インサニティ | m-memo

m-memo

ネタバレだらけの映画メモ。

忘れ易いので自分用にメモしてます。
ネタバレ部分は詳細を記載することもあれば、
二言三言のこともあります。

 

■あらすじ
独立記念日の休暇を利用して、ワシントンコーストそばの離島へ旅行に来た三組のカップルたち。最高のバカンスに胸躍らせ森の中にあるキャビンにたどり着く。若者特有のハイテンションな乱痴気騒ぎが始まるなか、パーティーを盛り上げるために一人が持参したドラッグを口にした五人は次第に威嚇的な態度をとり始める。実はドラッグの中には、右翼系テロリスト集団が開発した恐ろしい新種が混じっていたのだった…。唯一ドラッグを拒否したブリーは不安になるが、そんな心配をよそにドラッグを摂取し続けた五人はやがて互いを攻撃し始め、血にまみれた恐怖の宴が始まるのだった-。(メーカーサイトより)
 

■ネタバレ
*7月4日独立記念日、深夜3時35分のシアトル。パイク・ストリートから騒音についての通報が入る。若者が騒いでいるのだろうと思われたが、現場は血塗れで2人が死亡していた。銃や刃物を使った形跡はなく、2人の遺体にあるのは鈍器による外傷と多発骨折、そして噛み傷。唯一の生き残りも左足の膝から下が千切れた状態だ。捜査を担当する事になったストラドウィック刑事は生存者ゾーイ・キェシロフスカから事情を訊こうとするが、酷く怯えていて話が出来る状態ではない。血で汚れた部屋には半分に破かれた写真があり、残っている方にはゾーイが写っている。
*遡って、ある地下施設では人体実験が行われていた。幾つもの部屋に分かれて、2~5人で閉じ込められた人々。彼らは怒鳴り散らし、呻き声を上げ、互いに攻撃し合っている。それを満足そうに眺める男。残忍な行為だが、スタッフからは尊敬されている様子だ。
*一方ブリー・アームストロングと恋人スティーブは、クリスタルコーブのスワン島で休暇を過ごす事になっていた。スティーブの友人トリシュの父親が最近購入した家を使わせてもらうのだ。トリシュの恋人ウィーラーの他、友人バッシュと彼に好意を寄せるロックスも一緒で、ブリー以外は皆が顔馴染みだ。
*島へはレイと言う男が船を出してくれる。島では携帯電話は圏外で、家には市民ラジオが設置されている。これがレイのボートや車、自宅に繋がっていて、緊急時には連絡を取る事が可能だ。何かあれば連絡をする、何事もなければ迎えは日曜日になる。家は購入されたばかりで「前所有者はこの家で自殺した」と話し、不気味な笑みを浮かべてレイは去って行く。
*写真の元画像をパソコンで発見するストラドウィック。破かれた部分にウィーラーが居た事が分かる。彼の所在を追う一方で、「ゾーイが落ち着きを取り戻して、話がしたいと言っている」と連絡が入る。病院に向かうと他にも事件が多発していて、院内は酷く混乱している。ゾーイは友達のベンとクレアに襲われたと話す。当時の事を思い出したのか次第に興奮状態になったゾーイは嘔吐するが、吐瀉物の中には誰かの指も含まれている。
*残留物の分析結果が出る。コカインと同じ性質のトロパンアルカノイドだが、何かが組み込まれている。意図的に変異させているのだ。異様に強い感染力を持つ生物活性化合物…神経を攻撃する人為的なウイルスだ。ゾーイは「ウィーラーからドラッグを譲り受けた」と話す。ジョナサン・ウィーラーは21歳、2つの容疑で逮捕歴あり。2010年シアトルで大麻所持と重暴行罪で起訴されたが無罪判決。出身はNYでNYPDの少年犯罪課にも記録がある。ドラッグ・家庭内暴力等、問題児だったようだ。16歳の時に養父の頭をバットで殴っている。精神科で6ヶ月の行動スキル訓練を受けて、暫くは更生していた様子だ。恋人のトリシュ・ウォーカーも21歳。彼女の行方を調べて、スワン島に居る事を掴むストラドウィック。応援
