ただそれだけ、ブルース

ワシが好きなのはブルース。

15歳でローリングストーンズを聴いた時は何も感じんかったけど、同時に聴いたB.B.キング、英語で何言っとるかわからんかったが、ギターの音と歌声に鳥肌が立つほど感動した。ワシはこういうのが好きなんじゃなと自分自身の身体と感性が教えてくれた。

それからというもの

広島の片隅で暮らす15歳のガキがなけなしの金でわけもわからず輸入盤の安いブルースのレコードを買い漁った。当時はなんの知識もなかったからジャケ買い(ジャケットだけを見てレコードを買う行為)じゃったが、マディ・ウォーターズ、ジョン・リー・フッカーなど結果的にブルースの名盤をたくさん買っとった。

しばらくして

ローリング・ストーンズを聴き直した。

ローリング・ストーンズもワシと一緒でマディ・ウォーターズやB.B.キング、ジョン・リー・フッカーが好きなんじゃなぁと感じた事でローリング・ストーンズを楽しく聴けるようになった。

ワシがかっこええなぁと思うのは

ブルース。特にカントリーブルース。

チューニングもその都度その都度適当で、なんとなく1から6弦が合ってる感じのギターで弾き方に癖がある。タバコやウイスキーを飲みながらしわがれ声で歌い、もう1曲歌ってくれと頼まれれば、じゃあ金を出せ、と言うそんなブルースマンが好き。

好きじゃが、ワシがその好きなブルースマンみたいになれるかと言えばそれは無理。音楽をやっていく上で憧れてもできんこと、憧れちゃおらんができる事があるけぇね。

ワシのプロフィールのリスペクトには、そういったブルースマンやロックンロールバンドが挙がっていて、そのリスペクトを見てお客さんが来て「期待していたものと全然違う」なんてことを言われたことがあるが、ワシが好きなものと自分が表現しとるのが違うのは当たり前。できんことを一生懸命真似しとるだけじゃらちがあかん。

良い演奏をしたいと思う。

できれば不健康でタバコ吸いながらジャックダニエルをボトルで直飲みなしがらそれでかっこええ演奏ができれば1番なんじゃが、そういったことができない事は自分の経験でわかっとる。

Led Zeppelinはブルースに近づきたいがゆえにロバートプラントの高音でShoutという違う形でブルースに近づいたバンド。ワシが大好きな音楽はブルース、これを軸に置きながら自分にできることをやるだけ。タバコを吸わない方がクオリティーが高い演奏できるなぁって実感しとるからタバコを吸わない。酒はもともとそんなに飲めんが、飲まん方がええステージができるなぁと実績しとるからステージ前に酒を飲まない。ただそれだけ

音楽から

ステージから

離れたくない　

ただそれだけ