二コールの家に伺うまえに少し時間があったので、モールにかけこみ、ちょっとしたお土産にとクッキーやチョコレートを探してみた。
けど、日本のデパ地下ようにはいかないので、ギフト用箱入りのかわいいスイ-ツ系は売っていない上に
UAE移住暦10日目のわたしは選択肢がなさすぎる。
なので、以前二コールが連れて行ってくれたカフェにて、クッキーとコーヒー豆をむりやり箱詰めにしてもらった。
二コールはここのコーヒーは好きと言っていたから。
さて、本日のコースの開催者であるイタリア人の女性がやってきた。
彼女の名前はChen Clarke。 Holistic Therapistだ。
アイルランド人の彼女はイタリアに住んでいる。
そしてもうひとり素敵な女性が隣に立っていた。
彼女の名前はSimone。
Chenのお友達で、今日わたしと同じく初めてこの手のコースを受講するらしい。
ドイツ人でドバイに住んでいるインテリアデザイナー。
独身と聞いて、わたしは飛び上がって喜んだ!! 「Let’s go out!」
彼女も、”あなた独身なの??” 「Let’s go out!」
今日のクラスはこの4人で揃った。わたしは正直に、わたしすごいと自分で自分をすごいと思った。
わたしは東北の田舎に生まれた日本人。英語は好きだけど一生第二外国語にしか過ぎない。
そしてわたしはアラブのドバイにいる。周りはみんな外国人で、英語でセラピーを受けている。
すごいこの空間、瞬間がすごいと感じていた。
クラスは、人前でプレゼンテーションしたりするとき緊張したりナーバスになったりするかという話から始まった。
世界中に自信をもっていえる程に、わたしはものすごいStage frightの持ち主で、人前でのスピーチやプレゼンテーションや全て避けて生きてきた。中・高校の国語の授業で先生に朗読しろと当てられた際も、わたしは極度の緊張のせいで誰にも聞こえるほどに声が見事に震えた。汗もかくし手も震える。
と思いきや、二コールもシモーンも”わたしも苦手、人前でスピーチとかもう頭が真っ白になる”と言っているではないか。
驚いた。二コールもシモーンもとても自信に満ち溢れている女性に見える。
そこで、シェンは”じゃぁ、あなたたち車で運転してるとき、シャワー浴びているとき、部屋に一人のとき鏡の前で、歌を歌う?”と聞いてきた
わたしたちは、いっせいに、”もちろん!大好きよあの感じ”
わたしも一人のとき、めちゃくちゃ気分よく熱唱する。クリスティーナアギレラやマライアキャリーはお得意中のお得意。
シェイ、”じゃ一人でめちゃくちゃ楽しく歌ってるときの自分でどんな場面も生きれたらどんなにいいと思う?”
”ステージに乗って人前で歌歌える?”
みんないっせいに、”無理ーーー!”
じゃ、今やってみよう。今夜この場所で、そのFearから脱皮するのよ!
このクラスはやりたくないことは一切やらなくていいし、言いたくないことは一切言わなくてもいい。
It’s ALL up to meだから。
向上したいのも、改善したいのも、問題に直視したいのも、変わりたいと願うのも、変わるために頑張ろうとするのも、全て自分のチョイスだから。
二コールが手をあげ一番手に歌いだした。
恥ずかしそうで、照れ隠しのために真剣ではなく面白おかしく歌おうとしている。
わたしたちに対して”ごめん、ごめん”とも何度も言う。
シェイ、「他人にごめんごめんという自分、拭い去りたい?」
二コール、「YES」
彼女は何度も何度も歌った。シェイの数々のアドバイスとともに、みるみると二コールのパフォーマンスは自信に満ち溢れ、声のトーンもクリアになってきた。体も横に振るようになり、彼女自身が楽しんでいるということが伝わるようになり、こちらにも伝わってきた。
わたしはその間も自分の歌う歌と歌詞ばかりを頭の中で考えていた。(そんな自分、変えたい。人のパフォーマンスに集中したい)
次はシモーンが手をあげた。
彼女の問題は、極度のControl Freakだということ。
歌詞も、メロディーも完璧ではないと歌いたくない。
シェイは、歌詞がわからなくてもメロディーを忘れてても、なんでもいいから歌うことが重要。
他人にどう思われようが、自分が楽しんでいればそれでいいのよ と
シモーンも何度も何度も歌う。あるときから、彼女の態度は変わり、「FUCK IT!」というスタンスになったので、声も大きくなり、のどもひらき、体のフリも大きくなり、歌詞がどうであれ楽しそうに歌い始めた。
そう、シモーンは彼女の最大の課題であるコントロールしすぎる完ぺき主義なところを拭い去ることで、
殻から脱皮することができたのだ。
次はわたし。
わたしは何を歌おうかずっと考えていた。トレイにも3回行った。
