いつの日からか、汗水垂らして働いたお金は、給料じゃなく、軍資金に変わる。


いつの日からか休日は嘘をつく日になる。休日の予定はパチンコしかなくなる


自分に嘘をつき、家族、友人にパチンコする為に嘘をつく。


楽しかっただろう20代前半。

そんな人生1回しか訪れないキラキラした時間を、
薄暗い、クソやかましいパチンコ屋に捧げた。

たまに友達と遊びにいってもどこか楽しめない自分がいた。

借金の返済期日が迫ってるから今日は遊ぶの辞めとくなんて言えやしないから。



そんな自分が嫌で、借金をどうにか返そうと思って、期間従業員として自動車工場に行く事になる。

それまで仲良くはなかったが、そいつもパチンコや酒で借金があり、返したいって言ったんで、一緒に期間工に行く事になる。


お互いここで頑張って1からやり直そうと思ってた。


しかし日本中、山奥とかじゃない限りパチンコやがいちいちある。



地元から遠く離れたまったく知らない土地でのパチンコ屋に興味をそそられ、

逝ってしまう。2人ともアホ面して。


がんばれって言ってくれた人の言葉に後ろ髪を引かれつつ。


なにやってんだか。


自分が働いた期間工は基本、1部屋に2人の3LDK。

まったく知らない人と、平日は勤務時間が違う為、顔を合わせない。


でも工場が休みの休日はお互いが部屋に。

年も近かったし、全然悪い人じゃなかった。

でも一緒に居たくなかった。

それは一緒に行った友達も思ってる様な所もあったんで、

それは結局の所、自分に対する言い訳でしかなかったんだけど。

気づけば、ハードな仕事をし、今までより少しはいい給料を貰ってたほとんどをパチンコに溶かす


そんな時、今まで隠してきた借金が親にばれた。
20歳の誕生日を迎え、他の新社会人は新たなるスタートを迎える頃。


新たなる泥沼に入って行く俺。


当時テレビを見てると、とてもキャッチーなフレーズのCM。


3人の宇宙人?が

「ヤベッ。今日コンパ。手持ちないや」とかなんとかで地球にお金を工面しに行くCM。

そう。


ラ〇ラ無人君。



そんな罪の意識を感じさせない演出もあり。


そんなに気軽にお金を借りられるもんなの?

そんな悪魔の囁きとも知らず。


まぁ、テレビでもやってるし大丈夫なんじゃない?そんな安易な考えで勝手に一人で決めつけて、誰に言う訳でもなく、例の無人契約機へ。。


それまで、銀行とかキャッシュカードなんかもした事がなかったし、ローンで物を買った事がない、俺バカなんで、無人君の利息が、まぁそんなに高い物だとは調べてなかったし、べらぼうな利息だったって事は後から知ったんですけど、


しかもバイトしかしてなかったし。


少し考えれば、バイトしかしてない現状で借金するなんて、クソなんですけどね普通。いや、カスか。



そして。。審査?にはあっさり通るんです。


オペレーターさんは軽く30万までなら大丈夫です。なんて言う始末。


さ、30万。。


俺「そんなに要らないです」


オペレーター「そしたら限度額を30万にしておきますので、ご入り用の分だけお引き出しください」

正直30万の数字を聞いた自分は怖くなって2万円借金した。


もちろんパチンコのために。。


最新の内は借金してるって感覚で、ヤバいなって思ってるんですけど。


銀行のATMなんかでも使えた事もあり、


なんだか自分のお金なんかと勘違いしてきて。


バイトも辞めて借金しながらパチンコの毎日。



何万負けようがATMで引き出しては飲みに行く。


もちろん親にも、友達にも借金してる事なんて言える訳がない。


そんなカスが最初はビビって2万しか借りれなかった事も忘れ、聞いて怖くなった30万。


限度額いっぱいまで逝くには時間はかかりませんでした。




そして、返済し始めて元金の減りなさ具合に気づく。


うわ。ヤバいって。。



なんとか高校は卒業し、進学、就職もせず、フリターになった自分は、バイトして、休みの日はパチンコのループ。

給料貰って2週間が手持ちの限界。

たまに勝てたら、無駄遣い。

もともとパチンコしなければ手元にあったお金だったのに、頭がバカになっていて、そんな事すら気づかなくなってる自分がいました。


昔は今みたいに気軽にインターネットなんて出来なく、ギャンブル依存症なんて病気がある事すら知らなくて、


パチンコ屋も人がいっぱいいました。


金銭感覚も完全に麻痺。


いつのまにか手持ちがあり、休みの前の日は寝れなくなってしまって、

どんなに疲れてようが、どんなに遅く寝ようが、目覚ましをかけずとも、10時前には目が覚めてパチンコに足を運ぶ自分がいました。

手持ちがなくなると、なにかを売って、その足でパチンコ屋へ。。

手持ちがゼロになると自分の過ちに気がつく。


大事だったはずの物を売って、それを取り戻そうと、次の給料がでるとパチンコ屋へ。

その日貰った給料袋もってパチンコ屋へなんてのもざらでした。

そんなクソヤローが


借金してまでパチンコする。カスにまでなるのには時間はかかりませんでした。