コピーライト2021 Focus Features, LLC./

養子としてアメリカにやってきた韓国生まれの青年が、家族と引き離されそうになりながらも懸命に生きる姿を描いたヒューマンドラマ。

「トワイライト」シリーズへの出演などで俳優としても知られるジャスティン・チョンが監督・脚本・主演を務め、「リリーのすべて」や「トゥームレイダー」のアリシア・ビカンダーが主人公を支える妻役で共演している。

韓国で生まれ、3歳の時に養子としてアメリカに連れてこられたアントニオは、大人になった今はシングルマザーのキャシーと結婚して自ら家庭をもち、キャシーは妊娠、娘のジェシーも含めた3人で貧しいながらも幸せに暮らしていた。

ある日、些細なことで元夫の警官とトラブルを起こしたアントニオは逮捕され、その過程で30年以上前の養父母による手続きの不備が発覚して移民局へと連行され、国外追放命令を受けてしまう。

下手をすれば強制送還となり、そうなれば二度とアメリカに戻ってくることは出来ない。

アントニオとキャシーは裁判を起こして異議を申し立てをしようとするが、そのためには5000ドルという高額な費用と彼を育ててくれた養父母の出廷が必要だった。

途方に暮れるなか、家族と離れたくないアントニオはある決心をする。それは、以前に逮捕歴のあるバイク窃盗での資金調達。

だが、それを元夫の警官に目撃されてしまう。キャシーにもバレてしまい、別れを告げられてしまうのだが…。


今は法律で問題ないそうだが、まだ改正される前に養子に来た人達は強制送還されて、誰も知り合いのいない国に戻されているそう。

そういった移民政策の法律の隙間に突き落とされている事を知って、韓国系アメリカ人のジャスティン・チョンが監督・脚本・主演を務めた作品。

負の連鎖が続くなかで、娘の演技と病院で知り合ったベトナム人女性とのエピソードが素晴らしい。

本当の父親が訪ねてきたときに物凄く嫌な態度をするのが上手い。

そしてラストは号泣間違いなし

2021年製作/118分/G/アメリカ
原題:Blue Bayou
配給:パルコ

コピーライト2022「ちょっと思いだしただけ」製作委員会

「バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画をつくったら」や「くれなずめ」など意欲的な作品を手がけ続けている松居大悟監督のオリジナル脚本を、池松壮亮と伊藤沙莉の主演で映画化。

ロックバンド「クリープハイプ」の尾崎世界観が自身のオールタイムベストに挙げる、ジム・ジャームッシュ監督の代表作のひとつ「ナイト・オン・ザ・プラネット」に着想を得て書き上げた新曲「Night on the Planet」に触発された松居監督が執筆したラブストーリー。


怪我でダンサーの道を諦めた照生とタクシードライバーの葉を軸に、様々な登場人物たちとの会話を通じて都会の夜に無数に輝く人生の機微を、繊細かつユーモラスに描く。

物語は、ふたりが別れた後から始まり、険悪だった頃→ラブラブだった頃→出逢った頃と遡っていく。

なので、最初に出逢った切っ掛けがオチになっているのかと思ったら、別れた後に黄昏れているシーンにタイトルが重なるお洒落なオチでした。

2021年・第34回東京国際映画祭コンペティション部門に出品され、観客賞を受賞

2022年製作/115分/G/日本
配給:東京テアトル

コピーライト2022「大怪獣のあとしまつ」製作委員会

ドラマ「時効警察」シリーズの三木聡監督が、巨大怪獣の死体処理を題材に描いた空想特撮エンタテインメント。

なんと、松竹と東映が初の共同製作して、東宝に勝負を挑んだ!

後始末を担当する特務隊員の帯刀アラタに「Hey! Say! JUMP」の山田涼介、アラタとはかつて特務隊で同僚だった環境大臣秘書の雨音ユキノを土屋太鳳、ユキノの夫で総理秘書官の正彦を濱田岳、爆破処理のプロでユキノの兄のブルースをオダギリジョー、未曾有の事態に翻弄される総理大臣の西大立目完を西田敏行が演じる。


人類を恐怖に陥れた巨大怪獣が、ある日突然に一級河川の中で死んだ。国民が歓喜に沸く一方で、残された死体は徐々に腐敗して膨張が進んでいく。

このままでは爆発し、一大事を招いてしまう。そんな状況下で死体処理を任されたのは、軍でも警察でもなく、特務隊と環境大臣だった。

再び再会したアラタとユキノは、使われていないダムを破壊して大怪獣を海に流す作戦を思い付き、爆破処理のプロでユキノの兄のブルースに頼むのだが…。


監督が舞台挨拶でこういう作品をいつか撮りたいと言ったのがきっかけだそうだけど、松竹と東映が初めて共同製作した記念すべき作品を「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!」の三木聡監督に何で任せてしまったのだろう?