を要請するが、今夜は区域中で多くの事件が起こっていた。6人居た当直の警官の内、1人は死んだらしい。
*バッシュは1ヶ月の予定で居なくなったのに、2年半も旅行を延長した男だ。様々な土地を旅した彼は[ディオスタン・ミオティ]と言う酒を仲間に振る舞う。コスタリカの先住民の言葉で[ハッピージュース]、マレク先住民地区の酒だと言う。「これを飲めば時や空間を超える」と言うバッシュ。皆でその酒を呷るが、ウィーラーはその前にドラッグを摂取していた。
*花火やゲームで盛り上がった後は屋内に戻り、ウィーラーの持ち込んだコカインを楽しむ面々。ブリーは「外の空気を吸って来るわ」と言い席を外す。彼女は過去の経験からドラッグを嫌っており、スティーブはそれを理解している。ブリーを追って外に出たスティーブはプロポーズして、彼女は喜んでそれを受け容れる。
*その後、バッシュとトリシュが部屋でキスをする。トリシュはウィーラーの恋人だが過去にバッシュとも関係を持っていた。それを察したウィーラーが暴走。眼が充血し、視界も赤く染まる。自分に対して全てが攻撃的に見える状態だ。「俺に殺されるぞ」と口走るウィーラー。宥めようとするが収まらず、ウィーラーは森へ姿を消す。追い掛けるトリシュ。残ったメンバーも気が立っていて、ブリー以外は喧嘩腰だ。
*スティーブが、ウィーラーが服薬していたのを思い出す。処方されていたのはリチウム。それは精神科で処方される薬で、統合失調症や躁鬱病である事が考えられる。もしその通りなら酒やドラッグでどんな影響が出るか分からない。居ても立っても居られず、スティーブが2人を探しに外へ。泣き叫ぶロックスに辟易して、バッシュも続く。2人は血塗れで意識のないトリシュを発見して家に連れ帰る。
*トリシュの首には大きな傷がある。レイに連絡をするが、彼は仲間とポーカーを楽しんでいて気付かない。やがてウィーラーが家に戻るが顔は血塗れだ。彼がトリシュに噛み付いたのだろう。ウィーラーは一旦姿を消すが、次はロックスの目が真っ赤に染まり周囲が攻撃的に見える。「私に何を飲ませたの」と言うロックス。そこへ、彼女の背後から意識を取り戻したトリシュが襲い掛かり首を噛み切る。
*皆で必死にトリシュを止めようとするが、その最中にバッシュの目も赤く染まる。バッシュはハンマーの尖った部分でトリシュの首を突き刺し、倒れたところを繰り返し殴る。混乱し、自分を制御出来ないバッシュ。更にウィーラーが乱入、スティーブが足を噛まれる。
*どうにか近くの納屋に逃げ込むブリーとスティーブ。そこでスティーブの目も赤くなる。ブリーにだけ影響がないと言う事は、原因はコカインだろう。彼女にプロポーズする前にスティーブも吸引していたのだ。已む無く斧を掴み、ロープでスティーブを拘束するブリー。
*ブリーは家へ戻り、市民ラジオを使おうと試みる。屋内ではウィーラーが友人達の死体を貪っている。揉み合いになったバッシュもウィーラーに倒される。外で燃え残っていた焚き火に花火を投げ入れてウィーラーの注意を逸らし、その隙にブリーは家の中へ。市民ラジオを使っているとロックスが咆哮を上げる。車で眠っていたレイは、無線越しのその声に跳ね起きる。ブリーは首筋に噛み付かれるが、どうにかフライパンで殴ってロックスを撃退する。
*電気が落ちて、またウィーラーが家に入って来る。ウィーラーに襲い掛かるロックス。2人が戦っている間にブリーは外へ逃れるが、ロックスを殺したウィーラーが追って来る。圧し掛かられ、バーベキューの残骸の中に転がっていた瓶で殴る。力が緩んだところを蹴り飛ばすと、ウィーラーは焚火へと倒れ込む。燃えるウィーラーを薪で殴るブリー。
