『軍師官兵衛』第37回「城井谷の悲劇」感想 | のぼこの庵

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大河ドラマの史上最高傑作『独眼竜政宗』(1987⇒2014再放送)と近年の最高峰『平清盛』(2012)の感想です。
ついでに『江~姫たちの戦国~』(2011)、『八重の桜』(2013)、『軍師官兵衛』(2014)、『花燃ゆ』(2015)の感想も。
あとは爺放談?

如何に人質と言えど、城井谷城主だった者の娘に下女の真似をさせるとは。
礼節を欠くどころか恥辱を与える待遇は、名のある武家にあるまじきものです。

やはり、苦労して黒田家の名を高めたのは後の黒田長政なのだな。官兵衛孝高の時代の黒田ファミリーは成り上がり者。豊前の地侍以下の田舎者集団だったんだな。と思ってしまいます。

官兵衛が秀吉の軍師だったというのも怪しいものです。

だって今回、黒田の領地内での揉め事なのに、黒田家で一所懸命行動していたのは長政です。
主人公夫婦は最初から最後まで傍観者でした。

官兵衛を悪者にしないための演出との見方もあるでしょうが、通説(いわゆる史実)を変えるわけにはいかないという事情もあったでしょう。

しかし、その結果がこれです。↓

悪いのは秀吉と三成、可哀想なのは鎮房、愚かなのは長政、阿呆なのは成政。官兵衛は何も悪くない。ちゃんと警告したのに聞かない奴等が悪い。

そんなの面白くも何ともない。
そんな官兵衛では主人公である必要も軍師を名乗る資格もありません。

『軍師官兵衛』の制作者は通説を多少曲げてでも面白い大河ドラマを作ろうとは思わないのか?と問いたい。

※高岡市を中心とする富山県呉西地区では前田家への敬愛の念が強い。これは、前田利長の隠居所として高岡城が作られたことや、三代利常の菩提寺が高岡にあること、さらには呉西が越中ながら富山藩ではなく加賀藩本領内であったことなどによる。一方、賤ヶ岳の戦いで上司である柴田勝家を裏切った前田利家とは対称的に、最後まで忠節を尽くし領内の治水工事などで善政を布いた佐々成政は、居城だった富山城のある富山市近郊での人気が高い。(Wikipediaより)