菊地凛子に「パシフィック・リム」のパロディをさせたのは面白かったが、怪獣映画にラブストーリーは要らないでしょう。

引っ張るだけ引っ張って、やはりラストにあのオチを持って来るのなら、もっとあの作品のパロディを沢山入れても良かったのに。

円谷プロに怒られるのが怖かったのかな?

2022年製作/115分/G/日本
配給:松竹、東映



幽霊退治に挑む冴えない科学者たちの奮闘をユーモラスに描き、1980年代に世界的ブームを巻き起こした「ゴーストバスターズ」シリーズ第3弾。

前2作の監督アイバン・ライトマンの息子で、「JUNO ジュノ」「マイレージ、マイライフ」などで知られるジェイソン・ライトマンがメガホンをとり、ゴーストバスターズのメンバーの孫娘の活躍を描く。

孫娘のフィービーを「gifted ギフテッド」のマッケンナ・グレイス、兄を「IT イット」シリーズのフィン・ウルフハード、フィービーの担任を「アントマン」のポール・ラッドが演じる。

ニューヨークに住んでいたフィービーは母や兄と共に、祖父が遺した田舎の古い屋敷に引っ越して来る。

この街では30年間に渡って、原因不明の地震が頻発していた。

ある日フィービーは地下研究室でハイテク装備の数々を発見し、祖父がかつてニューヨークを救ったゴーストバスターズの一員だったことを知る。

しかし、地震研究者でフィービーの担任が「ゴーストトラップ」を開封してしまい、不気味な緑色の光が解き放たれ、さらなる異変が街を襲い始まる。

フィービーと兄は、逃げたをゴーストを捕まえる為にゴーストバスターズとなるのだが……。


女性版の「ゴーストバスターズ」が製作される前に、3作目の製作が進められていたのだが、ダン・エイクロイドと共に脚本&出演していたハロルド・レイミスが病死して途絶えてしまう。
それが、なんと復活した。

主人公は、ハロルド・レイミスが演じたスペングラー博士の孫娘。

ニューヨークでオバケを退治し過ぎて、仕事が無くなったゴーストバスターズ達は解散。

スペングラー博士は、車やハイテク装備一式を全て田舎の古い屋敷に持って行き、一人でオバケ退治を続けていたが、亡くなってしまう。

それを、孫娘が受け継ぐはなし。

スペングラー博士は、一人で「ゴーストバスターズ」の1作目に登場したラスボスの復活を防いでいたのだが、今回またもや甦ってしまう。

なので、1作目は見といた方がいいでしょう

ラストは、感動して泣いちゃうかもね

2021年製作/124分/PG12/アメリカ
原題:Ghostbusters: Afterlife

配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

コピーライト2021「名付けようのない踊り」製作委員会

「ジョゼと虎と魚たち」や「のぼうの城」の犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様に追ったドキュメンタリー。

1978年にパリでデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現してきた田中泯は、2002年の「たそがれ清兵衛」への出演から始まった映像作品への参加も、いまや日本のみならずハリウッド映画にも出演するまでに広がっている。

