こんにちは、イトウエルマです。
今年を表す漢字が発表されました。
「熊」。
確かに熊出没が世間を騒がせてましたね。
私にとっての一文字は
「耳」。
耳の調子が悪くて病院に行ったら「真珠腫性中耳炎」との診断で、
紹介状をいただいて入院&全身麻酔をして手術をすることになりました。
割に技術のいる手術。
手術をしてもらうのはこの病院で大丈夫だろうか。
心配になって、自分なりに調べたり、
直に先生にお会いした印象も含めて、
お任せしようと覚悟を決めました。
術後の経過は良好です!
この度、これ重要、と思ったことが2つ。
ひとつは、早期発見の大切さ。
早期に見つけられるだけでも手術の成功率がぐっと高まります。
そしてもうひとつ。
早期発見のためにもかかりつけ医の診断に納得がいかないときは他のかかりつけ医を探すべし!
(大きい病院に行く必要はありません。その理由を後述します)
幼少の頃から中耳炎を繰り返してきた方、
鼻炎気味でよく鼻をすする方、
飛行機やエレベーターですぐに耳が詰まるので耳抜きが欠かせない方。
明日は我が身! と思いながらこのブログをご覧ください(笑)
真珠腫中耳炎といえば、ダイアンの津田さんが
昨年2024年3月に手術を受けられたことで注目されました。
今では聴力も戻って快適に過ごされているそうで、本当によかった!
津田さんの奥様のブログによると
津田さんは長いこと真珠腫性中耳炎の診断をいただいていて
ようやく手術に踏み切った、と書かれておりました。
津田さんは音を伝えるための耳の骨(耳小骨)を温存して手術されているので、
この手術を受けられる方の中では早期に発見ができていらっしゃる。
ちゃんとした診断の出せる医師に早い段階で出会えていたからこそ、
手術のタイミングをコントロールできていたのでしょう。
言い換えれば、多少放置できるくらいに進行が遅い病なのかも。
(急に進行することもある、という話もあります。
まあ、素人は見つけたらあまり放置せずに
できるタイミングで手術するのがよさそうです)
己も割と早めに発見できたので耳小骨を温存する手術をしてもらえました。
気づかないうちに進行、気づいたときには、耳の骨や組織、神経などが壊れていく
案外恐ろしい病なので早期発見が肝要です。
今回、耳鼻科は、病名を発見してもらうために、
いままで通ったことのある院はやめて、
(家から近いので何かあると行っていたけど、
何度通っても診断がボヤッとしていた)
明確な診断をつけてもらえそうな院を探し、
そこで診てもらって、病名が判明しました。
院探しには当然、ネットを使います。
そしてgoogleの口コミを参考にすることになるのですが、
みなさま。どうかgoogleの口コミを全面的に信頼するのはお考え直しください。
半分は参考になりますが、半分は不要の情報だったりします。
(中には同業者の妬み誹りもあるんじゃないかと思うような内容も。
いい院ほど、この手の中傷が多い気がしてますが、どうなのだろう)
ちゃんとした診断をつけてもらえそうな院を探すために
この度3つの点に留意しました。
これは医療業界になんのコネクションもない人間が
保険医療の範囲で治療をしてもらうのを前提とした病院探しです。
ご親戚、お知り合いにお医者さんが多くいらっしゃる方々は
身近な人のアドバイスでふさわしい現場にダイレクトに繋がれて、
そこで手に負えずともそれ以上の環境に出会って
最良の方法で病と向き合えることになると思いますので、
どうかこのブログはスルーしてくださいまし。
私の方法は以下になります。
1 診断を出せる設備があること。
ブラックジャックならば顔を見るだけ、脈をみるだけで病名がわかるかもしれませんが、
やはり判断材料が多いに越したことはない。
今の時代、例えばはっきりと内部を映し出す内視鏡などで見れば
ある程度のことが一発でわかったりもします。
レントゲンだって無駄ではない。
定期的に撮らないとわからないこともある。
ここは検査が多い、無駄に保険の点数を稼ごうとする、などと
設備のいい院、検査を重視する病院を中傷する口コミが散見されますが、
そうしたコメントが出せるのはあなたが若くて健康なだけ。
人当たりのいい病院ならば満足度も高まることでしょう。
検査だって、より精密に検査のできる機器があれば
その場で問題をかかえた人たちの本当の病名を明らかにしてもらえます。
そして患者の側もカラーの映像などで、しっかりと症状を確認できて診断に納得ができます。
己の症状がかかりつけ医の先生で解消されなかったり明らかにならなかったら、
昔ながらの昔ながらの設備で事足りる症状でないのかもしれないので
かかりつけ医を変えてみてもいいかもしれません。
2 先生が現代の医療をキャッチアップされていること。
新しい設備を導入している先生は往々にして大学病院などへ定期的に研修に出向かれて
現代の利器の有用性や知識の更新に努められていらっしゃいます。
院で手術をしないまでも、先生のくださる紹介先の選定にも先生のご経験が反映されます。
3 先生の得意分野が何かを見極める。
耳鼻科ならその院は耳か鼻のどちらが得意なのか。
耳ならどういう症状まで診てもらえそうか。
HPをよく読むと先生の方針やお考え、お得意分野が見えてきます。
都内はいろんな院がありますが、地方だと選択が限られてくるでしょう。
その場合、その地域で一番大きな大学病院(地方へ行くほど国立系が強い)を
卒業された先生が開業されている院ならば
大きい病院や、その分野にお得意の医師がいる病院への
ご紹介の可能性が高まるように思います。
実際、地方の大学病院では都内の真珠種性中耳炎の手術で実績があるとされる