自分にとって意味のある歌を選んでといわれていた。
思い入れがある曲のほうが感情や問題をあらわしやすいのだろう。
わたしにはこの2曲しか考えられなかった。大好きな彼に対する思いがあふれたこの2曲は、わたしにとってはとても大切な存在。
Daniel Bedingfieldの If you’re not the one
Shania Twainの From this moment on
でも自分のターンになる直前になぜか、わたしは
Christina Aguileraの I Turn to you を歌おうと思った
そしてリビングに仮説で作ったソファーのステージにたって歌うことをはじめた
これまでの人生でずっとそうだったように、わたしの心臓はすごく早いペースでどくどく動き始め、
手も振るえ、声も震え出した。(わたしの場合、ほんとうに声が震えます)
歌自体は下手ではないので歌はうまいなわたしと思いながらも(誉めるところは誉めておくこと重要)、
わたしの問題は緊張しすぎること。ナーバスになりすぎて本質に集中できないこと。
シェイ、「この曲はあなたにどういう意味があるの?」
わたし、「I sang this song as if he was here in front of me. I've always thought this song describes exactly how I feel about him. I've wanted to sing this song to him」
シェイ、「この曲を彼のためじゃなくて、あなたのために歌ってみて」
彼を想って歌うのでじゃなくて、自分のことを想ってこの曲を聴いたことも歌ったことも一度だってなかったのでためらいはあった。
わたしはシェイの言うように、観客のみんなからのエネルギーを自分の中に吸収し、そのエネルギーを自分の背中全体で感じ取り、そのエネルギーと地球の力を全て取り入れて観客にお返しする、といった感覚に自分をもっていき、歌い始めた。
すると、自分でも信じられないことがおきたの。
声もクリアで、胸の置くから声が出てくる。自分自分に訴えるかのように強く歌えるようになったの。
この曲の歌詞は、
わたしが辛いときや落ち込んでいるとき、いつもあなたが励ましてくれる
一人迷ったとき、あなたがいつも背中をポンと押してくれる
嵐をよけるシールドとして、明日を生きる強さとして、安心させてくれる友達として、わたしはあなたに寄り添う
と言ったような内容の歌詞。
わたしはこれまで6年間、いつだって歌詞の「YOU」を彼に置き換えて歌い、感謝してきた
今夜わたしは「YOU」をわたしに置き換えて歌ってみたら、
すごく大きく強いエネルギーが自分の体に走ったのだ。まるで熱のようだった。熱が自分の体中の血液中に伝導したような感覚で、鳥肌とはちがう、熱のような興奮が体中をめぐったのだった。
「わたしへの歌だよね。だっていつだってあたしを守ってわたしを元気づけて、背中を押してきたのはわたしじゃない!」
と、自分への感謝の気持ち、自分へのとてつもなく大きく愛おしい愛情を感じた瞬間だった。
わたしは泣きそうな感覚になり、興奮状態だった。
そして、二コールは感動で半分泣いていた。
「かのじょのこと、まだ1週間しか知らないしあったのも2回目だけど、ほんとうに彼女の中での変化を今目にした。彼女のためにとても今嬉しくて幸せだと感じる」といってくれた。
そんな彼女をみて、わたしはただただ「ありがとう」と感謝する気持ちとUndescribableでAmazingな気持ちでただただいっぱいになっていた。
そしてわたしはオーディエンスの視線や、彼女達がこちらに注目していることを心地よいとまで感じることができていたのには、自分が一番驚いた。
28年間の人生、わたしは人に見られること、注目されることをひたすら避けて生きてきた。
4年大学に進学しなかったのもカリフォルニア大学の規律で、スピーチのクラスをパスしないと進めなかったからだったし、歌うことだって好きだし女優にもなりたいとも夢みたこともあった。
けどいつだって、人の前にたつことが絶対に出来ないから無理だとすぐに諦めてきた。
他人の評価や、リアクションを気にすることにエネルギーを使っているのなら、
その分全てのエネルギーを自分自身の中に取り入れ感じ取ったほうが絶対に良い。
だって、絶対にそう。自分をわかってあげて、自分をがんばっただけ・がんばった以上に評価してあげて、優しい心で見守って、勇気と共に前に進んでいこうと出来るのは、自分しかない。
自分をリスペクトし、強く大きな愛情で自分自身を愛してあげることがどんなに大切なことなのかを、
わたしはこの機会に体感することができたのだった