ふとしたことから、中学生と話をする機会がありました。
話といっても、仕事上珍しく中学生と接する機会があって、間が持たなかったので何か会話でもと、ぎこちなく交わした短いものだったけど。
以下、会話の一部始終です。
僕「何か部活動はしているの?」
中学生「一応美術部なんですけど、幽霊部員なんで。」
「えっ。でも、部活に入るきっかけは?美術が好きとか、友だちに誘われたとか。」
「いや、そんなんじゃないです。別に入りたくはなかったんですけど、部活に入ってないと内申書に不利なんで。」
「・・・・・」
気を取り直して、
「将来の夢とか、なりたいものとかはあるの?」
「うーん、別にないですけど、とりあえず○○高(地元の進学校)に入って、いい大学に入って、資格をいっぱい取りたい。」
「へぇー、資格を取りたいんだ。どうして?」
「就職に有利だから。」
僕は、それ以上会話を続けるのをやめました。
僕が中学生の時、何を考えて日々を過ごしていただろう。
毎日部活に打ち込んで、勉強なんか二の次で、試験前に一夜漬けばかり。
先生に反抗して叩かれたり(今はあり得ないけど)、クラスの好きな女の子の意味ありげな(じつは何もない)言葉に一喜一憂したり。
間違っても、さっきの子みたいな極めて現実的なことなんて、考える余地もなかった。
おそらく彼女は、これからも着々と計画を実現していくのだろう。
"いい"大学に入って、資格をいっぱい取って、"いい"会社に就職して、その先は?
僕は、知りたくない。知らなくていい。
今の子どもたちは、一体何を目指して勉強しているんだろう。
人生の幸せって、何だろう。
そんなことを深く考えさせられたひとときでした。
ちなみに彼女は、中学1年生です。