サイヤ人 |   EMA THE FROG

  EMA THE FROG

    roukodama blog

ドラゴンボールにでてくるサイヤ人(悟空、ベジータ等)は、めちゃくちゃにやられて死にかけているような状態を乗り越えたとき、めちゃくちゃにやられる前よりもずっと強くなるという特徴を持っている。彼らはダメージを受ける事で、そして、それを(何かしらの方法で)乗り越える事で、戦闘力を数段UPさせる事ができるのだ。

とはいえ、人間だってサイヤ人とあまり変わらない。僕らだって、ダメージ(大変な仕事とか、友人とのケンカとか、理不尽な出来事とか)を受けて、それを何かしらの方法で乗り越えた場合、総合的な人間力はUPしていると言っていい。しんどい仕事をやり終えた時には自分のキャパシティが広がった事を実感するし、友人と意見を違えることで誰かを思い遣る重要性に気づくし、理不尽な出来事を笑ってやり過ごす事ができるようになればストレスを感じることもない。まあそうやって、僕らは成長していくとかなんとか。

でも、なんかさ、最近成長していくことに対するモチベーションが持ちづらい気がします。正直者がバカを見る、じゃないけれど、生活保護の不正受給しかり、働けるのに働こうとしないニートたちしかり、ゴネ得がどうとか、ベーシック・インカムがどうとか、モンスター・ペアレントがどうとかさ、なんかさあ、何となくおかしな流れになってきてるような気がするぜ。日本人て割と、謙虚、世間体、恥、やせ我慢、そういうワードが似合う人種だと思ってたけど、「働いたら負け」「我慢したら負け」「世間体なんてもうかまってらんない」が制度的にも冗談じゃなくなってきてる今、右向け右と方向転換する人たちが大勢現れたって事なのだろうか。

まあ、そういう中で、「自分の成長」を目的に様々なダメージに身をさらす事はしんどいよ。愚痴だけど。あと、僕自身が常にそんなパツパツで頑張ってるかっつったらそんな事はないんだけど。でも、まともに生きている人、誠実に生きようと努力している人が、そうでない人たちに比べてよい思いをする社会ってのは間違ってると思うよ、客観的に考えても。

僕も親の端くれなんで、娘に将来「ねえパパ、どうしてわざわざつらい思いしてまで成長しなきゃならないの?」と聞かれたときに、自信を持って何事かを答えられるようになってないと。つまり、僕自身この先も必死で成長していかないと、ってことだな。