。
*4人はそれぞれの経路で、敵を倒しつつメインビルで合流する。一方、ドブロヌラーヴォフ博士がクラトフに襲撃されているのを発見するラーリナ。彼の存在が自分に不利になると判断したのか。クラトフのその懸念は正しく、ブロヌラーヴォフは超人達がクラトフを倒す方法を見付けていた。重傷だがラーリナに「互いのパワーを伝達し合体させれば、強力なエネルギー砲が放たれる」と伝える。だからこそクラトフは、レアの力を恐れて無力化しようとしたのだ。互いの力を伝達する事は複雑で、非常に困難だ。「失敗すれば全員が死ぬ」とブロヌラーヴォフは言う。
*4人はメインビルで磁気発生装置を発見。停止させればロケット弾でタワーを破壊出来る。金属等を使えば熱で溶けてしまうため、温度変化に強いクセニアが直接接触して装置を止める。次いで4人はクラトフと対峙する。それぞれが攻撃を仕掛けても太刀打ち出来ない。そこでクセニアがレアを透明化して、位置が分からない状態で鞭を使う。レアが鞭で動きを封じてハンが攻撃するが、3人共弾き飛ばされる。アルススが完全に熊化してぶつかり合っても倒す事が出来ない。
*モジュール2にロケット弾を撃ち込む事になり、急いで脱出する必要がある。ハンの銛を放って、ワイヤーで輸送機に釣り下がる4人。しかしクラトフは輸送機も操る事が可能だ。輸送機は街に墜落し、その前にワイヤーを切った4人は川に落下。更にロケット弾の軌道も変えるクラトフ。
*諦めずに再び攻撃を仕掛けようとする4人の元にラーリナが駆け付け、エネルギー砲について伝える。危険が伴うが4人に迷いはない。互いに支え合い、力を集結させる。エネルギー砲が放たれモジュール2と周囲のビルが崩壊、クラトフもそれに呑み込まれる。
*モスクワに徐々には平穏が戻り、クセニアには記憶が戻りつつある。「指輪をくれたのが誰かも思い出したわ。でも時間をちょうだい」と言うクセニアと、それを受け容れるアルスス。4人はそれぞれ元の暮らしに戻る事にする。「[パトリオット]は続くわ。危機が起きたら?」と問い掛けるラーリナ。ガーディアンズは「その時は駆け付けるさ」と笑顔で答える。

■雑感・メモ等
*映画『ガーディアンズ』

*TSUTAYA TVにて鑑賞(TSUTAYA先行)
*ロシア製ヒーロー・アクション映画。クマに釣られて見てみた。
*最後にラーリナが「ガーディアンズは他にも居た」と告げて終了。更にエンドロールの途中に短い映像があり、ラーリナが拘束されている。抵抗して相手を締め上げて「誰の命令?」と訊くと「フェルム」との返事。如何にも続編がありそうな雰囲気。原作付きではないみたいだし本編中にも全然出てない名前だと思うから、フェルムについては全く不明。
*クセニアに記憶がないのも続編を作り易そうな要素。40年ブランクがあるからそこに色々盛り込む事も出来そう。
*とは言っても続編が見たいと思う程面白かった訳ではない。展開やアクションにもっと切れ味が欲しい。スーツを使いこなす練習中の、連携しての攻撃が良かったけど本番では連携薄め。もっとあの類いのものを見たかった。サクサク仲間になって(存在感の薄い将軍は裏切るけど)内輪揉めみたいな展開もなくて、尺が手頃なのは良い。キャラクターは割と好きだし、他の超人も少し気になる。

*公式サイトには余所からの引用として[ロシア版『X-MEN』]とか[マーベルへの挑戦状]とか書かれてる。(キービジュアルにも記載あり。)4人組で、岩で戦う人や透明化する人が含まれるからX-MENと言うよりも『ファンタスティック・フォー』を思い出すね。
*ネタバレに書いた『念動力で鉱物を操る賢者』『超音速を誇る剣の達人』『獣のパワーを持つ天才科学者』『擬態能力で忍び寄る美女』は、どれも公式サイトに書かれてる惹句。
*それぞれラーリナとの会話で、レアは(自分が年を取らないために)娘を埋葬した話をする。ハンは勝負の最中に、理性を失って兄アバイ殺してしまった事を告白。クセニアの得意料理はボルシチで、アルススは熊化に対する不安を吐露。「熊の部分が大きくなる」てなかなかインパクトがある台詞よな。因みにアルススが熊化する時、シャツが破けたら元の身体に戻っても脱げたままだけど、ズボンが破けた場合は復活して穿いてる。
*一網打尽になるのを避けるためなのかもしれないけど、敵陣に複数ルートで侵入する必要性は低かったような。ハンだけ上空からやって来るけど随分苦労してたし、アルススとクセニアがペアならハンもレアとセットで良かったのでは。そのレアは地下鉄で地下から侵入。序盤でパトリオット基地に電車で到着するんだけど、独自の地下鉄ルートを持っているの?基地同士を繋いでる設定なのかな。
*クラトフの実験室では大量の[クローン軍]が待機中だったけど、参戦する事も処理される事もなく終了してしまった。クラトフが張り子の肉体的な風情で残念だったけど、あれが入り乱れて戦う様子は見たかったかも。