2023年1月3日(火)

私の高校・大学生時代は、まだ日本が成長を続けている時代でございました。

 

勉強をして大学に入り、就職活動をして会社に勤める・・・。年上の親類や学校の先輩がこういった過程を進む姿を見て、私自身も同じように歩むことに疑問を持つことはございませんでした。

 

それは、一般家庭に生まれた私としましては、受験勉強を経て、良いと言われる大学に入り、授業を受けレポートを書きテストを受け、就職活動をして良いと言われる会社に入りそこで昇進しながら一生働いていく、という人生に憧れていたからでございます。

 

しかし、そのような人生が成り立つのは、その会社そしてその会社が置かれるこの日本という国が嘗てのような成長を将来も継続し、世界中で一目置かれ続けることが前提でございました。

それを疑うことなく、その前提の上に成り立つ所謂成功ルートといいますか「安定ルート」を辿ろうとすることにも疑問を挟むことなく、大学時代後半は私なりに就職先探しに必死になりました。

 

このことについての振り返りは後に回すと致しますが、少なくとも現在、その「安定ルート」の不確実性が高まっているように見えます。

 

就職活動における学校名の評価は嘗てほどではなく、何が出来るかといった能力や人間性の評価により重きが置かれているようです。

また、私自身の職場の雰囲気を見ましても、転職者が一定の割合でおり、重点事業部門を中心に、次々と外部から入ってくる一方で、去る人もいらっしゃりと、採用する側もされる側も、一生勤め上げると考えている人ばかりでないように感じられます。

 

この20年程度の間に、安定した将来を見据えづらい不定の時代になったように感じております。

 

ここで、話を『考える力をつける本』に戻させていただきますと、定まったルートを期待するのが困難なこのような時代には、自分の頭で考えて決めて行動し、その結果に対して自分自身で責任を負うことが決定的に重要になることが、本書の冒頭で強調されている、ということでございます。

 

そして、これに対して、考えるにしても何も刺激のないところには頭は働かない、という点が、昨日の「外からの刺激」が関係するところにございます。

 

何も刺激のないところには頭は働かない、つまり刺激が必要でございますが、これを具体的に申しますと、興味を持って何かを観察したり行動するようにさせるものとなります。このように課題を強く意識いたしますと、頭の中で勝手に解決方法を考え始めるようでございます。

 

なるほど「興味」という言葉から、畑村氏の言わんとすることが何となく分かる気がいたしますが、私自身行動をどのように変えたらよいか、まだ明確には想像できておりません。

 

明日から出勤日となりますが、引き続き少しでも読み進められればと存じます。

 

ありがとうございました。