グランドシネマサンシャイン 池袋のシアター12(IMAX)にて鑑賞。
観客はたしか100人くらい気がします。
再上映ということでリピーターが多いと思うのですが、公開からだいぶ経っているのにこれほど入るというのは流石東京ですね。
今回念願のIMAXのGTテクノロジーを体験することができました。
IMAXカメラで撮られた映像を最大限楽しむことができるGTテクノロジー。
札幌にあるIMAXも国内では相当大きな部類だと思うのですが、この劇場には及びません。
スクリーン入るとすぐに目に飛び込んでくる正方形に近い超大型スクリーン。
普段映画館で見る形とはかなり違います。
というのも、縦にデカい。
普通はスクリーンの形が横長の長方形であるハズ。
ただでさえ幅26m(映画館サイトより)もあるのですが、それに加えて高さが19m(映画館サイトより)となると、映画の没入感は抜群です。
今回は3時間という長編の為、最後列通路側(p-30)を取りましたが、それでも中央寄りで充分見やすかった。
真ん中の席を取れば、まさに視界いっぱいの映像を楽しむことが出来るハズです。
さらにこのスクリーンを最大限生かすためには観る作品も重要。
↑以前、ある講義の課題として作ったやつ
今回観た「オッペンハイマー」のように、IMAXカメラで撮られる映画のアスペクト比は1.43:1という正方形に近いものなので、普通のスクリーンでは投映できず上下左右が切り取られてしまうようなのです。
つまり、簡単に言うとここで見るべきはIMAXカメラで撮られた映画ということになります。
フルサイズの映像は本編だけかと思いきや、本編開始前にIMAXの「Infinite World's」のトレーラーと「ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ」(2024)の予告編がフルサイズで流れていました。
初めて上下左右いっぱいに映像が投影された時は感動しましたね。
これは凄い…
オッペンハイマー(Oppenheimer)
公開日:2024年3月29日
ジャンル:スリラー/歴史映画
上映時間:180分
「この"音楽"が聞こえるか?」
あらすじ(観た感じの)
原爆を作った男J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた作品。
1943年、世界情勢が不安定化する中、アメリカのニューメキシコ州ロスアラモスでは恐ろしい計画が進行していた。
その計画とはアメリカ中の優秀な科学者を集め、大量破壊兵器である原子爆弾を開発することであった。
これの先頭に立ったのがオッペンハイマーという男である。
彼はどのようにして原子爆弾を作り上げたのか。
そして、その先に彼を待ち構えている運命とは―
感想
これについては4月に一度鑑賞済みなので詳しいことはコッチに載せておきます。
相変わらず凄かった。
フルサイズで観る「オッペンハイマー」
映画に興味を持つようになってからずっと観て見たかったIMAXフルサイズ上映。
フィルムの画像を全て映せるとは一体どれほど凄いのかと思っていました。
結局、感想としては期待通りで。
以前札幌で観たときには見えなかった上下部分が非常に興味深かったです。
例えば、冒頭頻繁に出てくる原子力や宇宙のイメージ的なカットは没入感があって神秘的だったし、ニューメキシコの砂漠シーンでは景色の壮大さがより感じられ迫力がありました。
ただ人が立って会話しているシーンでも、フルサイズでは上半身だけでなく下半身全体まで映っているなんてこともあったと思うので、縦に余裕がある分どれほど情報が増えたのか…
トリニティ作戦のシーンが凄い
中盤ついに原爆実験が行われるわけですが、その一連のシーンの緊張感がとんでもないのです。
大雨の中で起爆の準備を始めるシーンからカウントダウンまで、サントラがどんどんテンポを挙げて緊迫感を演出していくんですよね。
劇場の僕らはただ固唾をのんで見守るしかないという。
肝心の爆発シーンはド派手に爆音が連続して出るわけではありません。
一瞬ピカッと光って静寂→遅れて衝撃波
という流れで、観測者の立場からの映像となっているんですよね。
爆発地点をそのまま描写するよりは、こっちのほうが印象に残ります。
エンディングが素晴らしい
クリストファー・ノーラン監督の作品は、毎度壮大なエンディングで締めくくられるんですよ。
これは非常に感動的であり、ノーラン監督の魅力の一つだと思っています。
特にサントラが大きな仕事をしているんですよね。
本作では、オッペンハイマーとアインシュタインの池での会話シーンから最後の〆が始まります。
自分の成し遂げたことに対する責任を取り、僕ら自身のためにオッペンハイマーへの許しが—
アインシュタインからの深い言葉がなんか怖い。
そして、テラーとの握手を拒否するキティときたら!
ここでサントラの曲調が変化するわけですが、キティのテラーへの憎しみが感じられる演出でした。
あんな口の動きされながら睨まれたら、そりゃあんな顔になりますわ。
最後はオッペンハイマーの一言、未来の想像で終わります。
「I believe we did. (我々は破壊した)」
かなりストレートな字幕に感じるけど、シンプルでこれはこれでイイ。
結果的に大気引火の連鎖反応で世界滅亡はなかったけど、将来的には世界が焼き尽くされる可能性を感じさせる終わり方でした。
誰かが核をもてば、他の物も追随するという連鎖ですな。
非常に恐ろしいです。
本作のエンディングはノーラン監督作品の中でも2番目くらいに好きでした。
一番はやっぱり「ダークナイト」(2008)かな。
「ウォッチフルプロテクター、ダークナイト…」
4階のフロアには本作の70mmフィルムが展示されていました。
うーん、すごく貴重だろうな。
人生で一度は70mmフィルム上映とやらを観てみたいものです。
残念ながら日本の映画館には設備がないみたいで。
観たいなら外国に行くしかない。
「映画を観るために海外旅行に行く人」なんかいるのかな。
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俺か。