「ねえ、アイちゃん。
チューリッヒに、全日制の日本人学校があるらしいよ!」
と、嬉しそうに言うイサ夫。
「チューリッヒ?
チューリッヒって言ったって、
街の中心部じゃなくて郊外にあるんでしょ。
毎日、どうやってそこまで通うの?
うちから日本人学校まで1時間半はかかるわよ!」
と、半ば呆れながら言う私。
「どうして?
一等のジェネラルアボを買ってあげるから、
それで通学すれば電車の中で、
本を読んだり、勉強したりできるでしょ?」
と、頑張るイサ夫。
注:ジェネラルアボとは、スイス国鉄の乗り放題年間パスのこと。
でも、私は嫌よ。
毎日、3時間以上を電車の中で過ごすなんて。
日本語のことが心配なら、
自分たちで子供にしっかり教えればいいのよ。
それとも、ドイツ語を勉強するのが面倒で、
そんな無謀な案を私に押し付けているの?
ダメよ、イサ夫。
そんなくだらない提案をしている暇があったら、
さっさとドイツ語の勉強をするのよ!
5か月後にミニアイちゃんが生まれた時点で、
「どうにもドイツ語で対応するのは無理」と判断した場合は、
インターナショナルスクールでいいんだから。
そんな遠くにある日本人学校だけは、
絶対にご免よ!!!