前情報なしで職場で初聴きして、アルバム1曲目でトットロトットロ言うてるのがまぎれもなく岸田さんで驚きました。岸田さん以外にも今をときめくツウな人選と楽曲が勢揃いで、ジブリにはさほど縁のなかった私にも(人並みです)想像以上にグッときたアルバムでした。
その中でも職場で思わず泣きそうになったのがカントリーロード。なぜかわからんが琴線に触れまくり、涙腺が緩んでしまった。歌っているのは松下洸平。
「僕は行かないさ/行けない」
でうっかり号泣するかと思いました~~~!!
思い出すのは中3の時の文化祭での合唱コンクール。私のクラスではなかったんだけど、3年3組が歌っていたのがカントリーロードだった。歩き疲れ~♪ってソロで歌ってたのがカモくんて男の子だった。あそこの部分のあえてのソロがめちゃくちゃ良くて、印象に残っている。私のクラスは少年時代で、それはそれでまぁ良かったんだけどカントリーロードハモリてぇ(アルト希望)って思ってた。そんなふうに散々聴いて歌ってやってたカントリーロード。今になって琴線に触れ出す。
行かないさ、行けない。のおよそ10文字から爆発するエモーショナル。青春1000パーセント。若者の葛藤。若者のすべて。また明るい曲調が逆に泣けるんですよ。そして松下洸平のその声よ。歌い手とはこういうのを言うんですね。ちょっと調べると、カントリーロードは原曲(英詞)とはちょっと違うらしい。耳をすませばの話の内容から「行けない」と訳されてるらしいんだが、耳をすませば、実は見たことないのでなんとも言えない(とか言うと驚かれることがあるがまじで見てない)
帰りたいけど帰れないっていうのはある程度大人になればきっと誰しも共感できると思うよね。仕事かもしれない、結婚かもしれない、馴染みのある場所(それは「場所」とも限らないが)を去ることはみんなきっとある。同じく思い出したのはくるりのジュビリーだった。私はこの曲と出会った15年後になってから、やっと、ついに涙したんだった。
なんで僕は戻らないんだろう/
雨の日も風の日も/なんで僕は戻らないんだろう