40歳の時、畑仕事で作り上げた身体で踊ることを決めた田中は、74歳でポルトガル・サンタクルスの街角で踊り、「幸せだ」と語る。

どんなジャンルにも属さない田中泯のダンスを、「メゾン・ド・ヒミコ」から親交を重ねてきた犬童一心監督が、ポルトガル、パリ、山梨、福島などを巡り撮影。

アカデミー賞にノミネートされた「頭山」で知られる山村浩二によるアニメーションで描かれた、子ども時代の情感を交えながら、田中泯の生き方を紐解いていく。


タイトルにもある“名付けようのない踊り”は、音楽も要らないし、場所も何処でも構わない。

実は、「たそがれ清兵衛」でも斬られた後に少し踊っている。なので、ダンサーというよりもパフォーマーと言ったほうが分かりやすい。

冒頭でも池袋ウエストゲートパークでお客さんが待っている所を素通りして、ゾロゾロと後ろを客が着いて行くのが面白かった。

それと、ナレーションも本人がやっていて声が良いので長いCMを見ているようだった。

第34回東京国際映画祭にて部門で上映

2021年製作/114分/G/日本

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html

コピーライト2020 SILK ROAD MOVIE, LLC ALL RIGHTS RESERVED. VE

違法ドラッグや殺人依頼を匿名でやりとりできるサイトのシルクロードを立ち上げた天才的頭脳を持つ若者を、パソコンも使えないアナログな捜査官が逮捕した実話を映画化。

シルクロードの管理人を「ジュラシック・ワールド」のニック・ロビンソン、捜査官リックを「ターミネーター:新起動 ジェニシス」のジェイソン・クラークが演る。

天才的な頭脳に恵まれたロス・ウルブリヒトは、自由な世界を求め、表では絶対に扱えない違法物を匿名で売買できる闇サイトのシルクロードを立ち上げる。

瞬く間に熱狂的な支持者を集めたシルクロードは警察にもマークされるが、ロスは絶対に身元がバレない強固なシステムを築いていた。

一方、はぐれ者の捜査官リック・ボーデンは、問題を起こして麻薬捜査課からサイバー犯罪課へ異動させられていた。

『どうせここでは何も出来ないんだから、おとなしくしていろ』と窓際に追いやられたリックは、彼の使っていた情報屋がネット売買で稼いでいるを知り協力を求め、シルクロード.comに違法ドラッグで稼がせて貰っている人物になりきりロスとの接触に成功し、ネット状でおとり捜査を始める。

天才的な頭脳に恵まれたロス・ウルブリヒトが闇サイトのシルクロードを立ち上げて大儲けしたが、欲が出て暴走して誰も付いて来ず、結局捕まったはなし。

捜査官リックがサイバー犯罪課の鼻を明かすのは痛快だが、金まで騙し取ったので一緒に捕まってしまう。でもこれには、ちゃんと訳があるんだけどね。

2021年製作/117分/PG12/アメリカ
原題:Silk Road
配給:ショウゲート

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html

コピーライト2022「さがす」製作委員会

「岬の兄妹」の片山慎三監督2作目は、姿を消した父親と必死に父をさがす娘の姿を描いたオリジナル作品。

父親役を佐藤二朗、娘を「湯を沸かすほどの熱い愛」「空白」の伊東蒼が演じるほか、「ちはやふる」の清水尋也、「全裸監督」の森田望智らが出演。

大阪の下町に暮らす原田智と中学生の楓。『指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万貰えるで』と言う父親の言葉を、楓はいつもの冗談だと聞き流していた。
しかし、その翌朝から父親は居なくなってしまう。

警察からも、大人の失踪は結末が決まっていると相手にされない。
それでも楓はさがし続ける。

日雇い現場の作業員に父の名前を見つけて現場に行くと、そこには父とは違う知らない若い男が働いていた。

だがその男こそ、父親が見たと言っていた、連続殺人の指名手配犯だった。


この作品、ネタバレ注意報が出ているので残念ながら詳しく内容は書けないのだが、物語は遡って指名手配犯役の清水尋也と、父親役の佐藤二朗が出会った所に戻る。


これって多分、日本で起こった連続殺人事件の2つからヒントを得たんじゃないかと思われるクライム・ムービー。

昨年の釜山国際映画祭で上映されて大絶賛されたそうだが、いずれ韓国でリメイクが製作されるかもね。

2022年製作/123分/PG12/日本
配給:アスミック・エース

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html

コピーライト2022「コンフィデンスマンJP」製作委員会

月9で放送された(ゴッドファーザー編 リゾート王編 美術商編 映画マニア編 スーパードクター編 古代遺跡編 家族編 美のカリスマ編 スポーツ編 コンフィデンスマン編)10話の後に、SPドラマの運勢編を挟み、劇場版第1弾ロマンス編と第2弾のプリンス編に続いて製作された劇場版第3弾。

