物語の作り方:起承転結に関する解説 | 徒然雑記

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主に創作物(ゲーム・アニメ・イラスト・シナリオ・音楽)に関する感想や覚書。

原点回帰的に、シナリオの組み立て方についての覚書。

 

骨格となる「起承転結」の考え方を軸に、

それぞれの要素について、なるべくわかりやすく解説を挟んでいきます。

 

 

 

その1「起」

物語の始まり、オープニングです。

ここで初めに物語(主人公)の目標とするものや、

それにどのように向かっていくのか、などの説明をします。

【例】

  • 主人公は「最強を目指す」ため、「旅に出る
  • 主人公は「平和を取り戻す」ため、「魔王を倒す」「旅にでる」etc...

 

2つ目の「魔王を倒す」は目標であると同時に、その過程にもなりえます。

このように目標や過程は初めから複数用意しても良いですが、

あまり多くの要素を詰め込みすぎると

読み手がついてこられなくなってしまうので注意が必要です。

 

慣れない内は例のように、シンプルでわかりやすいものから考え、

追々、より読者の興味を引ける要素をどう散りばめるか?等を考えて行くのが無難です。

 

また、何故その目標へ向かうのか?

をより詳しく説明するために、その思考に至る経緯を説明するものが

プロローグ」と呼ばれるものにあたります。

 

物語を説明する上で、なくても問題はないけれど

何故そうなったか」を解説することで、物語により深みを与えることが可能です。

 

特にシリアスな作品を好む読者は「思考を楽しむ」タイプなので、

彼らをより深く、物語に引き込む上で重要な役割を果たします。

 

 

 

その2「承」

ここではオープニングで作ったどのようにの部分について

詳しく掘り下げていくことになります。

その中で、物語を彩っていくための要素となる

ピース」を徐々に増やしていくことが、承の主な役割です。

【例】

  • 主人公は強くなるためスライムを倒した
  • 主人公は旅の途中、古びた剣を見つけた

 

1つ目は、わかりやすく最初の目標に向かって進む様子を描写したものになります。

2つ目は、目的の中に含まれておらず、読者は初めて知る「よくわからない」情報です。

 

しかし、この「よくわからない」は物語に広がりを与える上で非常に重要で

例えば多くの作品を見てきた人なら、この剣は後々「何か」に使うと予想できると思います。

王道を行くならこれは魔王を倒す伝説の剣だった!という展開にもできますし、

あえて逸して道中の罠を切り抜けるためのただの手段だった、なんて使い方もできます。

 

そうやって「この後どうなっていくのか」を読者に想像させ、

楽しませる要素となるのが不確定なもの…「ピース(伏線)」です。

 

少しずつ、色んなピースを増やし、読者の想像力を掻き立てながら

次の「転」へと繋いでいくのです。

 

 

 

その3「転」

物語の佳境となる部分です。

これまで集めてきた様々な「ピース」を用いて

広がっていった物語を、終わりへと導いていきます。

 

どのような「ピース」を散りばめてきたか、

またそれをどのように消化するかによって物語は大きく変化します。

 

作者にとって、その展開の作り方でどれだけ読者を楽しませることができるのか

というのが、何よりの腕の見せ所といったところでしょう。

 

もちろん、ここに至るまでに幾つかの「ピース」を消化し、

どのピースがどのように消化されるか予想しづらくする、なんてのも1つの手法です。

 

全く不鮮明にするのではなく、

増えすぎたピースの中で不要となるものは適度に消化し、

確信へと迫る幾つかのピースを選別することで

読者自身にも答えを導きやすくすると、より良い作品となるのではと思います。

 

物語は作者の用意した問題で、

読者はその答え合わせをしている感覚……と言えばわかりやすいでしょうか?

全くわからない問題を提示されても、やる気になりませんが

解けるかも知れないパズルだったら、やってみようと思うでしょう。

最初は答えのわからないパズルでも、幾つかのヒントを辿ると、その答えに辿り着く。

そしてその答えを知った時、人はそこになんとも言い難い達成感を得ます。

 

やや話が逸れた気もしますが、展開づくりの参考にでもなれば幸いです……。

 

 

その4「結」

物語の終わり、エンディングです。
基本的にはオープニングを作った時点で同時に決まるものですが
最初に説明した魔王を倒す、のように
目的であって手段でもある要素を物語の終わりとして設定する手法もあります。
 
よくある、俺達の戦いはこれからだ!という
その後の展開に「含み」をもたせることで
答えは読者それぞれの中にあるんだよ、とした考え方です。
 
どちらが正解かというわけではなく「どういう作品にしたいのか」をまず考え、
結果としてどっちの展開にした方が、より自分が納得できるのかを考えたほうが
よりしっくりとした形になるでしょう。
 
人や時代の考え方は常に移り変わるものであり、
創作とはその中での「自分自身」の表し方であり、伝え方の1つです。
 
どうすれば、それをより上手く形にできるのか
是非ご自身が目指すものとよく向き合い、良く考えていただければと思います。
 
 
 

──終わりに。

 
今回の「起承転結」の説明において
目標手段理由不確定なもの
といった形で色分けをさせていただきました。
その内目標であり手段でもあるものに関しては、わかりやすく混ぜ合わせ紫としています。
 
起承転結の他に有名なものとして、5W1Hと呼ばれる文法があり、
これらを上手く説明することで、物語としての矛盾が無くなり
より物語として完成度の高いものを作ることができます。
 
しかし基本的には目的方法があれば物事は成り立たせることができ、
物語を作る上で重要になるのは「問題」と「答え」です。
 
起承転結はそれら4つの要素と密接な関係を持つ故に
シナリオ作りの骨格を担っている──というのを、上手く伝えることができたでしょうか……。
 
 
自分自身もこの基本を忘れないように、
今回この覚書を書かせていただきました。
 
また今回、主に濃厚な物語を作る上で特に重要となる
ピース」について深く掘り下げましたが、
難解な物語が好きな人がいれば、もっと単純でシンプルなものが好き
という読者の方も当然います。
 
結の項での繰り返しにもなりますが、
なにか正解があるとすれば、それはその人自身が何を作りたいのか
という部分についてどれだけ形に出来るかというのが私は大事だと考えます。
 
時にそれを形にするまで、幾度と壁にぶつかるかも知れませんが、
それをしっかりと形にした時、そしてそれを「誰か」が評価してくれた時。
自分の作った物語は確かに意味があったのだと、深い充実感を得ることでしょう。
 
 
 
……これからも1つでも多くの作品が世に放たれ、
そして1人でも多くの人へ感動を届けられることが出来れば
それはきっと素晴らしいことだなぁと、私なんかは思います。
 
この記事が、そんな誰かの足がかりになれれば……嬉しさの鎌足