音楽にも旬があると思う。



それは流行り廃りの話ではなくて自分の心にフィットする瞬間が突然来るということを言いたい。



先日、くるりのポップアップで何が出るかなポーチ(通称)を買ったら「ワルツを踊れ」が出た。図鑑欲しかったな、でもそういえばワルツ全然聴いてないな、と思った。



それは15年ほど前のアルバムで、そういえばその時のアルバムツアー(ふれあいコンサート2007)のことはなぜかしっかり覚えている。2階席だったにもかかわらずライブの余韻がすごくて、翌日学校までの道のりで友達に鼻息荒く感想を伝えたことまで覚えている。夏だった。



当時シングルリリースされていたJubileeという曲は良い曲だけどぼんやりしていた。タイトルからするにそれはお祝いとか喜びとかの歌で、チオビタのCMのイメージも相まって起伏もないしスローだし、私にとってはつまらなかった。いい曲だけど図鑑聴きたい、もっととがったやつ聴かしてくれ的なそんなかんじで私のフェイバリットにはならなかった。かわりに同収録のブレーメンが良曲で、これはすでにライブでの定番曲にもなっているほどだけれど、ジュビリーというよりかブレーメンの入っているアルバムだ、という認識でここまでいた。そう、先日まで。



アレクサに話しかけてワルツを踊れを流してもらう。ブレーメンの次に来る、ジュビリーを久しぶりに聴いた。泣いた。なんでかわからんけどめっちゃ泣いた。あの時わからなかった感情があった。この歌詞にジュビリーと名がついた事実にやられている。これだから邦楽はやめられないのだ。なんでこんなに図鑑が欲しいのにワルツが来たんだろう。と思ったんだけど、ジュビリーを聴けということだったのかも知れない。





ジュビリー喜びとは誰かが去る悲しみを
胸に抱きながら溢れた
一粒の雫なんだろう


なんで僕は戻らないんだろう
雨の日も風の日もなんで僕は
戻らないんだろう