*傷付きながらもどうにか納屋に戻るが、そこには千切れた左手首から先だけが残されていた。スティーブは自分の手を犠牲にして逃げ出したのだ。姿を現したスティーブは完全に目が赤く染まり、別人のようになっている。襲い掛かられて、ブリーは斧をスティーブの腹部に突き立てる。
*桟橋に走るブリー、傷にも構わず追うスティーブ。市民ラジオを聞いたレイが島に向かっており、ブリーは夜の海へ飛び込む。スティーブも飛び込み水中で揉み合いになるが、ブリーはレイに助け上げられる。直ぐに船を出してくれと懇願するが、状況の分からないレイは困惑している。レイが水中から這い上がったスティーブに襲われ、ブリーはレイが持っていた銃でスティーブを撃つ。焼け爛れた状態のウィーラーが船に辿り着いてレイに襲い掛かり、次いでブリーにも手を伸ばすが彼女は再び発砲する。
*夜が明けて、船上ではウィーラーが意識を取り戻す。傍で倒れ込んでいるブリーに呼び掛け「どうなってるんだ?目を開けてくれ」と言う。彼はもう正気に戻っている。「あなたがやったのよ。あなたのせい…」と呟き動かなくなるブリー。家には3人の死体、水中にはスティーブの死体、船上にはレイの死体、そして動かないブリー。
*どうにか人を集めてスワン島へやって来たストラドウィック刑事。ウィーラーは銃で自殺しようとするが、弾切れでそれは叶わない。空の銃を警官達へ向けると、ストラドウィックの制止も間に合わずにウィーラーは射殺される。ブリーは重傷だがまだ生きていて、意識を取り戻す。
*地下実験室では各部屋で殺し合いになり、それぞれ1人ずつ生き残った。しかしガスが噴射され、彼らも[清掃]されてしまう。その様子を見守り微笑む夫婦。コカインに加えて同様の効果がある大麻も栽培されている。それは富裕層のパーティにも持ち込まれ、幼い子供の母親の目が赤く染まる。
*「国家安全保障局は相次ぐ事件を受け、厳戒態勢を敷きました。大都市を含む全国20箇所以上で同様の事件が続発、人喰い人間による殺人が起きています」ニュース番組が事件について伝えている。『綿密に計画された組織的犯行』とFBI長官の声明文も出される。ウイルスが中枢神経を攻撃し不安感・妄想・幻覚・凶暴性・脳出血を伴う。感染後5時間以内に発症する。「また残忍な事件が小さな島で起き、6人の死亡が確認されました。唯一の生存者は病院で事情聴取中です。薬物の出どころは不明ですが、当局はコカインへの接触回避を要請しています」しかし、問題は最早コカインに限定されていない。
*大統領の責任を糾弾する上院議員のエリアス・コブ氏は記者会見を開き、現政権を非難する。彼は元実業家で保守派の先導者、共和党予備選挙の最有力候補だ。そして地下実験施設の責任者でもある。彼は政権を握るためにテロを起こしたのだ。「現政府は失策だらけで実績がない。ドラッグもテロリストも野放しだ。私が大統領になれば、この新たなテロを必ず撲滅させる。地上最強のこの国家に道徳的価値を復活させるのだ。アメリカに、神の祝福を」

■雑感・メモ等
*映画『インサニティ』

*レンタルにて鑑賞
*カナダ製バカンス系感染ホラー

*感染とは言っても人間同士での感染はしない模様。コカインに接触すると不味い。コカインは主に吸引・注射で摂取するようなので、終盤に喫煙で感染してたのは恐らく大麻なのかなと。ドラッグ詳しくないから間違ってたら詫びる。
*冒頭部分は、女性が血を浴びたり身体を血に浸したりする映像。『さあいただこう血の滴る肉を/巨大な獣が弱きを喰らう』みたいな歌詞の歌が流れる。これが妙に面白くて期待が高まってしまった。指を吐き出す辺りも良かったな。全体的には感染によりゾンビ風に狂暴化する感じのあれ。

*研究施設の映像が挿入されつつレイが怪しげな態度だから悪の一味なのかと思いきや、普通に良い人だった。惜しい人を亡くした。

*刑事側はあまり役に立たないと言うか本筋に絡まないんだけど、その割には顔面が整っていた。