何かを成し遂げる事は悲しい。
そこまでの道が険しければなお。
アンブローズ・ビアスに言われるまでもなく、
達成とは「努力の死、嫌悪の誕生」だ。
行き先を失った衝動は、
新たな行き先を探すのではなく、
自らの消滅を簡単に選ぶ。
目的地のない努力は、
目的地を与えられない事を嘆き、
探す努力に自らの姿を変える事はない。
さて逆は。
つまり、達成するべき対象を見出した事は。
「努力の誕生、嫌悪の死」?
おお、ひっくり返しゃその通りの答えが出たぜ。
努力は産道を進み始める。
嫌悪は青白い装束をしつらえる。
努力は生まれる理由を得る。
嫌悪につきあう時間を亡くす。
達成すべき対象を見出した事は、
つらくて不安だが、悲しくはないのだ。
それではさて、達成すべき対象とは。
それが分からにゃ、どちらでもないわなあ。