■あらすじ
この上ない悲劇を体験した後、母と10代の息子が親戚の所有する別荘に移り住む。そこには親子の静かな生活を脅かす、不気味で説明不可能な力がうごめいていた。(Netflixより)
■ネタバレ
*有望な長距離ランナーのローガン。郊外の道を走るいつものコースで父にタイムを計ってもらうと、大幅に記録を短縮し「地区大会に行ける」と2人で喜ぶ。母ナオミも笑顔を見せるが、滞納通知が届き内心は気が重い。親子で買物に出掛けると、運転手が心臓発作を起こした車に父が撥ねられてしまい命を落とす。
*配管工だった父の生前から借金があり母は無職、今住んでいる家の家賃を払い続ける事は出来ない。そんな時、母の妹で裕福なアリソンが「我が家の別荘を使って」と助け舟を出す。売却予定で日曜日はオープンハウスとなり人が出入りするが、それ以外は無償で住む事が出来る。別荘は現在の居住地からは遠く離れた山中にあるが他に選択肢はなく、ローガンは休学を余儀なくされる。
*車に僅かな荷物を積み込み、長い距離を走って目的地の別荘へ向かう。「卒業までには学校へ戻りたい」と漏らすローガン。母が仕事を見付けて蓄えが出来れば町へ戻る予定だが、今のところ具体案はない。途中で車の前に人影が立ち塞がり、母は慌ててハンドルを切る。「轢いてしまったかも」と狼狽える母、ローガンは父の死の光景がフラッシュバックする。しかし、振り返ってみるとそこには誰も居ない。
*更に暫く走り、マーケットに立ち寄る。すると初対面の女性から「ローガンとナオミね」と声を掛けられる。アリソンから話を聞いていたと言うマーサは、別荘から一番近い家に住んでいるらしい。「写真も見せてもらったから2人が直ぐに分かったわ。私も数年前に夫を亡くしたの」と話すマーサ。馴れ馴れしい態度に些か閉口する2人。
*夜が明けて漸く別荘に到着。初めて家を見たローガンは思わず「クソでかいな」と呟く。この辺では一番大きな豪邸だ。中に入った途端に固定電話が鳴る。相手はマーサで、無事に到着したかの確認だと言う。続けて母の携帯電話にも着信があり、1人で家の中を見て回るローガン。照明の点かない地下室にはボイラーがある。細い通路の先はまるで作りかけのようで、行き止まりになっている。家は住み心地が良さそうだが経年劣化なのか、ローガンは地下室の階段で板を踏み抜く。
*ローガンは父の遺品をまとめた段ボール箱を、自分の部屋に置く。中には親子3人で撮った写真もある。明日は早速オープンハウスで、11時までに家を出なくてはならない。前日は夜通し車で走り続けていたため早く眠りたいが、ベッドに入ると外からエンジンとノックの音が聞こえる。家の正面に車が停まっていて、ヘッドライトで家を照らされクラクションも鳴らされる。躊躇いつつ玄関から外へ出ると、既に車は消えている。
*ローガンが家に戻ろうとするとマーサが立っていて「あなたは誰?うちの庭で何してるの?」と言う。「ここはうちの庭ですよ、大丈夫ですか?」と声を掛けると、彼女は叫びながら走り去る。母が起きてしまったのではないかと部屋を確認したが、運転手だった母はローガン以上に疲れていたのだろう、一連の騒ぎにも気付かず眠っている。母の枕元にも親子3人で撮影した写真が置かれている。
*ローガンも漸く眠りに就く。朝になり目を覚ますと見知らぬ誰かが部屋に居て、手を伸ばしてくる。驚き跳ね起きると「あと15分でオープンハウスが始まる」と年配の女性ジョアニーから告げられる。母は電話中でローガンを起こせなかったようだ。今日の責任者はまだ若いエドと言う青年で、彼が電気を消し戸締りをすると説明がある。17時にオープンハウスが終了したら、鍵はマットの下へ。家には訪問客用のチラシや焼き菓子が用意され、ローガンと母は外へと追い遣られる。
