世代なのか | That's where we are

That's where we are

the Church of Broken Pieces
(アメリカ救急医の独り言と二人言)

最近働きだした病院のERでは

カルテ書きの大部分は、スクライブがやってくれます

 

スクライブ(scribe)は筆記者という訳らしいですが

私が患者の部屋へ行くとき、一緒について来て

患者とか家族とかが、今日はこんな理由で

ERで来たのだという話とか

身体所見の記述だとかをカルテに書いてくれる

 

ERのカルテの基本形は

1)History:患者が述べる症状の記述

2)Review of System:症状のありなしの陳列

3)Physical Examination:身体所見

4)Medical Decision Making:最終的な診断んと治療に至った経緯

 

みたいな感じで

そのうち、1)~3)までを書いてくれる

(3)は口述筆記みたいな感じでお願いする)

 

去年、ERでの診察・治療に対する支払いは

4)の記述を参考にして行われるとか

ガイドラインが変わったらしくて

じゃあ、何で今もわざわざスクライブまで雇って

1)~3)を時間をかけて書いているのか

よく分からなかったりもするのですが

 

今までも、スクライブと仕事はしたことがあって

まあ、凄くきちんと書いてくれる人もいれば

内容めちゃくちゃ、患者、こんなん言ってなかったで

みたいなことを書いたスクライブとか

 

某国で医者をしていて、アメリカでも医者をしたい

研修プログラムにマッチされるまでの繋ぎとして

スクライブをして生活している人もいて

彼の独断と偏見で、私の患者のカルテを書き上げた人とか

(あの強引さは、絶対面接で嫌われる)

 

正直言って、自分で書いた方が安心

みたいな気はするのですよね...

 

ディクテーションのプログラムを使って

マクロと言って、例えば"ROS"と言えば

あらかじめ作っておいた2)のテンプレートが

カルテに書かれるようにできるし

 

もとから、考えながらカルテを書く(ディクテーションする)

私には、夫が言うほどスクライブの

有難みは正直、感じないのです

 

まあ、それはさておき

 

最近のスクライブは、医療関係職への

登竜門みたいになっているのか

スクライブをやっているのは、全員

医学校へ行きたい、フィジシャン・アシスタントの

学校へ行きたいという、20代半ばの子達

大学に通いながらのバイトだったり

MCAT(医学校へ応募する際に必要なテスト)の

準備中だったり

 

でもねえ、何なのだろう

皆、悪い子じゃないのだけれど

医学校へ行きたい、医療関係職に付きたい

そのはずなのに

医学的なことに興味があるように見えないのよね

 

私が、患者の再チェックに行ったり

処置をしていたり、電話で話したりしている間

スクライブに空き時間はあるのですが

その空き時間に、誰もMCATの問題集とかしてないし

患者の医学的なことに関して、質問してこない

 

携帯でYouTubeとか、インスタをチェック

(教育系の物ではない)

話すことは、自分語りとか

 

 

まあ、あんまり、細々聞いてこられても

こちらは忙しいのでイラっとくると思うけれど

この子達、医学が面白いから

医学校へ行きたいのかしら?と思っちゃう

 

私が頻繁に病院にお世話になる年齢になると

私のドクターになるのは、この子達なんですよね

 

「なんか怖いわ、正直言って」

 

隣に座っていたドクターに

彼女と私付きのスクライブがいなくなった時

ポロッと言ってしまうと

 

「そういう世代なのよ、あの子たちは」

 

世代、なんでしょうか

 

こんな若いうちから、こんなユルくて良いのでしょうか

 

 

頑張って健康管理しようという

モーチベーションにはなりますね

 

 

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