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この予告編がすごい!

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交渉人
The Negotiator

監督 F・ゲイリー・グレイ
出演者 サミュエル・L・ジャクソン、ケビン・スペイシー
配給 ワーナー・ブラザーズ
劇場公開 (米)1998年7月29日 (日)1999年7月3日
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私は常に思っているのですが、とにかく海外の映画を日本で公開する際に
名前を勝手に変えるのをやめてほしいです。

本作「交渉人」も、そんな悲劇を受けた作品のひとつです。
まぁ、実際には邦訳としては正しいのですが、この題名から
サスペンスアクションは想定されないでしょう。
(そういえば邦画でもこんな名前の映画がありましたね。)

できることなら、英語をそのままカナにして欲しいと思うのです。
本作なら「ネゴシエーター」が正解です。

なぜそうならなかったかというと、エディ・マーフィーが主演の映画で
「Metro」という作品があるのですが、これが日本公開時にネゴシエーター
なってしまったのです。・・・いい加減にして欲しいです。


さて、この映画の予告編です。公開が1998年ですので少し古い映画に
なるでしょうか。

キャストはサミュエル・L・ジャクソンケビン・スペイシーという
芸達者な二人。無実の罪を晴らすために立てこもった犯人と、交渉人との
息詰まるやりとりを軸に、犯罪の構図を描いていくサスペンスです。


それほどヒットしなかったようですが、映画としてはなかなか面白い内容でした。

当時、ケビン・スペイシーにはサスペンス映画補正がかかっていたため、
衝撃の結末がないこの映画が不当な評価を受けていたのかもしれません。
(当時はケビン・スペイシー出演作にはどんでん返しが多かったのです)


そして予告編ですが、非常に良く出来ています

どちらかといえば込み入った内容とも言えるのですが、
基本的にストーリー通りに組み立てられていて、しかも言葉が分からなくても
おおよその展開は理解できるという、予告編のお手本のような内容です。


最近の予告編には、順番をめちゃくちゃにしたり、別のシーンをまるで
一つのシーンのように組み合わせたりする
ものが多いのですが、
本作は映画の筋に忠実です。

そして、ケビン・スペイシーが電話を切るシーンなど、おおっ!、という
目を引く場面も含んでいます。


内容を開陳しすぎない程度に興味を引く、という目的を、完全に達成した
名作といえる予告編だと思います。

でも、本編も面白かったのに、何で当たらなかったんだろう。

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身代金
Ransom

監督 ロン・ハワード
出演者 メル・ギブソン、レネ・ルッソ、ゲイリー・シニーズ
音楽 ジェームズ・ホーナー
配給 ブエナ・ビスタ・インターナショナル
劇場公開 (米)1996年11月8日 (日)1997年2月15日
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注意:映画と予告編を未見の方は再生禁止でお願いします!


 

旧作からひとつ。
この種の「予告編の悲劇」はいくつかあるのですが、この作品も
その中のひとつです。


私はミステリーやサスペンスが好きですので、身代金なんていう
タイトルをみただけで、もう面白そうでたまらないのですが、
配給会社はそうは思わなかったようです。

なぜなら、この予告編ではこの作品で最も肝の部分を明らかにして
しまっているからです。


本作はいわゆる倒叙モノというやつです。誘拐を題材にした
サスペンス映画ですが、序盤から犯人が誰なのかが明らかに
されています。そしてもちろん、被害者もわかっています。

その被害者と犯人、警察の3者の丁々発止のやりとりを、人物の説明を
絡めながら丁寧に見せていく展開なのですが、中盤に差し掛かった所で
驚きの展開を見せます。

ミステリー的な観点で言うと、この地点でこの物語にはこの人物配置が
必要だったことに気づかされ、うまいなぁと唸らされるわけなのですが、
そこは映画という生き物のサガか、そんな手法は通用しません。


何とこの予告編では、映画の要となる最も重要な部分が明らかに
されています。
また、編集がうまいのか予告編を見ただけで映画のストーリーの
8割方が分かってしまいます。

予告編を見てから映画館に足を運ぶと、初見にも関わらず2度目の
ような印象を受けることになります。


アクション映画ならいざ知らず、サスペンスでこれをやってしまう所に、
当時のタッチストーンの懐の寂しさが現れているようです。

メル・ギブソンさんという、アクションから立身出世した大物を使って
しまったことも、プロモーションに影響を与えた理由なのかもしれません。
アクション映画なら見所を盛り込むのが定石です。


