フェルディナンドはユストクスの家で残留組の話を聞いた後ローゼマインと2人で話をした。
「明日、父と話すことになるが何を言われても私を信じて欲しい。」
「大丈夫ですよ。私とフェルディナンドはもう離れません。」
そんな会話をしたあとフェルディナンドはホッとした表情を見せて帰宅して行った。
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フェルディナンドが帰って行ったあとのユストクス邸では…
クラリッサとマティアスはラザファムの養子になったが住まいはユストクス邸だ。ローゼマインの護衛を考えれば当然の処置だった。
「フェルディナンド様にはご報告しませんでしたがジギスヴァルトの家で行われてる合成麻薬の件ですがどうも裏で糸を引いているのはディートリンデの父親のようです。」
「あの父親はローゼマイン様のお父様の家を相当恨んでる以上にお母様への執着がひどいのです。お母様の最初のお相手はフェルディナンド様のお父様だったことも気に食わないようですね。」とユストクス。
「そして娘のディートリンデがフェルディナンド様を望んでいるので何とかして冷泉家に入り込もうとしているようです。」
と、ハルトムート。
「それから…ディートリンデの母親ゲオルギーネも動き出したようです。」
「前世の父グラオザムがゲオルギーネと再婚して後ろ盾になったようで資金面も目処が立ちディートリンデの父親への復讐とローゼマイン様のお母様への攻撃などを開始するようです。それに彼女も母親で、ディートリンデの望みを叶えようとフェルディナンド様獲得に動き出しました。」
「具体的には?」
「実は合成麻薬を作り出すために送り込まれたイマヌエルですが本当はゲオルギーネの手下です。」
「ディートリンデの父親が実はゲオルギーネに踊らされてるのです。」
「ますます厄介になりましたねぇ」
「しかし一先ずフェルディナンド様のお父様を取り込まなければ話になりませんが…」
「ふふふ。それは大丈夫ですよ。実は…」
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フェルディナンドの父親の夢の中。
「お~いアーテルベルト!」
「はっ?私は冷泉↭」
「何を言ってる!お前はアーテルベルトだろう!?私は夢の神ジュラートラウム。我が主エーヴィリーべ様からの伝言を伝えに来た!」
「はっ?……」
「もう!まだ思い出さないのか?ちょっと待ってろ」と夢の神が言うと彼はアーテルベルトの額に手をかざした。すると…
「はっ!どうして私はここに!?」
「僕が呼んだからだよ。で思い出したんだろ?」
「はい。私は前世でなんと愚かしかったかを…」
「まぁそれは置いておいて、今はエーヴィリーべ様から伝言が先だ。」
「はい。」
「お前も知っている通りフェルディナンドとローゼマインは離れては生きていけない一対だ。今のお前はフェルディナンドとローゼマインを離すために動いているようだが神としてはそれは認めない。この2人はこの生が終われば神の地位へと上がるもの。其方には2人のサポートを命じる。何があってもふたりを守るようにというのが伝言だ。特に其方の息子フェルディナンドはエーヴィリーべ様の愛し子だから。それとエーヴィリーべ様とゲドゥルリーヒ様の御息女ローゼマイン様は傷をつけることは許されない。身体だろうが心だろうが。心して守るように。」
「はっ!かしこまりました。」
目覚めたアーテルベルト。
私はなんということをしてきたのだ…前世であれほどフェルディナンドを傷つけておいてまた同じ様な苦しみを与えるところだった…
ローゼマインはシュラートラウムからアーテルベルトのことは任せておけと夢で告げられていた。
↭↭↭ユストクスの邸↭↭↭↭
父親と2人でフェルディナンドがやって来た。
部屋に入るなり父親は跪いて手を交差すると…
「女神ローゼマイン様お久しぶりでございます。あの時は時の女神のお使い様でいらっしゃいましたが本当は女神様でいらしたのですね。」
「お父様…記憶が?」
「あぁフェルディナンド!前世では力のない私が其方をどれだけ苦しめてしまったか…済まなかった。ローゼマイン様にあれだけ頼まれていたのに…」
「いえ、父上。私を受け入れてくれただけでも感謝しています。」
「私が其方を庇えばかばうほどヴェローニカが苛烈になるから目をそらしてしまったのだ。それに妻が居ながらセラディーナを愛してしまったことへの罪の意識も拭えなかった。それを其方に…」
「もう済んたことです。」
「許してくれとは言わない。今生ではセラディーナと2人で沢山の愛を注いだ自負はある。」
「ええ。沢山愛してもらいました。感謝してます。」
そして…アーテルベルトはフェルディナンドの前で跪いて…
「エーヴィリーべ様の愛し子フェルディナンド様。今生ではフェルディナンド様とローゼマイン様を守るようにと神命をいただきました。これからの人生をかけましてお二人をお守りします。」
「お父様ありがとう存じます。わたくしはもうフェルディナンドとは離れられません何があっても。」
「おまかせください。ユストクス!私は今生はとても健康だ。お二人を守るため何でもするぞ。存分に使ってくれ!」
「はっ!承知いたしました。」
「よろしくお願いしますね。お父様。」
「父上ありがとうございます。」
と、アーテルベルトが記憶を取り戻した。
と、ここまで。