*ダイナーで食事を摂り、昨夜の件を母に報告する。「迷子になったのかも」と言う母。ウェイトレスから「カードが利用停止になっている」と告げられ、現金の持ち合わせがない母に代わりローガンが支払いをする。その現金は叔母アリソンから誕生日祝いに貰ったものだ。気不味い雰囲気の中、母は「ゲームをしましょう」と言い出す。「宝くじが当たったら何をする?」と訊く母。気が重いテーマだが、渋々答える。「うちの借金を返す」「うちはそこまで困ってないけど、気持ちは受け取るわ」「家を買って故郷に戻る」「プール付き?」「陸上のトラックもね。東京オリンピックに出場する。残りは母さんにあげる」母は借金を返して、若い頃にやっていたカメラをまた始めたいと言う。「今直ぐやれば良いよ、宝くじに当たらなくても出来る」と言うと「父さんみたいね」と言われてしまう。機材等の事を考えれば現実的ではないと言う事か。
*2人は時間潰しに町のマーケットへ。母が店員のクリスに「見慣れない顔だけど、美人は大歓迎だ」と話し掛けられて、ローガンは不機嫌になる。失礼な態度のローガンを咎める母。やがて約束の時間が過ぎて、2人は家に戻る。照明は消えているが所定の場所には鍵がなく、家のドアは開いている。慎重に中へ入ると奥からエドが駆け出してくる。予定より遅れてしまって慌てているようだ。迎えが来るからと挨拶もそこそこに、エドは家をあとにする。
*その様子を見たローガンは「オープンハウスっておかしいよね」と言う。殆ど知らない人に鍵を預けて、もっと知らない人達に家を解放する。不動産業者は電気を消しただけで、内部確認はいい加減に見える。「眠れなくなるわ」と言う母に「その方が良いかもね」と答えるローガン。ローガンは念のため、クロゼットの中やベッドの下を確かめる。納得すると携帯電話をコードに繋いで充電する。
*リビングで2人が寛いでいると電話が鳴る。母が出るが反応はなく「自分の声が聞こえるだけ」と言う。間違い電話か悪戯電話だろうか。その後シリアルを入れたボールを自室に持ち込んだローガンは、充電していた携帯が消えている事に気付く。シャワー中の母に断って、携帯を借りて自分の番号に掛けてみるが反応はない。リビングへ戻ると、自室に運んだ筈のシリアルがテーブルに置かれている。地下室からは大きな物音が聞こえ、シャワーを浴びている母の叫び声も聞こえる。
*ローガンが慌ててシャワー室に駆け付けると「お湯が水に変わった」と言う。地下室の物音も、古いパイプのせいだろう。バスタオルを身体に巻き付けて、母は自ら地下室へ向かう。照明の点かない地下室で、懐中電灯を手にボイラーのノブを直して点火する。背後で突然ドアが閉まり、驚いた母はローガンの部屋へ。「悪ふざけしないで」と叱るが、身に覚えがないローガンは戸惑うばかりだ。その様子を見て、改めて屋内の確認をする母。家の中には2人以外は居らず「ドアが壊れてるのね」と結論付ける。
*晴れた日、森の中の道を走るローガン。母がタイムを計るが、納得出来る数字ではない。坂道のせいだと母は宥めるが、携帯電話も見付からないままでローガンは気持ちが沈む。2人が家に戻ると、誰かが家の中を覗き込んでいる。それは先日、母に親し気に声を掛けてきたクリスだった。売り家の看板が出ていたため、様子を窺っていたらしい。ローガンはまた不貞腐れた態度で家の中に入ってしまうが、クリスは気にした様子もない。「不動産業者に連絡すれば、いつでも中を見られるわ」と母が伝えると「折角だから、今見せてもらえないかな」と打診される。クリスを家に招き入れて「自由に見てくれたら良いわ」と告げる母。クリスはキッチンやそこから繋がる地下室を見ていたようだが、母が部屋から出ると既に姿を消している。
