マインが屋上で瀬織津姫と邂逅していた時フェルディナンドはクラスメートの神谷龍彦に呼び出されていた。
化学準備室に呼び出されて…エックハルトと共に警戒して待っていると…
そこにやって来たのは懐かしいフランであった。
「お久しぶりです。フェルディナンド様。」
「フラン何故其方が…?」
「先ずは…神谷さん…」
フランが呼びかけながら振り返ると…
まばゆい光に包まれた男性が1人佇んでいた…
「フェルディナンド…我は日本の龍神である。今日は其方に頼みがあって参った。」
「貴方は…神谷という名では…?」
「其方がこちらの地に降り立った時に動きやすように人の器を借りた。このものは我と親和性が良くそして信心深いゆえ、体を借りる契約を行った。」
「私がこの地に降り立った…?」
「昨日異世界の記憶を取り戻したであろう?其方が持つ異世界の神の欠片が反応したのだ。我が天照大神が其方の神と交神し其方に神力を授けたゆえに力を借りよと神命が降りたのだ。」
「また余計な約束を神どもめ…力をかせとは珠のことですか?」
「そうだ。私がずっと護ってきた珠…それは浄化の神が住む珠である。この世の穢からこの世を護り穢れたら浄化する。その珠が其方の世界の邪神とこの世の邪悪な化身によって持ち去られてしまったのだ…」
「その珠を探せということですか?」
「そうだ。異世界の邪神の使う呪術に我は対応できぬ。其方と其方の片割れが持つ神力がなければ珠を探すことも出来ぬ。」
「我らの世界の神からも頼まれてはいましたが今世でできればということだったのですが…」
「確かに時間はあったはずなのだが…其方達が目覚めた事で穢が力を増してしまったのだ今まで感じていた瀬織津姫の力が急に弱まった。このままだと穢れでこの世が覆い尽くされてしまう。其方の義母もその穢れの1つだ。」
「何?」
「其方の義母は其方の父を得るために其方の母を手に掛け其方の父にも毒を盛っておる。其方の世界の邪神が呪いをかけ元々持っていた穢れた心をさらに穢れさせたのだ。邪神の呪いを解けるのは其方と其方の片割れだけだ。穢を1つ1つ浄化させて瀬織津姫の力を回復させ我のもとに連れてこなければならない。」
「分かりました。しかし私の妻にも話をしなければなりません。その後で又話ができますか?」
「ああ。ここにいるフランは其方の世界の神から我につけられた従者である。我と話したい時はフランを通せ。普段は神谷龍彦の中で眠っている。」
そう言うと龍神が神谷龍彦の体から抜けたようだ。神谷龍彦はその場に倒れ込んでフランに支えられて今は椅子に座っている。
龍神と話したあとフェルディナンドは…「フランは私と行動を共にするように。神谷龍彦は龍神様が抜けるとどうなるのだ?」
「普通に神谷龍彦さんの人格に戻ります。神谷さんはとても素直ないい人です。フェルディナンド様の敵にはなりえません。逆に中学の頃からフェルディナンド様に大変憧れておりフェルディナンド様の狂信者です。なので私達に力を貸してくれると思います。」
「何?狂信者?」
「はい。フェルディナンド様が中学の時に開発されたアプリや、ゲームに精通していて天才だと大変慕っているのです。彼自身は天才ハッカーで米国からもスカウトが来るほどです。きっとフェルディナンド様のお役に立ってくれる方だと思います。」
「そうか…で、フランと神谷は一学年上なのだな?」
「はい。アナスタージウス様とレスティラウト様と同じクラスです。」
「では、今夜我が家でローゼマインとそれからユストクス達と話し合いがある。フランも参加してくれ。神谷さんが目覚めたら一緒に。」
「かしこまりました。」
と、ここまで。