緊急インタビュー(コロナ渦は「戦争」)
コロナ渦は「戦争」静かな金融危機を恐れつつ!各国の債務は空前の規模に膨らみつつある。世界銀行チーフエコノミスト・Carmen・Reinhart(カーメン・ラインハート)1955年生まれ。ハーバード大学教授。政府債務・金融危機の研究で知られ、世界で最も影響力のある経済学者の一人とされる。(昨年6月にインタビュー)昨年1月に中国武漢で新型コロナウイルスが報告され、1月28日に日本で初の感染確認。3月にはWHOがパンデミックを宣言し、瞬く間に世界的な大流行になりました。新型コロナ渦は、二つの世界大戦と世界恐慌に次ぐ、近代史上4番目の規範となる危機を世界経済にもたらしている。多くの国が財政出動や金融緩和策に踏み切ったが、ウイルスは変異ウイルスとして今も猛威を振るっている。世界経済の破綻は避けられるか?「空前の財政金融策の影響もあり、世界は今後、インフレになるとの見方も出ています。そしていま、世界経済は静かな金融危機へと移行しつつあります。過去に何度も起きた曲形的な金融危機とは、やや様相が異なっている、と言えます」「2008年9月のリーマン・ショックのように、危機のきっかけになる「瞬間」が訪れるとは限りません。私が「静かな」金融危機と名付けたのはこのためです。銀行が貸し出しを渋ったり、貸しはがしをしたりする信用収縮が起きれば、資金調達が難しい貧困層の生活や中小企業の経営を直撃し、世界経済の復興を長く阻害することになります。こんな形で銀行や金融システムに関する危機が、じわじわと世界中に幅広く根を張っていくのだと思います」※WHO,厚生労働省の資料(3月9日時点)変異株(ウイルス3種懸念指摘/水面下で脅威(感染力強く・免疫・ワクチン効果減)米ファイザーや米モデルナのワクチンの効果も、この変異株に対しては一定程度弱まるとされる。※インフルエンザはウイルスにさまざまなタイプがあり、ワクチンの効果も長く続かないため毎年接種する必要がある。新型コロナのワクチンが同じように毎年接種が必要になるかは、変異のしくみが異なり、免疫の持続時間がはっきりしないこともあって見通せないが、変異株の流行の行方は、各国のワクチン政策に直結する可能性がある。WHOが9日に発表した週報によると、変異株が確認されている国(英国型111、南アフリカ型58、ブラジル型32)各国に対し、変異株への監視体制を強めることを求めている。厚労省が、変異株の感染を始めて発表したのは12月25日。日本国内でも全国的に確認され始めた(これまでもよりもクラスターが起こりやすく、大きくなる可能性があると懸念する)。どの程度広がっているのかは不明だ。死亡率が上がるなど、変異株の特徴を示す報告も海外から相次いでいる。