*母は自分が持ち込んだ荷物の中から古いカメラを取り出して、家の周辺の風景を撮影し始める。夕食のメニューはパスタ。それ以外に冷蔵庫に入っているのはホットドッグだけで、大きめのキッチンも力を発揮出来ない。そこへマーサが手作りのバナナケーキを手土産に尋ねて来る。彼女は随分とこの家を気に入っているようで「売りに出された時は悲しかった」と言う。オープンハウスの日にもやって来たらしい。「知らない人がこの家を買ってしまう前に、もう一度見たかった」と。その熱意に気圧される母。マーサは別れ際に「いつでも訪ねて来てね、主人も会いたがってるわ」と言うが、初対面の時に彼女は「夫を亡くした」と言っていた筈だ。思わず聞き返すと、マーサは夫の死を笑顔で否定する。
*母がシャワーを浴びていると、またお湯が水に変わる。地下室で点火するが、その後再度シャワーヘッドから水が出る。堪らずローガンに助けを求める母。地下室でマッチを擦ったローガンの背後に人影が浮かぶが、彼はそれに気付かない。
*ローガンが深夜に目を覚ますと、ベッドサイドテーブルに置いた筈の眼鏡がない。ローガンは普段はコンタクトレンズか眼鏡を使っていて、裸眼では周囲の全てがぼやけて見える。しかし今は慣れた場所でトイレに行くだけだ。彼はそのままトイレに向かう。人影が部屋を横切り、再びベッドに入ったローガンを部屋の入口から見下ろしている。
*朝になると、いつもの癖でベッドサイドに手を伸ばすローガン。すると昨晩はなかった眼鏡が指に触れて困惑する。その日も山中の道を走るが、体調が悪く嘔吐してしまう。そこへ通り掛かるマーサ。彼女は森を散歩するのが日課だと言う。2人で歩いていると母が合流。マーサは「あなた達の幸運を祈るわ。死は一度近付くと、決して離れない」と不穏な言葉を残して笑顔で去って行く。
*その日はボイラーの修理のために配管工が家にやって来る。以前にも修理に来た事があり、場所は分かると言う。修理後に手を煩わせた事を詫びると、男は「機器の不調はよくある事だし、夫を亡くしたマーサは寂しがって、ワザと床を水浸しにして電話を掛けてくる」と言う。やはりマーサの夫は死んでいるのだ。男の話では、夫の死後マーサはアルツハイマーを患っていて時々記憶が混乱するらしい。男は「地下室に落ちていた」とローガンの携帯電話を差し出す。
*キッチンのゴミ箱で、家族3人で撮った写真を見付ける母。2人だけの家では、捨てたのはローガン以外考えられない。携帯電話も、ボイラーの点火をしたのは昨晩で失くしたと言い出したのは何日も前だ。ローガンの言い分を聞かず詰る母。互いに感情的になり口論になる。「父さんが死んだ時にも母さんには気遣われず、学校を休学させられてこんな町に連れて来られた。父さんが居ればこんな事にはならなかったのに」「この町に来る羽目になったのは、何も遺さなかった父さんのせいよ。あの人は無責任で、私達の事なんかどうでも良かったの」仲の良かった父を否定され、思わずローガンは「母さんが死ねば良かったのに」と口走る。ショックを受けた母は無限で立ち去り、ローガンも自分の発言を悔やむ。
*深夜、物音を聞いて地下室に下りるローガン。そこには死んだ父が立っている。血塗れの父を必死に呼ぶ。それは夢で「魘されてたわ」と母に起こされる。現在時刻は午後1時、今日は1時間後からオープンハウスだ。昨日の事がまだ気不味いローガンは、母の運転する車には乗らずに1人でランニングを始める。しかし調子は上がらない。母は現像された写真を取りにマーケットへ出掛け、クリスと再会。彼は挨拶もなく帰った事を詫びて「何かあったら呼んでくれ、助けになる」と電話番号を渡してくる。その頃、家では地下室の扉が開く。
*不動産業者からアリソンに「家に侵入者があった」と連絡がある。その知らせが母にも入り、途中でローガンを拾って2人で家へ戻る。ダイニングテーブルに3人分の食器がセットされていて、3本のキャンドルに火が灯っている。通報すると2人の警官がやって来る。地下室も含めて隅々まで探したが、不審なものはないと言う。オープンハウスの日に誰かがスペアキーを見付けたか、ずっと潜んでいたのかもしれない。物が移動した事や無言電話もあったと訴えるが、警官は子供の悪戯だろうと考えている。納得出来ないが、これ以上出来る事はない。「心配なら明日の朝また来る」と言われ、そうして欲しいと頼む。
