毎日暑い日が続きます
セーターを着るような寒い日からの変化
春なんて殆どなかったような
気温が上がると外傷の患者が増える
救急の世界に入った時から聞いてきた話ですが
外傷が増える→輸血用血液の需要が増える
そんな需要を見越したわけじゃありませんが
ちょっと時間が開いたので
献血に行ってきました
普段でもゼイゼイいっている
ズンバ・ストロングのクラスの直前に
献血するものじゃないですね
もう、全然、クラスについていけない...
うちのERでは時々「血漿センター」という所から
患者がやって来るのですが
皆さま、「血漿を献血した(donate plasma)」
と、おっしゃいます
簡単に言ってしまうと血液の中には
・固体成分=血球と血小板
・液体成分=血漿
この二つがあり、血漿には
出血を止めるのに必要な凝固因子やら
浸透圧の調整に必要なタンパク質アルブミンとか
色々な成分が含まれています
「献血」とは赤十字でやるように
無償で行う善意の行為かと思っていたのですが
よくよく聞いてみると
彼女たち(なぜか男性にあったことがない)は
1週間に一回、この「血漿献血」に通っている
まあ、お若いのにずいぶん熱心に
慈善行為をされるのね
お遍路さんみたいに、何かの願掛け?
と感心していたら
「あれは寄付ではなくて
血漿を売っているんだよ」と同僚
献血じゃなくて売血なのね
血球が入った血液を「献血」することで
金銭的報酬を得ることは違法だけれど
血漿の「献血」でお金を得ることは
OKなのだそうです
一回につき20~50ドル支払われるのだとか
(血漿センターのサイトには
「献血に費やす時間に対して」の報酬とのこと)
週一回、2時間じっとしていてお金が入る
ある意味、バイト感覚?
需要があるからこういうビジネスが成り立つのですが
でも、これは「寄付(donation)」とは違うような
言葉をすり替えることで
意識下の猜疑心、後ろめたさを
消そうという魂胆がある様な気がするのは
私だけでしょうか