思い出
いや、実はあんまり覚えてはいなくて。
忘れていくものが一番美しいという事実は、とてもとても悲しい。
例えば、金と朱の絹で織られた上等な衣を纏う教室や、息の詰まるような藍に染まった夜口や、みずみずしいオレンジのような香りの女の子の笑顔や、火傷しそうな高温の青い炎のような情熱や、今や笑い話になった青臭い恋なんか。
そういったものがとにかく愛しくて、今までそれに気が付かなくて、捨ててしまって、今僕は途方に暮れているのであります。
リルケが愛した少女性の意味が、今なら深い共感を持って理解できる。
僕たちが最早持ち得ないそれは、太陽のように眩しく、熱く、格子の内から伸ばすこの手を焦がす。
まるで初恋みたいだ。恋に恋しているのだ。
手に入らないモノを求める切なさほど胸を痛める理由にふさわしいものは無い。
だから僕は書くことにする。
僕の熱を以て、貴方の熱を呼ぶ。それがしたい。
世界は、地球は、もう持たないかも知れない。科学者が言う。
明日、何かの拍子に僕が死ぬ。
分からない。
でもそんなものは知らない。
僕の熱は、もっと別の場所にある。
人が人である部分に僕の全てがある。
そういう気がしてる。
ブログ更新しよう。
上手く書けなくても、未送信メールを増やすんじゃなくて。
思って、うまく言葉にできないものを、カタチにしよう。
そうやって作っていこう。