*写真を捨てたのも自分ではないと、母に訴えるローガン。母もそれは納得して誤解は解けるが、ローガンの「ここは危険だからホテルに泊まろう」と言う提案には頷けない。ホテルに泊まれるような現金はないのだ。そう言われればローガンも黙るしかない。せめて今夜は同じ部屋で眠る事にする。ローガンがクリスの電話番号が書かれたメモを見咎めると、母は「困った事があったら連絡してくれって。社交辞令よ、捨てても良いわ」と言う。
*その後夜が深まると、クリスが家を訪ねて来る。戸惑う母を更に驚かせたのは、彼を呼んだのがローガンだった事だ。馴染みのない土地で他に頼る者もなく、形振り構わず電話を掛けた。ローガンとクリスで家の周辺を見て回るが、不審な点はない。クリスは今夜、リビングに泊ってくれる事になる。ローガンが今までの不躾な態度を詫びると、クリスは「何も言わなくて良い、気にするな」と笑う。
*それでもローガンはなかなか眠る気になれないが、深夜になりコンタクトレンズを外そうとする。すると物音が聞こえ、リビングを覗くとクリスの姿がない。玄関のドアが開いていて、停めてある車のエンジンが掛かりヘッドライトに照らされる。車にはクリスが乗っているようだ。困惑しつつ近付くとタイヤはパンクしており、クリスは首を切られて絶命している。狼狽えていると背後から頭を掴まれ、車に打ち付けられる。気絶したローガンに何者かが水を浴びせ掛ける。周囲には雪が消え残っている。
*母の眠るベッドに誰かが潜り込む。今夜は一緒に眠る事になっていたローガンだろう。その気配で目を覚ました母は、ベッドサイドテーブルに置いた写真を眺める。現像したままで、出来映えを確認していなかったのだ。自分が撮った風景に続いて現れたのは、ベッドで眠る自分の写真。ローガンが撮ったのかと思ったが、ローガンの寝顔もある。隣のローガンを呼び振り返ると、そこに居たのは別の男だ。絶叫して逃げ出そうとするが、捕まり殴られ圧し掛かられる。
*母が意識を取り戻すと、手足を縛られて椅子に拘束されている。泣きながらローガンを呼ぶと、無言で殴られる。母の手を撫でて、指を1本また1本と折っていく男。ローガンは母が絶叫して自分の名前を呼ぶのを聞いて、意識を取り戻す。しかし身体が凍て付き、思うように動けない。震えながら必死に母の元まで辿り着き、倒れて泣いているのを助け起こして励ます。「愛してるよ、母さん。今直ぐここから逃げよう」
*ローガンはナイフを握って固定電話までやって来るが、線が切られているようで通話出来ない。ベッドサイドテーブルに置いてあった携帯電話はSIMカードが抜かれている。その時、また母の絶叫が聞こえる。どうやら地下室からのようだ。怯えながら暗く折れ曲がって先の見えない通路を進んでいると、取り乱した母が飛び出してくる。懐中電灯とナイフを握っていたローガンは咄嗟に反応出来ず、刃が母の腹部に突き刺さる。母は「早く逃げて」と声を絞り出すと、その場に崩れ落ちる。
*母の背後には男が居る。涙を流しながら、地下室から逃げ出すローガン。しかし外へ出る前に男に捕まり、コンタクトレンズを外されてしまう。もう相手の顔も見る事が出来ない。「走れ」と怒声を浴びるが聞き覚えのない声だ。まだ凍えたままで懐中電灯を頼りに夜の森を走るが、周囲の様子は殆ど分からない。倒れた大木の陰に隠れて震えていると、人の気配が近付いてそのまま遠ざかる。それは散歩中のマーサだったが、ローガンには視認出来ない。
*必死に移動を続け、いつの間にか夜が明けている。身体はまだ冷え切ったままだ。ここが何処かも分からない。川で水を飲み、疲弊して木に凭れ掛かるローガン。安堵する間もなく、追い付いた男がローガンに接近して腕を伸ばす。「もう止めてくれ」と絶叫するが、2人以外にそれを聞く者はない。その場所には事切れたローガンだけが残される。
