退院の功罪
退院したら、VIVA!自由!!
いいことばかり、と思うのは早計である。
だって、長いこと入院してたんだよー。
入院に慣れていたら、
院内生活が日常になり、
シャバは非日常になる。
かつては日常だったシャバへと戻るには、
誰しも、多かれ少なかれ、
それなりに課題があるはずである。
課題の第一は、何と言っても、これ。
過剰な物欲。
私は最近までこれと戦ってきた。
いや、かっこつけて、ウソをつきました。
まったく戦っていません。
受け入れ続けてきました。
患者仲間に
「私、退院してから物欲がスゴくって」と言うと、
たいてい「私(俺)もなのよ!!」と
前のめりの返事が返ってきた。
そして、先輩患者になると、
言葉に、悲しみを帯びた表情が加わった。
人に聞いた物欲二大巨頭は、
「ハワイに行ってしまった」
「50万円のスーツを新調してしまった」
そう聞くと、やるなぁ~、みんな!
自分だけじゃないんだな、と
ホッとすると同時に、
天の邪鬼の私は、人と同じはイヤだと
人の買い物情報を聞くたびに、
物欲からの卒業を誓うのであった。
私の物欲の対象は、
ファッションとコスメだった。
「これ、ほしいな」と思うと、
何ら迷いなく買っていた。
これまで、そんなにほしいモノはなく生きてきて、
「これ、かわいい。ちょっとほしいかも」と思っても、
結局「いいや、別に」と買わない率のほうが
高かったように思う。
なのに、であるよ。
チークなんて、退院して生まれて初めて買ったし、
やっと、どこにどう使うといいものか、わかってきたし。
白色と黒色のネックスレスをどっちの色にするか迷って、
結局、両方買ってしまい、どっちもそう付けてないし。
というありさま。
このままいくと、私、買い物依存症に
なっちゃうんじゃないかな、と怖くなってきた時、
患者仲間から同じ「物欲の鬼」だと聞いて、
買い物欲から気持ちがすっと引いた。
自分なりには、もう物欲の鬼からは
卒業したと思っている。
でも、他人からすると、
まだそうは見えないかもしれない。
だけど、もう少し見守っていてほしい。
4カ月という入院生活から脱して、
それと同じだけの4カ月という月日が、
やっと経とうとしているところなのだから。
みんなのパン屋「ウィズ」
リハビリ入院した病院の前には、
パン屋があった。
入院中も通ったが、リハビリ通院中の今も
このパン屋に、私は足繁く通っている。
ここは、障害のある人の雇用を自ら創出しようと
障害のある子を持つ親たちによって
立ち上げられたショップで、
スタッフの中には知的障害のある人もいる。
パン屋の中にはカフェコーナーもあり、
福祉施設で製作されたグッズ販売もしていた。
入院中、私たち患者は
このパン屋に支えられていた。
リスペクトなことに、
私の同居人は毎週土日に
もれなくお見舞いに来てくれていて、
このパン屋のパンが大好きだった。
なので私は、毎週金曜日、総回診の後、
このパン屋でパンを5個ほど買うのが、
毎週の定番だった。
院内にいると、普段私が使っている
大きな財布を持ち歩くのは邪魔なので、
このパン屋で小銭入れを買ったり、
むき出しのティッシュペーパーの箱がイヤで、
ペーパーカバーを買ったりした。
いつも誰かに手紙を書いていた
隣のベッドのおばあちゃまが、
なかなか退院できないイライラを募らせていた時、
ここでパンとポストカードセットを買って、
そっとプレゼントしたこともある。
店に行くと、患者仲間が
リハビリの合間にカフェコーナーで
くつろいでいたり、
見舞い客と思われる人が静かに、
コーヒーカップを握っていたり、
リハビリの先生がお昼の買い物をしていたり。
閉店間際に行くと、
体育会系の若い男子患者が来て、
安売りセールを狙い撃ち。
病院食だけでは足らないお腹を
ここで満たしていたりした。
そのうち、おかず大臣(先輩患者)などと
「あそこのパン屋はあれが旨い、
あれが、オススメ」だと話すようになり、
私のここでの定番もできた。
「黒糖ぶどうパン」が
ここの人気ナンバー1で
私も大好きな逸品。
今日、写真を掲載しようと思ってたのに、
間違って一昨日食べてしまった
(何も間違っていないのだが)。
ここは干した果物使いが巧くて、
名前は忘れてしまったのだが、
カッチカチで丸くって、
いろんな干フルーツが入っているヤツは
見つけたら、できるだけ買う。
「かりんとう」も好き!
ここのかりんとうは、パンのミミ。
これをつくれる人はひとりだけらしく、
そのスタッフが出社する日じゃないと
店頭に並んでいないという代物なのだ。
まだまだ紹介したい商品はあるのだけど、
今日はこのくらいにしておく。
障がい者の自立を支えあう会NPO法人ウィズ
ベーカリー「ウィズ」
千葉市花見川区柏井町815-5
TEL:043-258-1132
(Webサイトがないのが残念)
お近くにお住まいの方は、ぜひお立ち寄りを!
正面にある病院に入院した方は、ぜひ至福の一時を!
わたしのパン屋。みんなのパン屋。
確実に、ある時期のわたしの
「生きる」をつくってくれた
伝説のパン屋になることは間違いない。
私は「1,2,3、で施設商品!
福祉施設のステキな商品を紹介しよう」という
ソーシャル・アクションに参画しています。
http://blog.canpan.info/p-shop/category_19 /
入院服の基本はTシャツです
入院中の服というと、パジャマを
イメージされる人が多いと思いますが、
リハビリ入院では、違います。
パジャマや入院着を着ていたのは、
ご年配の一部の方くらい。
リハビリ入院では、
Tシャツにトレパンが基本。
私は寝る時だけ、パジャマでした。
なので、私の入院生活を支えてくれた
アイテムといえば、何と言ってもTシャツです。
私の入院期間は、4月~8月と
春夏シーズンだったので、
リハビリが終わった時は
いつもTシャツが汗でびっしょりに。
午前と午後のリハビリで、
毎回、Tシャツを変えていたので、
10枚くらい持っていき、週2回は洗濯。
洗濯では、普段使わない乾燥機で、
乾かしていました。
Tシャツ、痛むかな。
最初はそう心配していたのですが、
途中で、面白いことに気づきました。
私がサポーターをしているNPO、
からふる
のTシャツをよく着ていたのですが、
このTシャツ、乾燥機をかけると
首周りが少し縮んでギャザーが入る。
それが、なんともかわいくて、
乾燥機をかけるたびに、
キュート度がアップ!
乾燥機の新しい効能を知りました。
そんなオリジナルカスタマイズも楽しい
からふるのグッズは、こちら
!
と、ちゃっかり宣伝!
障害のある子どもたちが描いた
イラストをモチーフにしたTシャツのほか、
2010年版のカレンダーも入荷したばかりです。
グッズで得た収益は、からふるの運営費と
キッズアーティスト自身にわたる仕組みで、
「仕事の基本」を子どもたちに提供しています。
明後日からは障害者週間
。
ショッピングをきっかけに
障害を考えるってのもよいのでは?

