カートを集める人 |   EMA THE FROG

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    roukodama blog

このあいだスーパーに行って買物をし、食料品だオムツだトイレットペーパーだと荷物がかなり多くなったので、それらをカートに乗せたままガラガラと駐車場まで行ったわけです。んで荷物を車に積み込んで「じゃあ俺、これ返してくるから」と、空になったカートに手をかけると、嫁が不思議な事を言う。「あ、返さなくてもいいみたいだよ」。

「いや、だって、ここに置きっぱなしにするわけにいかないじゃない」「うん、私もそう思ったんだけど、こないだここに来た時に、駐車場に残されたカートを集めるスタッフがいるから、そのままにしといてくださいって言われたの」「誰に?」「スタッフさんに」

娘がグズり始めていたこともあって、結局僕は非常な罪悪感を覚えつつも、カートをその場に残して車を発進させた。しかしすぐに、やっぱりそれっておかしいじゃん、と思うようになった。嫁がスタッフさん自身から「そこに置いておいていいんですよ」と言われたのは本当だろうし、そのスタッフさんが、駐車場に残されたカートを、特別イヤな気分を感じないまま、ただただ事務的に集めて回る姿も想像できる。

しかし、そもそもそのスタッフさんが「駐車場に残ったカートを集める作業」をしなければならなくなったのは、要するに「駐車場にカートが残っていた」からなのだ。逆に言えば、「駐車場にカートが残っていなかった」なら、わざわざする必要のない仕事なのである。お客さんが全員、<自分が使ったカートは、使い終わったらちゃんとカート置き場に戻す>という当たり前のマナーを当たり前にできてさえいれば、彼がひとり駐車場を見回る必要は最初からなかったのだ。

話は変わるが、うちのエマ姫のトイレは、随分前から玄関になっている。最初はやっぱり、犬用トイレで毎回おしっこさせようと「しつけ」を頑張った。でも、エマはなんでかそのトイレをスルーし、いつもいつも玄関先に大きな水溜りを作る。そして僕らは「どうせエマはまた玄関にチッチするだろう」と予測し、自ら玄関におしっこシートを敷いた。そしてエマはやっぱり玄関でおしっこした。エマにしてみれば、パパママ自ら玄関にシートを敷いたってことは、玄関でチッチしてもいいんでしゅね!となる。そらそうだ。玄関チッチが合法となった瞬間である。

でも、本当のところは玄関でして欲しくはないのだ。だって玄関だもん。おうちの顔じゃん。お客様がいらしたときに、いきなりオシッコと対面とかきついじゃん。だからパパとママはお客様がこられるたびに、エマのおしっこシートを隠さなきゃならないんじゃん。本当はね、玄関じゃないもすこし目立たない場所をトイレにしたいよ。でももう、今更遅いよね。それが分かってるからパパママは今日も、せっせと玄関先にシートを敷くんです。

結局のところ、これはスーパーや僕らの「怠慢」なのだ。

楽な道を、お客さんやエマを頑張って説得するという「面倒臭い」道を放棄し、「自分達が折れる」という楽な道を選んだ怠慢。それを選んだ以上、もう文句は言えない。言えないというか、言いづらい。

まあそれでも、やっぱり僕はカートはちゃんとカート置き場に戻すようにします。これはスーパーに対する思いやりというより、カートを置き去りにした時の罪悪感がイヤだからですけど。ただ、エマのトイレに関しちゃ無理だ。今更無理だ。だってエマびっくりする。突然「玄関でしちゃだめ!」ってなったらびっくりする。悲しくなる。泣いちゃう。そんなんイヤだ。だから無理だ。もういいよ、エマのトイレは玄関。決定。



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