「入院ジャーナル」 -11ページ目

乗ってはいけない!


外出許可が初めて出た時、

リハビリの先生から
「移動手段として、

これは使わないでください」
と聞いた時は、

けっこう目ウロコでした。




松葉杖ユーザーが
NGな乗り物「移動手段」とは、
なんでしょう?



答えは「エスカレータ」です。



松葉杖は、自転車でいうところの補助輪。


バランス感覚や自力で歩く足の力が弱いため、
二本足で歩けないがゆえに、
その力を補うために使っているもの。



エスカレータは、足を出すタイミングを
機械に従わないといけないので、
自分のペースで足を踏み出せない。


地面が動くので、バランス感覚が悪いと
よろけてしまう可能性もある。


後ろから人が来たら、
降りる時に押されてしまう可能性も。


だから、NGなのだそうです。


満へぇ~、でした。




リハビリの先生からは
「第1にエレベータ、
第2に階段を使って」と
言われました。



「歩行に支障のある人にとって
エスカレータという乗り物は、
エレベータの次に便利なもの」と
思い込んでいる人、
多いんじゃないでしょうか?


実際は、まったく逆なんですなぁ。


エスカレータって、
バリアな乗り物だったんですね。




松葉杖ユーザーになったことで、
こういう真実を知ることが
できてよかったぜ!



というわけで、



そのバリアで、NGな、エスカレータに、
本日、乗ってきました!




禁止令を破って、先生、ごめんなさい。


「なるほど、確かに」と身をもって
勉強したかったのです。




片松葉で三足歩行になったのをいいことに、
前後に人がいないのを見計らい、
上りのエスカレータで、
チャレンジしてみました。




で、感想。


なるほど、確かに、怖いわ~!


乗る時はいいけど、降りる時、ビビりました。



乗る時は自分のタイミングで
足を乗せることができますが、
降りる時はエスカレータ様のタイミングに
合わせて差し上げないといけない。



このタイミングが、
杖をつきながらだと合わせるのが難しい上に、
エスカレータの動きがけっこう早いので、
たかが右一歩、左一歩出して降りるだけなのに、
以前よりも、もたついている自分がいる。


上りだったから良かったけれど、
下りだと、もっと怖かったかも。


これ、杖がなくても、足の力が弱いと
もたつくでしょうなぁ。



今の私のように、

時々、エスカレータに乗らずに、
階段を使っている
杖つきの人を見かけますが、
それは、強がっているわけではなく、
リハビリのためでもありません。


エスカレータで、降りる時に
もたついて冷や汗をかいたり、
後ろから押されて転倒しそうになったりと
怖い思いをするよりも、
いくら長くても、階段を自分のペースで
歩いて疲れたほうがまだましだと、
安全のために階段を使っている人がいる、

という事実を知っておくことは、
自分のためにも、誰かのためにも、
悪くない話ではないでしょうか。



というわけで、


禁止令を破って、エスカレータで転倒して、
エラいことになっていたら、
言えなかった発言を、最後に。


いい勉強になりました!





「入院ジャーナル」-成田山にて三足歩行


三足歩行で行った成田山にて。



三足歩行デビュー!



ファイナリー! 
三足歩行まで、きました。




「入院ジャーナル」-三足歩行



これで、右手でエスプレッソの
カップを持って、
運ぶことだってできるのさ!



へへん。


見てろよ、ドトール!!




嬉しくって、嬉しくって、
むやみに、右手に何かを持って
歩いている、私なのであった。






ウルルン囲碁道場


更新が滞っておるがなー!と
各方面からご指摘いただいているのですが、
滞っている理由のひとつが、
「こちとら、忙しいねん!」です。


このブログをポツポツと
更新したりする作業タイムは、
夕飯後から消灯後23時までの間が
主なのですが、
最近、私、囲碁道場に入りまして。



夕飯後、囲碁を習っておるのです。




私に囲碁を教えてくれる
ウル師匠は、入院患者の先輩。


囲碁の弟子は、私ひとりですが、
ウル師匠は将棋の師匠でもあるので、
時々、私に囲碁を教える横で、
将棋を教えていたりもする。



いつも19時15分、
師匠とデイルームに集合。


共に、ビール代わりの
「コカコーラ・ゼロ」がお供。



「今日もよろしくお願いします」


礼儀正しく挨拶から始まり、
かなりのハンデをもらって、だけど、
対局してもらうところまできた。



でも、勝たしてもらったことはあっても、
勝ったことは一度もないし、
何でその目に石を置くべきなのか、
さっぱりわからない時も多々。





入門初日は、囲碁のオモシロさが
まるでわからなかった。


だけど2日目、2手、石を置いた時にできた、
空間の壮大さに心がつかまれた。


マクロとミクロがひとつになっている、
この感じ、なんだ、これは!


囲碁は俯瞰して、冷静に物事を考える
力が養われるのだろうな、と思う。


でも私は、そんなのどうでもいい。


対局中、ふと息を抜いた瞬間に、
壮大さと緻密さの両方があるな、
よし、よし、と確認するのが、
なんともこう、心地よいのだ。


そうして毎日、私はウル師匠の
道場へと通うようになった。



ただ、最近になって、
せっかく教えてもらっているのだから、
一度くらいは、いい戦い、
というのをしてみたい、
という気持ちになってきた。




以前、
「イシダさん、日曜日の午後に
囲碁の番組やっているの、知ってる?
あれ見ると、内容はわからなくても、
勉強になるから、見たらいい」
と薦めるウル師匠に、


「散々、私、リハビリの自主トレしてるのに、
囲碁の自主トレまでさせる気ですか!
どんだけ自主トレ好きなんだって話ですよ」
と私は爆笑していたのだが、


そういうわけで、先日の連休は

二度目の外泊で帰った自宅で、
チラリ囲碁の番組をチェック。


囲碁道場の終わった消灯後、
ネットの囲碁入門サイトで
復習したりすることも……。




そんなわけで、忙しいのですが、
ウル師匠の囲碁道場も、
残すところ、あと2週間ちょっと。


師匠退院のその日までに、
いい戦いっぷりを
師匠に見せつけてやりたい、
と思う愛弟子なのです。