『ハウルの動く城』感想 | のぼこの庵

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大河ドラマの史上最高傑作『独眼竜政宗』(1987⇒2014再放送)と近年の最高峰『平清盛』(2012)の感想です。
ついでに『江~姫たちの戦国~』(2011)、『八重の桜』(2013)、『軍師官兵衛』(2014)、『花燃ゆ』(2015)の感想も。
あとは爺放談?

今回のTV放送で初めて『ハウルの動く城』を見ました。

ジブリ作品ということで、
例によってツッコミどころを探しながら見ていたのですが、
あにはからんや全編通して楽しく見られました。

それどころか繰り返し見ても面白さが尽きません。
なかなか良い出来だと思います。

基本的に女性向けのロマンチックファンタジーなんですね。

絵や動きは過去のジブリ作品を彷彿とさせ
お約束的な安心感がありました。

戦時下の描写や戦闘シーンもありましたが残酷なものではなく、
(監督一流の?)反戦表現もごく拙いものでしたので、
特に不愉快ということはありませんでした。

早い段階で、うら若き女性が呪いによって老婆に変えられます。

しかし、丈夫な歯やまん丸な目などは健康そのものであり、
好奇心も乙女心も若いまんまでした。

「年をとっていいことは、驚かなくなることね」
とか
「年寄りのいいとこは、なくすものが少ないことね」
という台詞は、主人公が生来持つ大人びた性格からくるものであり、
心まで老化したわけではないようでした。

ですから、
観客は違和感なくファンタジーの世界に浸ることができたでしょう。

原作があるおかげで世界観やストーリー展開はしっかりしており、
後半のジブリオリジナル展開も上手にはまっていました。

CGを効果的に使い、
声優の起用もおおむね成功していたと思います。

なので、

無理にツッコむこともないのですが、
敢えてひとこと…

この路線でよかったのに、なんでポニョに行っちゃった?

※『魔法使いハウルと火の悪魔』は、ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作のファンタジー小説。1986年刊。日本語訳書が1997年に出版された。2004年に本作品を原作として、スタジオジブリのアニメーション映画『ハウルの動く城』が制作され、本作品を映画を通して知ったという人も少なくない。ただし、『ハウルの動く城』では戦争を舞台背景とするなど原作と大きく異なる部分もある。(Wikipediaより)