「広報・PR」という職種を知り、
広報になるきっかけとなった、
私にとって、ものすごく大事な本があります。
林真理子さんの「コスメティック」
林真理子さんは大大大好きなので、
ほぼすべての作品を読んでいて、その中の一つで出会いました、
30歳の、化粧品メーカーのPRが主人公の小説。
初めて読んだとき、たしか、私24歳だったと思うのですが、衝撃で。
夢中で一気によみました。
そして、
「PRっていう、こんな仕事があるんだ・・・私も、沙美(主人公)みたいな仕事がしたい!!」
って、強く思ったんです。
それから、「広報になるためにはどうしたら良いか」と、
いろいろ調べていくうちに、メディアの9割は東京に集中していることがわかり、
当時、山口県に住んでいた私は、貯金100万円を手に、
上京することになるのでした!笑
さらに余談ですが、それから2008年に、
実際に化粧品のPRに転職したとき、
「ついに私もここまで来た」と、感慨深かったのを憶えています。笑
「コスメティック」はもともと、女性誌「Domani」に1997年から1998年に掲載されていた作品。
なので、今読むと、少し時代錯誤な内容もあるかもなのですが、
それでも、キャラバン(広報PR担当が、メディアを訪問して、自社サービスや商品をご紹介すること)
や、
記者発表会、仕事の評価の裏側がリアルに描かれていて、
広報PRという仕事の本質がどのようなものなのか、
とても掴みやすいかと思います。
主人公の沙美が働くフランス本社の化粧品メーカーは、
PRのKPIを「記事の大きさ」にしていて、
記事の大きさをそれこそ定規で測る・・というくだりも。笑
さすがに今、そうしたKPIを設けているメーカーはないと思うのだけど、
広報PR担当者なら、わからないこともない・・と苦笑いするはず。笑
そして「化粧品」という、「女性に綺麗を売る」商品をPRするの奥深さ・不思議さ・・
私も化粧品の広報をしていたから分かりますが、
またネットサービスやアプリとは違う、
化粧品ならではのPRのリアルも描かれています。
さらに、プライベートでは、結婚と仕事との間でゆれるくだりも。
「女は仕事をそんなに一生懸命しなくていい」という、
沙美の婚約者のセリフが出てきたり。
繰り返しになりますがこれは20年前の小説なので、
今とは世間や空気が違うと思うのだけれど、どうなんだろう。。
最初から最後まで、大好きな小説なのだけど、
特にお気に入りが、第4章「仕事と寝る女」。
沙美の上司が、こんなふうなニュアンスのことを言うんです。
「・・文句や愚痴を言いながら、仕事に惚れている女性がいます。
どうしても離れることが出来ない。
あなたもその一人」
(上司が部下にこういう内容のこと言う時点で、時代感はありますが笑)
そして、違う場面で、沙美も、婚約者にこう伝えます。
「私が仕事をするのは、生きていくのと同じくらい当然のことなのよ」
読んだ当時、24歳だった私は、鳥肌がたつくらい
「かっこいい・・!私もこんな女性になる!」って思ったのでした。
本との出会いって、不思議だよね。
なにげなく読んだ本が、人生を変えることもある。
1000円とか1500円で、そんな経験ができる。
私は結構本を読むこともあり、何度もそんな経験をしています。
そういえば、23歳で「自分がこの世に生まれた目的」が何なのかを、
知ったのも、本がきっかけだった!
(怪しい。笑)
またこのお話しは次回〜
「コスメティック」は広報PR関係者の皆様、ぜひ読んでみてください!
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