*長閑な田園地帯の中を走る車。停車すると、それまで走っていた道から逸れて行く。看板を見て目的地を定めたのだ。車の行き先にはオープンハウスがある。
■雑感・メモ等
*映画『オープンハウスにようこそ』
*Netflixにて鑑賞(Netflixオリジナル作品)
*引越系+侵入系ホラー
*生憎自分はまだ、Netflixオリジナル作品で文句なく面白いと言うものに遭遇した事がない。だから期待値のハードル低めだったのに、これは想定を下回るクズで吃驚した。「この上ない悲劇を体験した」母と子が、理由も分からず死ぬお話がどんな界隈に歓迎されるのか謎。犯人の正体や目的も全て謎。
*最後まで見ると犯人はオープンハウスを標的にしているのか?と思われるけど、そもそもあの車が犯人のものかどうかも分からないよね。もしオープンハウス荒らし的な事をしているとしても、人が住んでいるケースの方が少ないなら目的は殺人ではないんだと思う。何故今回は殺人にまで発展したのか?終盤ローガンが「悪戯等ではなく、もっと個人的なものを感じる。以前に住んでいた誰かとか」みたいな事を言うんだけど、該当しそうな登場人物は居ない。例えばオープンハウスで好き勝手やってたら誰かが住み始めて逆恨み…みたいな感じなの?まあこんなの考えても仕方ないんだよね何かを確定出来る情報が全然ないから。
*些か挙動不審な不動産業者・相当に挙動不審な近隣住民が居て、更に怪しい配管工も。身体のシルエットからすると配管工が犯人なのかと思ったのに(マーサの家を拠点にしているのかと)そう言う訳でもない。あと最後にやって来たのは警官かと思った。助けに来てくれた(或いは警官が犯人)と言うパターンなのかと想像したけど違ってた。と言うか結局犯人が誰なのかは分からない。
*序盤の道路に立つ人影・地下室の不穏な雰囲気・階段を踏み外した事・母がカメラを持ち出した後のローガンの背中(スゲー大袈裟な音が鳴る)等、伏線になるのかと思ったのに見事に何もない。酷い。
*本筋に関係ない事は全部排除している感じで、あれこれ説明不足にも感じる。ローガンの学校での様子や遠く離れた友人との遣り取りなんかもない。お陰でローガンの年齢も分からないんだけど、陸上はクラブに所属しているとか言う形ではないの?ランニングの場面が何回かあるけど車道を走るだけでトレーニング風景もないし、ローガンは概ねパソコン触ってる。町の中心部やマーサ宅との距離感、新しい町の規模なんかも不明。母も仕事を探したりする様子もない。
*母の仕事と言えば、叔母の手助けの方法ももう少し何とかならなかったのかな。あの別荘に住んでも元の町に戻るのは難しそうだし、日々の食事にも困ってた。就職先の斡旋は出来なかったのか、使える公的制度はなかったのかと思ってしまう。
*何もかも分からないけど、叔母から「家宅侵入された」と電話が入る場面がまた一際分からない。その日は不動産業者の都合なのか午後2時からオープンハウスだったけど、親子が家を出た後で何者かが侵入したと言う事?でもそれなら夜になって連絡があるのは随分遅いような。オープンハウスの最中なら誰でも入れるし、終了後なら不動産業者は侵入者の事なんか把握しなさそう。どのタイミングで判明したとしても、「侵入された」と言いながら蝋燭灯されたままの状態で放置したって事だよね?それとも犯人自身が不動産業者を装ってアリソンに連絡したのか?
*映画やドラマだと「この状況でそんな金銭的余裕あるの?」と思うような解決策が採用されたりもするけど、この母子は明らかに不穏な状況なのに「余所に泊まるお金はない」と家に残ってしまう。その結果死んでしまうのが辛い。貧乏が憎い。家から離れて車中泊しても無駄だったかな。
*繰り返されるシャワーシーン・母に好意的な男・息子の拗ねた態度や頼りなさなんかを見ると、本来母と子はもう少し年齢設定が若かったのかなと言う気もする。