運勢編は日本、ロマンス編は香港、プリンセス編はマレーシアだったが、今回の舞台はマルタ島の首都バレッタ。

前作から2年間活動していなかったダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)は、マフィアが所有する幻の古代ギリシャ彫刻の“踊るビーナス”を誰が手に入れるか勝負をすることにしてマルタ島へ。

ダー子は、五十嵐やモナコと、リチャードは波子(広末涼子)と、ボクちゃんは単独で行動するが、そこに日本からヤクザの赤星(江口洋介)や刑事(松重豊)に謎の日本人女性(真木よう子)がやって来る。

更にツチノコと名乗る怪盗が次に狙うのが踊るビーナスと睨んだインターポール(瀬戸康史)までやって来た。

果たして誰が“踊るビーナス”を手に入れるのか、それともみんな捕まってしまうのか?


この作品の面白いのは、テレビドラマから変わらないテイストに、「ワイルド・スピード」と同じで作れば作るほどキャストが増えていき、ちゃんと活躍するところ。今回もジェシーやスタアも活躍している。
だから今までの作品は全部見といた方がいいでしょう。

なので、もし次が製作されたら松重豊&真木よう子&瀬戸康史は必ず再登板するだろう。因みに瀬戸康史がキャスティングされたのは、「ルパンの娘」で刑事を演じてたからだと思う。

ただ脚本の古沢良太さんが2023年の大河ドラマに決まったので、次はかなり先になっちゃうのではないかな?

2022年製作 127分 配給:東宝

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html

(C)2021 Focus Features, LLC.

マット・デイモンが、娘の為に異国の地で真犯人を捜す姿を追うミステリー。

娘役には、「リトル・ミス・サンシャイン」や「ゾンビランド」シリーズのアビゲイル・ブレスリン。

監督は、アカデミー賞受賞作「スポットライト 世紀のスクープ」のトム・マッカーシー。

フランスのマルセイユに留学していたアリソンは、ルームメートが殺された第1発見者なのに殺人罪で逮捕されて服役していた。

父親のビルは、時間を作っては、オクラホマ州スティルウォーターからマルセイユの刑務所へ娘に会いに行っている。

ある日、娘が事件の手掛かりを掴むのだが弁護士は協力を拒否、仕方なくビルは自分で真犯人を探そうとするが彼はフランス語が分からない。

いつも泊まっているホテルで仲良くなった女性に通訳を頼み探しにいくが、取り逃がしてしまい行方が分からなくなってしまう。


「モンタナの目撃者」「マークスマン」「クライ・マッチョ」と主演俳優&お子様俳優の共演ムービーが続くが、これもそんな1本。

そして、クリント・イーストウッドの「クライ・マッチョ」と同じく今回も途中からラブストリーになってしまう。

でも、ちゃんと最後は元に戻って娘との約束は果たすのだが、そこはトム・マッカーシー作品らしく嫌なオチが付いていた。

それにしてもアビゲイル・ブレスリンは、相変わらずふくよかでした。服役している役なんだから、役作りしようよ。

2021年製作/139分/G/アメリカ
原題:Stillwater
配給:パルコ

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html

(C)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

クリント・イーストウッドが監督・製作・主演を務め、1975年に発刊されたN・リチャード・ナッシュによる小説を映画化。

かつて数々の賞を獲得し、ロデオ界のスターとして一世を風靡したマイク・マイロだったが、落馬事故をきっかけに落ちぶれていき、家族も離散。いまは細々とひとりで暮らしていた。

そんなある日、マイクは元の雇い主からメキシコにいる彼の息子ラフォを連れて来て欲しいと頼まれる。

親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォを連れてメキシコからアメリカ国境を目指すことになったマイクだったが、無理矢理に連れてったとされて、ラフォを捕まえに追っ手がやって来る。

国境まで辿り着くが誘拐で逮捕されるかもと考え、少しメキシコに留まることにする。たまたま行ったメキシコ料理店の女将と仲良くなり、居候することに。

なんとそこから、ラブストーリーが始まる。クリント・イーストウッドのラブストーリーは、「マディソン郡の橋」以来かな?

2021年製作/104分/アメリカ
原題:Cry Macho
配給:ワーナー・ブラザース映画

パーフェクト・ムービー・ガイド 映画予報テレビ
http://p-movie.com/preview.html