BMW M2 Coupé(F87)試乗記(その1) | M3遣いのブログ

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ディーラーでM2クーペ(F87)に試乗する機会をいただきましたのでレポートします。


★外装
試乗した個体は右の7速DCTで、カタログの表紙にもなっているロングビーチ・ブルーというメタリックカラー。走行は3,000km台で関東地方のナンバーが付いていて、おそらくキャリーに載せられて全国の拠点を行脚しているのだろう。ブルーのM2さん、お仕事ご苦労さま。


ボディサイズは、1Mと比較すると全長は60mmほど伸びているものの依然として最小のMモデルであることには違いなく、全幅が1,855mmもあるので塊感がハンパないです。特に、リアフェンダーの膨らみは異様とも思えるくらいの尋常じゃない張り出し方。


★足回り
足回りはフロント245/35R19(9.0J)、リア265/35R19(10.0J)に前4POT、後2POTの対向ピストンキャリパーのMコンパウンドブレーキシステムが奢られていて、タイヤサイズ以外は現行M3/M4と全く同じ。タイヤの銘柄は、ミシュランのPilot Super Sport(非ランフラット)でした。


★エンジンスペック
ただし、エンジンはM GmbH謹製のS55型ではなく、通常モデルをチューンして冷却・オイル系を強化したN55B30A型(3,000ccシングルターボ)を搭載。


馬力&トルクは、370PS・47.4kgmと、前モデルの1Mクーペ(340PS・45.9kgm)から着実にグレードアップしている。


★重量
ボディサイズ(全長4,475mm)のわりに重量は1,580kgもあり、M4(全長4,685mm)の1,610kgと比較すると、もう少し軽量化をがんばってほしかったところ。前後重量配分は、前52:後48で、ほんの少しフロントヘビー気味です。


でも、802万円(DCTモデル)というMモデル最安の価格設定にするには、1,154万円(価格差352万円!)もするM4と同等の軽量化を望むのは酷かもしれない。


★内装
内装は最近のF系モデルの文法に忠実に作られていて、シートも黒のダコタレザーで統一され、Mモデルの末弟とあれどチープな感じは全くない。


また、スピードメーターは300km/hまで刻まれていて、260km/hまでのM240iと明確な差別化が図られている。シートは電動でメモリー付。便利だけどこれ、結構車両重量に影響してるんだよなー。

 


前置きはさておき、ディーラーの営業さんを助手席に乗せてさっそく試乗開始。「高速にも乗られますか?」と言っていただいたので、ありがたくお言葉に甘えさせていただくことにする。


★『走る』
エンジンを掛けてアイドリングの音に耳を澄ませると、エンジン音は1Mクーペに良く似ている。


すなわち、6気筒ならではのスムーズさを感じ取れる好ましい音質で、この後の走りにも期待が高まる。


★加速・変速
ディーラーを出てほどなく高速に上がり、料金所から強めに踏んで発進加速をチェック。


言わずもがな、DCT(ダブルクラッチトランスミッション)の変速は電光石火で変速ショックもほとんど感じられずあっという間に100km/hに到達。


100km/h巡航時の回転数は7速で1,800rpm、6速で2,500rpmと少し開きがあり、7速が完全なオーバードライブ的なギアレシオ。カタログ上の燃費にも貢献しているだろう。


そのせいか、7速のままアクセルを踏み込んでも加速はゆるやかで、追い越しなどのためにはギアを1~2段落とさないと俊敏に加速してくれない。


ステアリングについているパドルでシフトダウンすると、「フォン!」と自動でブリッピングしてくれてカッコイイ。なんだか運転がうまくなったような気にさせてくれる。


★エンジン音
高速を走行中、窓を開けてエンジン音に耳を傾けてみましたが、1Mのアンサンブル(6発のピストンの稼働音にツインターボのタービン音と吸気音が混ざる美しい旋律)に比べると、勇ましくはあるけれど若干「作られた」感じの安っぽい音がしてちょっと残念に思いました。


続きは次回に。