映画を小粒に抑えて知る人ぞ知る映画にすることが正しい選択だったと
思うのですが、色々空回りしてしまったのでしょう。

公開時期も悪く、結果としてとても良い映画であったにも関わらず、
賞取りでも後塵を帰することになりました。

ただ、収益は良かったようですので、まぁ結果的には正解だったのかも
しれませんが、この驚きを予告編で失うことは残念でなりません。


いまなら簡単に目にすることのできる映画ですので、
未見の方は予告編といわず本編をお楽しみください



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ダークナイト ライジング
The Dark Knight Rises

監督 クリストファー・ノーラン
出演 クリスチャン・ベール、トム・ハーディ、アン・ハサウェイ
原作 ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
配給 ワーナー・ブラザース
劇場公開 (米)2012年7月20日予定 (日)2012年7月28日予定
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これはひどい!
とにかく先に言いたいのがひどい邦題!

「ダークナイト ライジング」って何で変えるの!(#゚Д゚)
原題は「The Dark Knight Rises」で"ライジ"ですよ!ぷんすか!
このちょっとの差で意味も雰囲気も全くちがいます!
変える意味はあんのか?ふざけんな!!


はぁはぁ、...とりあえず落ち着いて。

いまさら説明するのも億劫ですが、クリストファー・ノーラン監督の
バットマンシリーズ3作目。

前作ダークナイトは圧倒的な悪"ジョーカー"とバットマンを
デントという合わせ鏡を通して見せて、観客を惑わせた傑作。

更にその前の第1作目は"スケアクロウ"という私的に気に入っている
ヴィランを生み出した秀作。まぁ、最後の列車のシーンはアレですけど...


で、このダークナイト ライジ(飽くまで拘る)です。
シリーズをまとめる役目の映画だそうです(by 監督)。
バットマンは永久に不滅です、とか言いながら引退するのでしょうか。

その予告編たるや、どれだけすばらしいのかと期待したところ、
んんん?いまいちピンと来ないです。


もういくつもトレイラーが公開されているので目にした方も多いかと
思いますが、前作と比べると、ずいぶんとボヤけたイメージです。


まずひとつの理由はすごく単純。顔が見えない。

悪役である『ベイン』の顔の口の周りがマスクで隠れていて
顔が良く分からない。ただのハゲマスクにしか見えないのです。
声も、マスクを通してくぐもってるし。。


前作の予告編は、確実にジョーカーの見た目と声で引っ張っていました。

あの印象があるせいか、そこに注目がいってしまうのですが、
出てくるのは良く分からないムキムキのハゲマスク。
(注:トム・ハーディさんは最高の役者ですよ!)


空飛ぶバットモービル?も造形が1作目からあんまり変わってないから
パンチが足りません。爆破シーンも、前作の病院に比べるとライブ感が
足りないと思います。


なんでこうなったのか。そこでもうひとつの理由なのですが、
恐らく、締めくくりだからでしょう。
物語が着陸態勢に入っているので、デクレッシェンドしなければ
ならない。無茶できないのです。

自然と、予告編にも寂寥感が漏れ出してしまうというわけです。
「これは最後です」「これでおしまい」というメッセージが出すぎていて、
見えない終わりの壁が意識されるのです。
だから、わくわくもできない。

スターウォーズEp1~3のように、結論を先に見せていれば、
その範囲内で無茶(例:ヨーダ)もできるかもしれませんが、
それも難しい。


もちろん、無茶苦茶にして風呂敷を広げっぱなしで終わることも
できますが、それはしないでしょう。


本来なら、アメコミが原作ですので、キャラのインパクトで目に鮮やかを
演出することもできますが、このシリーズはそれを放棄してダークでリアルな
色調にしてきたため、その枠をはずすわけにはいかない。

結果、最後に来て予告編がしっとりとしたわけです。


閉店セールを前面に押し出しているので、もしかすると、今作でバットマンを
他の誰かに引き継いで終わる新たな物語りの始まり(rises)なのかもしれません。


そういう意味でも本編には大変興味ありますが、いままでのように
予告編単作で楽しめるものではありませんでした。
残念。


そう、もちろん本編は圧倒的に楽しみです。
この英雄譚にはどのような結末が用意されているのか。

ダークナイト ライジズ