エマソウル |   EMA THE FROG

  EMA THE FROG

    roukodama blog


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エマと赤ちゃんのお世話の時間、たとえ祝日だとはいえそれ除いたらゲームする時間なんて全然ないじゃんとか何とか先日書きましたが、結果から言うと結構ありました。で、何はともあれデモンズソウル(FROM SOFTWERE製・PS3用アクションRPGソフト)です。

聞けばこのソフトの製造元であるFROM SOFTWEREってのは元来「硬派」なソフト作りで一目置かれる存在のようで。キングスフィールドしかりアーマードコアしかり、僕はどちらもほとんどプレイした事がないけどそれらに対するイメージは「シビア」。今回のデモンズソウルも完全オリジナルソフトだとは言えその雰囲気はキングスフィールドを彷彿とさせるもののようです。暗くて、地味で、救いがなくて、かつ難しい(褒めてんのか?)。

で、予想以上にハマっております。FF等が鬼のようにこだわる「キャラクター設定」っていう概念が希薄で、特に主人公に関しては(性別や顔のつくり、肌の色など細かい設定が可能だとはいえ)その過去やデーモンを倒す事になった直接的な理由もほとんど説明される事が無く、要するに「どこの馬の骨かも知れない」状態のまま物語は進む。「ほとんど映画じゃん!」と突っ込みたくなるような長い長いムービーも、一瞬で形勢逆転できるデウス・エクス・マキナ的・派手派手必殺技も、親切に過ぎて「やらされてる感」が漂い始めてしまう無駄に長いチュートリアルもない、人によっては「不親切極まりない」、人によっては「そうそう、ゲームって本来こういうもんだよね」、そんな印象のゲームです。

で、最初のステージである「ボーレタリア王城」(の一番最初のミッション)をクリアし、現在は「嵐の祭祀場」や「塔のラトリア」、「ストーンファング坑道」などを行ったり来たりしているのですが、個人的に非常に気に入ったのが「塔のラトリア」。名前通りどこかの塔の中なんですが、ひどい雰囲気です。当然辺りは暗く(このゲームは基本どこもかしこも真っ暗です)、並んだ牢獄の中には気持ちの悪い囚人達、天井からぶらさがる手錠の鎖と、アイアンメイデンを始めとした拷問器具の数々。床には至る所に血がはとばしり、緑色の怪しいガスを噴出し続ける壺、牢の中不気味な声で歌を歌う自称元・貴族の女性、三国無双は諸葛孔明の奇術を思い出す巨大な自動弓発射機など、非常に僕好みの空間が広がっておるわけです。そんな中を、件の「どこの馬とも知れぬ」主人公がたった一人、RPDやらM16やら最新鋭の銃を撃ちまくるCALL OF DUTY4に比べると悲しいほどにレトロな、剣や弓、棍棒といった武器を頼りに寂しく進む。しかも先日書いたようにこのゲーム、ザコ敵でも2~3人集まればピンチ、という位の難易度なので(当然敵にもよるのですが)、そのスリルたるやもう素晴らしい。一つ角を曲がるだけの事に緊張してしまうような、ある意味昔のバイオハザードにかなり近い雰囲気かもしれません。回復アイテムも銃弾も尽きて、それでも進まなくてはならない時の、絶望のまぶされた妙な興奮、みたいな。

で、当然のように何度も何度も殺されて、その度、それまでに貯めていたソウルをゼロにされながら(殺された場所に残った自分の血液に触れると取り返せる。でもその前にもう一度死ぬと完全にリセット)、「心が折れそうになる」という数多のプレイ感想にも重く頷きつつ、それでも妙な中毒性を感じつつ少しずつ進んでおります。苦労しているだけ、デーモン(ボス)を倒した時や、新しい装備品を手に入れ少し強そうに見えるようになった時(このゲームは武器・防具ともに装備品が変わればグラフィックも変わります)などは、なんかとても充実します。一本数千円のゲーム、100年に1度の不景気下では、こういうささやかな幸せってのがきっと何より大切なんです。

とまあ、こんな感じなんですが、血とか拷問器具とかが赤ちゃんの精神にいい影響を与えるはずがない、と嫁に諌められ、そらそうだなあという事で、例えば嫁の外出中僕が赤ちゃんを見るような時には、テレビ画面が見えないような角度で赤ちゃんを寝かせ、悲鳴やら気持ちの悪い歌やらが聞こえないよう、テレビ音量もほぼゼロ。幸せの結晶たる赤ちゃんと同じ部屋で、暗さ満開のマゾゲーにいそしむ僕、なんつうか、シュールですよね。




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