クルマ、買った・・・のか?(完結編) | M3遣いのブログ

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ライカではなく、BMWのほうです(^^ゞ
日々想うことをまったりと・・・

遠く他県のディーラーまで、お目当てのM235i限定車(全国で15台のみ)を見に行った私。


一目見て、「カッケーじゃん!」


M235i

控えめなサイドのストライプのステッカーが、さりげなくノーマルとの違いを示す。ブラックアウトされたグリルも、カーボンのリヤスポイラーも、思っていたより違和感がない。


19インチのアルミは、モノトーンのバイカラー(2色)で大人のスポーツカーの雰囲気。メッシュに近い複雑なスポークデザインのせいで、Mのロゴがあしらわれたブルーのブレーキキャリパーがほとんど隠れてしまっているのがもったいない。


内装は、ノーマルと変わらない。アルカンターラのシート表皮はホールド感もいい。


気になっていた6速マニュアルのシフトフィールは・・・


もちろん、実際に動かすことはできないから、あくまでも静止状態でクラッチを踏んで各ギアへの入りを確認した程度だけど、愛車M3に比べると気持ちストロークが短く、なおかつゲートへの入りが比較的カッチリしている。


表現力が乏しくて悲しくなるけど、BMW車のマニュアルのシフト感は、昔から総じてあまり芳しくない。


どちらかといえばストロークは長め。入り方も、「カチ、カチ」ではなく、ぐにゃっと柔らかめ。それは、320でも、M3でも、大差ない。ただし、センター(ニュートラル)への戻りははっきりしているので、ギアを入れ間違えることはまずない。


先日、E92_M3の左MTに試乗させてもらった時も、同じように感じたので、今回もあまり期待はしていなかったけど、M235iはその期待をいい意味で裏切ってくれたようだ。


これなら、運転しても楽しそう。右ハンドルでも、妥協してもいいかも・・・


不満点をあえて挙げるとすれば、
・ボディーカラーが選べない(アルピンホワイトⅢのみ)
・メーカーオプション不可(本革シート、サンルーフ、PDC(駐車アシスト)などなど)
・メーターパネルが下位グレードとほぼ一緒
・あと15mm車高落ちてれば言うことなし
くらいかな。


でも、まあ、150万円分のオプション(機械式LSDだけで60万円近く)が+75万円で付いてくると思えば、じゅうぶん妥協できる範囲に思えた。


さあ、ハンコ押しちゃうのか?


どうする、俺?



結論・・・見送りました。


理由は、ペダルレイアウトが、どうしても自分に合わなかったから(泣)


運転席に座ってシートポジションを合わせ、慎重にチェックを開始。何せ、右ハンドル仕様だから、本来左ハンドルとして設計されたクルマを右に変えれば、どこかに瑕疵ができてもおかしくない。


ステアリング軸と、座面のセンターはちゃんと揃っている。ちなみに、シャシー(車台)を共用している3・4シリーズは、わずかにオフセット(ずれ)がある。


室内幅が1・2シリーズより広いにもかかわらず、ステア軸の位置は変わらないから、ドライバーからすると、ステアは気持ち内側に寄っている。そのわずかなずれが、体の歪みにつながり、長時間の運転では腰の痛みや疲れとなって現れる場合もある。


続いて、足元のペダルレイアウトを確認。


右から、オルガン式のアクセルペダル、ブレーキ、クラッチ、そしてフットレストの順で行儀よく並んでいる。


・・・ん? なんか狭くないか?


クラッチを踏もうとすると、足の小指側がフットレストに引っかかる。何度やっても。フットレストに掛からないように気持ち足を右に寄せて踏んでみると、今度は親指側がブレーキペダルに当たる。


なんだ、これ?


ちなみに、自分の足のサイズは、25.5cm。特別大きいほうじゃない。靴も、ごくありふれた革靴。


右のマニュアルって、こんなにもペダルレイアウトが窮屈だったんだ。


この瑕疵に気が付くまで、じつはほぼ、買う気でした。でも、何度試してみても、ペダル操作時の干渉は解決できそうにない。


無理やり解決しようとするなら、運転するときだけ靴を脱ぐしかなさそう。でも、それは全く現実的ではない。


ペダル操作は、運転の重要な要素だから、他がいくら条件を満たしていても、どんなにデザインやスペックが気に入っても、妥協できないと判断。


遠方までつき合ってくれた営業さんには大変申し訳なかったけど、輸入車の右のマニュアルの選択の厳しさを身をもって体感しました。


ちなみに、M3とM235iのレイアウトを比較してみたところ、目測で各ペダルの間隔の差がおよそ20mmもあることが判明。


それにしても、素朴な疑問。足のサイズ25.5cmの私がどんなに工夫しても引っ掛かるペダルを、MTを購入した皆さんはどうやって乗っているんだろう。まさか、みんな靴脱いで?そんなわけ、ないよね。


しかし、今回の遠征では、M235iが積むN55B30A型エンジンの気持ち良さと、8速スポーツATの優秀さを体感できたことは大いに収穫でした。バルコムの皆さん、どうもありがとうございました。