有名大学病院をしのぐ術数をこなしています。
それだけ地方の場合は数少ない病院にこの手術が集中しているのだと思います。
それなら直に大学病院に行けばいいじゃないの。
紹介状がなければ1万円某を余計に払えばいいだけなんだし。
と思われる方へ。
かかりつけ医にご判断いただくメリットは、
素人には判断のつかない病名を明らかにしてもらえるところ。
そして、その後に病院はどこがいいかを考える余裕をもらえるというところ。
素人判断でどんな手術もできる病院に行ってしまったら、
そこで手術をする流れが生まれてしまうし、
目の前にいる先生の申し出をお断りするのはかなりエネルギーがいる作業になります。
セカンドオピニオンというのも(自由診療の扱いになるので)まあお金がかかりますよね。
一旦、人を挟むだけでも、キャンセルはやりやすい。
かかりつけ医の先生のご紹介先が気に入らなければ
後からでもキャンセルを入れるかして、自分でその道に強いと判断した病院を訪ねていけばいい。
そのためにもまずは病名を明らかにしてもらうのは重要なポイントなのです。
この度、かかりつけ耳鼻科先生はご紹介先に
A、B、C、3つの選択をくださいました。
先生が一番最初に挙げてくださった(つまり推しの)A病院。
実は己、A病院に一度通ったことがありました。
A病院の先生は組織の成り立ちもあってか
偉ぶったところがなく親しみやすそうな雰囲気があるものの、
とにかく先生方は忙しいのか説明らしい説明がほとんどなくて
置き去りにされてる感が強かった。
どうなんだろ、A病院。
この時の己は真珠種性中耳炎というのが
割に術数の多くない、経験の求められる手術になる
ということが分かっていなかったので
無責任な気持ちで、A病院にちょい難色を示す。
すると、かかりつけ耳鼻科先生は日本有数の大学病院Bもご紹介できる、という。
「だけどそこは初診にかかるだけでも2ヶ月待ちです」
初診だけで2ヶ月。
手術まではどれくらい待つんだろう!?
そもそもそんな大病院でなくてもいいんだけど。
「そこも嫌ならC病院にも紹介状を書けますけど」
C病院はそれこそ研究者が行くようなところ。
耳の手術にそこまで必要ないでしょ、
と思った己。
「A病院は部長先生宛で紹介状出しときますね」
むむむ、紹介状、強し!
自分でA病院に出向いても部長先生にまでは届かないですもん。
紹介先の病院に行くまでには2週間ありました。
この間、真珠種性中耳炎の手術について調べてみると、
存外、難易度の高い手術だということを知ってびっくり。
今度は果たしてA病院でいいのだろうか、と心配になる。
かかりつけ耳鼻科先生がご紹介先として挙げた中なら
B病院が一番手術実績がある。
そもそも、病院を変えるならば
真珠種性中耳炎の手術に長けた院が東京にはいくつもある。
そちらへ行った方がいいのかも。
……という考えが頭を掠めたものの、
当方はかかりつけ耳鼻科先生がA病院を、
人物を指名して紹介状を書いてくださったことには
それなりに意味があるのではないか、と思ってもみる。
紹介先の内部の人間までもが見えている人の判断は大きいから。
もうひとつ。
私個人の人間洞察力というか、直感を信じたい。
当方は会社員時代、国内外の印刷や紙製品などの加工現場で
職人さんの仕事に立ち会ってきてました。
凄腕の職人さんは言葉がなくとも、
驚くほどにこちらの意図を汲み取る力を持っているもの。
稀に、この人ほんとに仕事すんの!?と思うような人が
いい仕事をしたりすることもあります。
というわけでして、私にはいい仕事をする職人さん方と付き合ってきた経験から
いろんなタイプの職人さんの匂いが多少はわかる。
医師も手術の際には職人の仕事同様に、手先の器用さや、
正解の分かりにくいものの中に正解を見出す力が求められる。
医師の中に職人を見出せるか。
かかりつけ耳鼻科先生には、職人的な誠実な匂いが感じ取れる。
その先生がご紹介下さる先生。
先生に直にお会いして結論を出しても遅くはないだろう。
この先生は違う、とおもったら、勇気を出して引き返そう。
自分の耳を守れるのは最後は自分の判断なのだから。
こうして、A病院の部長先生にお目にかかりました。
保険診療での診察は15分以内とされています。
先生もそれぞれの患者の事前情報を精査して
ある程度は検討をつけてから診察に臨まないとならないので、
実際に与えられる診察時間は5分くらいでしょう。
私に与えられたわずかな時間の中、先生の言葉を聞き漏らさまいと、
ノートに事前に耳や鼻の構造を描いてみたりして臨みました。
これで専門用語もバッチリです(笑)
(ネットの時代、アホ質問をする時間があったら
少しでも先生が発する言葉を遮らないよう耳を澄ませ、
あとからその真意を図鑑を見たりネットを検索しながら探る方が
理解を深め、多くのことを得られるのではないか、と
医療の知識が皆無な己は思う)
先生は患者に聞き返されるような専門用語は使わず、
努めて簡易な言葉で説明をされます。
(聞き返されて時間を取られたら診察時間、おわんないですもんね)
診察で一番注意を払ったことは、もちろん、
先生から漂う、職人としての空気感の質の見極め。
結果、この先生ならお任せできる!と
A病院のまな板の上に乗る覚悟を決めました。
覚悟を決めて臨んだので、手術前に緊張するようなこともありませんでした。
結果にも満足しています。
今思うこと。
かかりつけ医をどこにするのか、
そこでの先生のご判断は大きいな、大切だな、と。
手術にも多くの気づきがありましたが
病院選びのお話だけでブログの文字数制限に達してます(汗)
手術のお話は、また後日にいたします(笑)
それまではこちらをご覧ください!