前のお話
私たちは、星空を眺めながら
お互いのことを話すようになった。
小さなことでも
共通点があると嬉しかったし
違うところがあると
なぜ違うんだろうって興味がわいた。
そして、将来のことを
語るようになった。
それは、直接的な
プロポーズではなかったけど
私にとっては
将来を一緒に過ごす=結婚だった。
学校は、2年生の2学期になっていて
ますます、進路指導の時間が
増えていた。
大学に進学しない私は
そんなことには何の興味もなかった。
そして、私は卒業したら
結婚する=幸せになるって
信じて疑わなかった。
大学に進学できない苦しさは
彼との将来を考えることで
全く感じなくなっていた。
むしろ、
「私は、今から大学に行って
就職活動をしなきゃいけない
あなたたちとは違うの。」っていう
優越感のような感覚を
持つようになっていた。
そして、同級生の男子が
すごく幼く見えていた。
出逢ったころ、彼は塾の講師をしていて
私より10歳年上だった。
だから、同級生の友達が
受験とか先輩への恋心とか
そんな話をするのを聞きいて
私は友達とは
違う世界を生きているって
感じることがとても幸せだった。
子供の頃
人とは違う世界を生きてるっていう
劣等感にさいなまれたことが
まるで嘘のように・・・
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